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落英



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【この小説が収録されている参考書籍】
落 英
落英 (上) (幻冬舎文庫)
落英 (下) (幻冬舎文庫)

落英の評価: 7.67/10点 レビュー 3件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.67pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(7pt)

落英の感想

堀内、伊達シリーズとにてますね。
結末は落としどころに落としてますが、そこに至るまでの展開、描写はおもしろい。

kmak
0RVCT7SX
No.2:
(8pt)

刑事の日常

後妻業を読んでからこの作家にハマった。
つまりはこの人の文章が自分にはぴったりくると言うこと。大げさでなく地味でもなくどちらかというと簡潔ともいえる
書き方で物語が進むのだけれど日常が上手く書かれていて読み進むのが楽しい。
どの作品でもそうだけれど登場人物が酒や食い物に金を使うことには頓着しないところがあって、ある意味こちらには
そこが小気味よくてストレスの解消になるところもある。女に関してもそうで自分には出来ない生き方が読んでいて痛快と
感じるのがこの人の作品の本筋だろうと思う。一課ではなく薬対課の二人の刑事の遠張りという何気ない日常から始まる
この物語はある意味淡々と進む。しかし、オマケのような拳銃発見という事態から思わぬ方向に二人の刑事も振り回される
事になる。和歌山の刑事もキャラ的には面白く三人での特捜捜査も和歌山の刑事の云う通り捨てられた三人であるのは
間違いないだろう。そんな三人がじわじわと足を踏み外していく様が読んでいてとても分かり易い。
下っ端刑事の心情と思惑がストレートにこちらに響く。書き方の妙とセリフの面白さ。やくざ社会や企業の裏の顔と言ったところは
この人の独壇場ともいえるほど的確で物語に馴染む描き方だ。何冊か読んだけれど例の刑事コンビとは違う二人の刑事の物語だが
好き嫌いでいえばこっちの方が自分は好きだと言える。ラストもまぁそんなところだろうと納得して読み終えた。
この人の作品をもっともっと読みたいと思うが意外と高齢の方なので新作が出るのか分からないが期待はしたいと思う。

ニコラス刑事
25MT9OHA
No.1:
(8pt)

いつもながら抜群のテンポの良さと会話の面白さ

夕刊紙連載に加筆・修正した長編小説。大阪府警シリーズには分類されていないが、大阪府警の刑事二人を主人公にしたクライム・アクションである。
府警麻薬対策課の桐尾と上坂は34歳の同期生。同じ班に配属されている二人が覚せい剤取引捜査中に、容疑者が借りていたガレージで中国製のトカレフを発見した。本部長表彰も貰えるのではないかと期待したのだが、その拳銃が迷宮入りした和歌山県での銀行副頭取射殺事件で使用されたものであることが判明し、二人はその事件への専従捜査を命じられる。事件を担当した和歌山県警に赴くと、二人を迎えたのは定年間近でやる気が無い、ハグレ刑事の満井だった。やってるフリだけの捜査を進めていた三人だったが、満井は桐尾と上坂に「事件に関係したと目される暴力団幹部に、偽って別のトカレフを売りつけよう」と持ちかけてきた。刑事が暴力団に拳銃を売るという、とんでもない犯罪行為だが、金に釣られた二人は誘いに乗って危険なおとり捜査に加担することになった・・・。
とてつもなく無茶な話だが、前半の麻薬常習者との内偵捜査の駆け引き、後半のやくざたちとの取引ともに、黒川節でテンポよく語られて行くと妙なリアリティがあり、どんどん引き込まれていく。また、大阪弁での会話の躍動感がストーリーを生き生きと彩って飽きさせない、一級品のエンターテイメントである。
黒川博行ワールドにどっぷり浸れる作品として、自信を持ってオススメできる。

iisan
927253Y1

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