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ブルー・ヘヴン



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【この小説が収録されている参考書籍】
ブルー・ヘヴン (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-1)

ブルー・ヘヴンの評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(8pt)

老カウボーイがかっこいい、まさに現代ウェスタン

ワイオミング州猟区管理官ジョー・ピケット・シリーズで知られるボックスのシリーズ外作品。カナダ国境に近い森林地帯で牧場を営む男の自分の信念をかけた戦いを描いたサスペンス・アクションである。
アイダホ州北部の小さな町に住む12歳のアニーと弟のウィリアムは、森の中で二人だけで釣りをしていて、集団によるリンチ殺人を目撃した。姉弟が目撃したことに気づいた犯人たちは二人を捕まえようとしたのだが、二人は追跡を逃れて森のはずれにある牧場に逃げ込んだ。老牧場主・ジェスが一人で切り盛りする牧場で、ジェスは二人をかくまってくれる。殺人事件を起こしたのは退職して移住してきたL.A.の元警官たちで、姉弟の口封じのために地元保安官に協力を申し出て捜査陣に加わり、捜査の権限を奪ってしまう。丁度その時、8年前にロサンゼルス郊外で起きた強盗殺人事件の捜査に執念を燃やす元刑事・ヴィアトロが町に入り、じわじわと犯人に近づいていた。犯行を隠すためになりふり構わずアニーとウィリアムを追い詰める元警官たちに対し、二人を守ることを決心したジェスは誇りと命を賭けて戦いを挑むのだった。
これはまさに、襲ってくる敵に正面から挑んでいく正統派のウェスタンである。家族を失い、代々受け継いだ牧場も人手に渡る寸前まで追い込まれた老カウボーイが、信念と正義のために戦う一徹さが心を打つ。また、個性豊かな主要登場人物たちもきちんと書き分けられているので非常に読みやすく、感情移入を容易にしている。さらに、ワイオミングと同じ大自然の豪快さも魅力的で、ジョー・ピケット・シリーズに負けず劣らずのすがすがしい読後感が得られること間違いなし。
ジョー・ピケットのファンはもちろん、ウェスタン小説のファン、爽やかなアクション・サスペンスのファンに自信をもっておススメする。

iisan
927253Y1

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