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(短編集)

七色の毒 刑事犬養隼人



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【この小説が収録されている参考書籍】
七色の毒 (単行本)
七色の毒 刑事犬養隼人 (角川文庫)

七色の毒 刑事犬養隼人の評価: 7.50/10点 レビュー 6件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(6pt)

七色の毒 刑事犬養隼人の感想

短編ならではのコンパクトなおもしろさはあったものの、物足りなさ、もったいなさを感じる…。
長編の方が犬飼刑事の味が楽しめるはず。

kmak
0RVCT7SX
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

「七色の毒 刑事犬養隼人」の感想

長編作の『切り裂きジャックの告白』で登場した、警視庁捜査一課の刑事・犬養隼人が主人公の七編の連作短編集です。
「小説野性時代」に掲載された6話に、書き下ろしの1話が追加されて刊行されたと言う事です。『切り裂きジャックの告白』は未読なので、犬養隼人については予備知識はありませんでした。
目や唇の動きを見ただけで嘘を見抜く鋭い観察眼を持っており、男の犯人に限るなら検挙率は本庁で1,2位を争う捜査一課のエースだと言う事ですが、女には騙されてばかりいる・・・と1作目の「赤い水」で紹介されています。

全作ともホントに短い話です。
その中にどんでん返しが入って居るという事で、興味を持って読んでいきましたが、あっと驚くような「どんでん返し」では無く、事件を追っていく内に、捜査の流れの中で違う事実が判明した・・・と言う程度のものでした。しかも、一作目を読めば、その他の作品の展開もだいたい予想が出来てしまいます。
7作を一息に読んでしまったので、面白さが半減したのかも知れませんし、話が短すぎます。
不定期な形で、一作ずつ雑誌に掲載されている方が、それぞれの印象が良いのかも知れません。

また、主人公である警視庁捜査一課の刑事・犬養隼人の特徴(というか特技)が、この話ではほとんど生かされていないように感じました。
自分が気になった事件には、管轄外であっても何処にでも顔を出してくる、出しゃばりの刑事だというだけの印象です(笑)

ただ、最終話の書き下ろしの話は、それまでの話(どの話かは言えません)の続編という形で書かれていたので、ちょっと面白く読みました。
一度読んだ後、この話だけ2作続けて読みましたが、やはり、これぐらいの長さが無いと、話の深みが出てこないのかも知れないですね。

この短編集で興味深かったのは、「黄色いリボン」です。
性同一性障害の話を扱っていますが、1日に1度だけ女の子の格好をして、「ミチル」と言う名で外出しても良いと両親に許されている少年・桑島翔の視点で話が進んでいるのもユニークです。
でも、最後のどんでん返しが「普通」だったのが残念でした。

トラ
WFY887SY

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