■スポンサードリンク


ゴーストマン 時限紙幣



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ゴーストマン 時限紙幣
ゴーストマン 時限紙幣 (文春文庫)

ゴーストマン 時限紙幣の評価: 6.50/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:3人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

カッコイイ! ニューヒーローが鮮烈デビュー

主人公は、自分の存在はもちろん、仲間達の痕跡まできれいに消すのが専門の「ゴーストマン」。もう二十数年、武装強盗に関わりながら一度も逮捕されたことがなく、世界中のどこの捜査機関にも指紋すら取られていないという。彼がここまで生き残ってきたのは、ひとりで暮らし、ひとりで寝て、ひとりで食べ、誰も信用しないからだった。
そんなゴーストマンがある日、天才的な強盗計画立案者マーカスに呼び出され、ニュージャージー州アトランティックシティのカジノで起きた現金輸送車強盗事件で逃走した犯人から奪われた現金を取り戻し、事件の痕跡を消すように命じられる。本来一匹狼で、誰の手下でもないゴーストマンだが、5年前からマーカスには大きな借りがあったため断り切れず、犯人と現金の行方を追うことになる。簡単に片づくはずの事件だったが、FBIや地元の麻薬密売組織のボスにも追われるようになり、タッタひとりで厳しい戦いに挑むことになる。しかも、カジノで奪われた金は連邦準備銀行の新札であり、48時間後には爆発する仕掛けが施されていた。刻々とタイムリミットが迫る中、ゴーストマンの孤独な戦いが続く・・・。
とにかく、ゴーストマンがカッコイイ! 鋭い知性と強じんな肉体を持ち、情に流されず、徹底的に武装強盗の任務を遂行する。その理由は、「金は問題ではなかった。高揚感。私はそのためにこそ生きているのだ。高揚感にドルマークはついていない」という。ムダな内面描写や情景描写を省いたクールな文章、クライマックスに向かって物語全体が疾走するスピード、容赦のない暴力シーンなど、すべてがゴーストマンのキャラクターを際立たせている。
特筆すべきは、これが23歳の若者のデビュー作だということ。しかも、出版前から破格の高額で映画化権が売れ、20ヶ国以上で翻訳されベストセラーになっているという。すでに、本作の続編が書かれているというので、楽しみに待ちたい。
タイムリミットもの、強盗計画もの、クライムノベル、ハードボイルドサスペンスのファンには絶対にオススメだ。

iisan
927253Y1

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!