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双蛇密室



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【この小説が収録されている参考書籍】
双蛇密室 (講談社ノベルス)
双蛇密室 (講談社文庫)

双蛇密室の評価: 5.80/10点 レビュー 5件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点5.80pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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(9pt)

双蛇密室の感想

下ネタに意味づけを行い本格ミステリとして昇華する稀有な作品。上木らいちシリーズ第4弾。シリーズものですが、1巻以降はどの巻から読んでも平気です。

今回はもう褒め言葉で変態。こんな奇想天外な物語を作り上げられる作者の想像力に脱帽。凄すぎる。
あらすじに偽りなく、前代未聞の真相。このネタがなんなのかはネタバレになるので紹介できないもどかしさがあります。
ま、ネタとして好みが分れる作品なので万人に薦められるものではないですが単純に個人的に好み。初めて体験したネタを加点して☆8+1で。

2匹の蛇の毒による密室殺人。第一印象は"蛇"で"密室"。紐かな?と古典を感じる。一方、シリーズ下ネタ系なので、2匹の蛇は隠語でアレかなぁとか勝手な妄想をする。が、全然違いまして猛省。本書はかなり特異な本格ものでした。

正直な所、真相はトンデモ話です。我に返ればこんな事起きないでしょ!って話ですが、島田荘司や京極夏彦のように、とんでもない世界観と真相を読者に納得させて読ませてしまうあの感じを体験した次第。本書を作るにあたり、真相のネタから思いついたのか、エロネタなのか、蛇のネタから考えたのか、どこからか分かりませんが、無駄なく全部繋がっている物語構築は本当に凄かった。
本書、他人が真似できない唯一無二の作品でした。

余談として。黒太郎の作家エピソードより。
自身はサドではない。サド小説なんて書きたくないんだ!という独白は、著者の下ネタに対しての事かなと感じました。著者は下ネタが好きで悪活用しているわけではないのですよね。デビュー1作目は仕掛けに必要な要素としての下ネタでしたし、3作目、4作目もテーマや真相の為に必須な事として下ネタが使われています。
世に望まれるなら下ネタを使う。ただしきちんと本格ミステリに組み込む。そんな志を作者から勝手に感じた次第です。

▼以下、ネタバレ感想

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