伊豆大島の浜辺に遭難したはずのヨットが漂着した。船内に謎の首吊り死体、胸には黒地に白く染め抜いた『怨』の一文字。

結婚相談所〈Kブライダルセンター〉に届いた一通の脅迫状、そしてその直後、センターのOLが射殺され、死体の上には花束が。

砂糖菓子のように崩れていく―。女はそう形容した。

新入社員の何気ない言葉に不安を募らせ自ら破滅の道をたどる男の心理を克明に追う「薮の狼」、人生の縮図“終電車”を舞台に複雑に揺れ動く男女の内面を鮮かに描き出す「殺意」「新たな絆」、偶然スナップに写っていた女のわずかな表情の陰りから事件の真相が明らかになって行

旅は、パリから始まった。姦淫、交霊、殺人、愛…、マチコは経験していく。

中学3年小山のクラスでは、まず文房具がなくなり、次に成績のいい5人に殺人予告の脅迫状が舞い込んだ。

人が死にすぎる街。それが私のせいだってことは、わかっていた。

都大路をねり歩く華麗な時代祭の行列。

朝吹和彦は、33歳、独身。四条にある宝石店の店長である。

下関から新幹線に乗りこんだ男が「あの女にやられた」と叫び、突然の死を遂げた。

オブジェのような異様な死体が発見された。この死体が萩原朔太郎の詩さながらに演出されていることに気づいた人物が二人いた。

二十五歳の唐木拓郎は留年を重ねながらも裕福な学生生活を送っていた。

20歳の自称“うら若き乙女”奈々子がアルバイトする喫茶店〈南十字星〉を、しっとりした美人・美貴が訪れた。

きらきらと華やかな平安の宮廷。

大阪のテレビ局の美人レポーター杉山かおるが何者かに誘拐された後、浜名湖畔で死体で発見された。

久々の休暇にかみさん連れで京都旅行へ出かけた赤かぶ検事。だが事件は旅先まで追ってくる。

アルプスの観光地・ユングフラウヨッホを訪れた三毛猫ホームズの一行。

失踪した夫を待った女の決着を描く「忘れ草」。

最愛の女性、久迩子が初めて私の家で夜を過した晩、それは起った。時限発火装置を使った放火であった。

クリスマス間近の冬、春、そして麦藁帽子の夏。それぞれの季節の中で起きた三つの事件。

メキシコ湾の夜明けは稲妻に震える。

明治7年、時は文明開化真っ盛り。往来には義経袴に革靴の女の後を、大礼服に山高帽の男が続く。

星霜移り明治16年。ガス燈けぶる銀座の片隅で絵草紙屋を営む傍ら、出獄人保護所の善行に身を投じるか弱き乙女ふたり。

赤かぶ検事こと柊茂の自宅に泥棒が入った。盗まれたのはかみさんの安物指輪ひとつ。

留守番をしていた浅見光彦を遠縁の大学生・緒方聡が突然訪ねてきた。

往年の二枚目俳優、上島健との間に大スキャンダルを巻き起こした歌川洋子が突然行方をくらました。

まるで迷い込んだ蝶のように目の前に現れた明日めぐみに道浦良一は急速に傾斜して行く。

女子大生加菜子と参加したバスツアーが強盗に襲われ、相馬刑事は腕をうたれ警察手帳を盗られてしまった！　悪用される警察手帳、東京と乗鞍を結ぶ偽装殺人…北多摩署の名物コンビが挑戦！（山前　譲）

伯備線備中高梁の近くで元警視庁刑事がＬ特急「やくも」にはねられ死亡。事故死か他殺か!?　極秘捜査をする十津川と亀井…。

15年前に家を出たままの親父が、死んだ。ひとりっ子のぼくに残されたのは、2匹の蝶と、妹と名乗る女の子だった。

ニューヨーク暮らしにうんざりしていたサイモン・モーリーは、九〇年前に投函された青い手紙に秘められた謎を解くため「過去」‐一八八二年のニューヨークへ旅立つ。

転校してきたばかりなのに、知らぬ間に生徒会長候補にさせられた芝奈々子。

浅見が陶芸家佐橋登陽の個展会場で出会った評論家景山秀太郎が殺された！　死体上には黄色い砂がまかれ、「佐用姫の…」と書かれたメモが残されていた。

北海道・釧路よりさらに東の厚岸町。

引退を勧告されたSISの騙し屋“マクレディ”の公聴会は続く。

中学生の有季と貢が開いた探偵事務所は大はやり。

十五年前に犯した殺人事件の共犯者である淳子の父親が死んだ。

日本画家の沢木潤一は京都の舞妓小菊たちと共に伊豆修善寺温泉で正月を過ごしていた。

四年前、女子大生由紀子の姉が京都の詩仙堂で不倫の相手と心中した。姉は死に、相手の男である若木陽一郎は生き残った。

その年、騙し屋サミュエル・マクレディは外交官を名乗り、カリブ海の英領バークレー諸島を訪れていた。

桜の花が咲くころ、新聞記者を休職中のぼくは一つ年上の女とある酒場で再会し、一夜をともにする。

「パパもママも帰って来ないの」5歳の少女が警視庁に勤務する坂口正二を訪ねて訴えた。

じっと黙ったまま堕ちていこうとしたあいつ。若者の堅く閉ざした心の芯を、私は信じていたかった。

天使を落第して地上研修にやってきた少女・マリと、地獄を叩き出されたケチな悪魔・犬のポチ―迷(?)コンビがくり広げる冒険物語。

十津川の部下・北条早苗は、誰にでも好かれる性格の美人刑事であった。

警視庁に前代未聞のスッゴイ警視が現れた。その名は豊丸巨人。

男には奇妙な趣味があった。

「迷宮」という名の秘宝・黒真珠をタヒチでようやく手に入れた画廊主舞子は、その安全を期してアルバイトの悠介を島に呼びよせる。

赤かぶ検事のクレジット・カードが不正使用された。

若きジャーナリスト、マイケルは雪に覆われたボスの別荘に招かれた。

京都府警の名物刑事、音なし警部補こと音川音次郎が帰ってきた。

業績不振で倒産寸前のTV番組制作会社南洋組に、「神様」と名のる男から、ある自殺を予告する電話が入った。

西沢芳恵の一人息子が、団地のベランダから落ちそうになったところを間一髪、救った恩人・佐原。

依頼をうけ、悪霊が住む島にやってきた金田一耕助。

千坂通りの写真館主夕城香留に持ち込まれた縁談の相手は、華丘弥宵といい、新橋の老舗呉服商の妹で、初婚、香留より七つ若い三十八歳ということだった。

大矢隆一は毎日の生活に倦きていた。なにもしないでも、親のおかげで、使い切れないほどの金が入ってくる。

“捜査一課のアイドル”こと警視庁刑事・烏丸ひろみの許へ一通の招待状が届いた。差出人は〈トリック卿〉。

鏡に映った自分の顔は見知らぬ男のものになっていた。過って人を殺した遠い過去の罪を問われて入獄した弁護士萩野泰彦。

弁護士藤岡信夫は大阪地方裁判所で離婚訴訟事件をあつかっていた。

春の夜更け、甘いため息、街を貫く銃声二発。

豊かな自然に囲まれたカントリー・ハウスで、チップステッド夫妻は愛犬の埋葬の最中に若い女と赤ん坊の白骨屍体を掘り出した。

20年前の連続殺人事件を掘り起こす十津川の前に現れたのは当時の有力代議士、堀江正志の影であった。

「小樽へ行く…」という手紙を残して、20年前に退職した元刑事、佐々木完治が失踪した。

国内でのイベントのため、オリエント急行が再来日した。

真夏のある夜、キャサリンと浜口は宏壮な屋敷に住む莫大な資産家の未亡人、水尾マユの晩餐会に招かれた。

獲物を追って、この街へやってきた。そいつの人生に幕を引いてやる、それが仕事のはずだった。

その島の名は〈聖者の島〉―日本経済界の大重鎮酔木安之助が私財を投じて九十九年間の租借契約を結び〈自由〉と〈平和〉を標務して南洋の孤島に築いた理想郷である。

闇に包まれた都会の夜には犯罪という罠が待ち受けている。今夜もどこからか脅迫者たちの足音が聞えてくる…。

12年前の夏、“蔦屋敷”と呼ばれる熱海の洋館で、淳は白いドレスの少女百合に出会った。

“亜子、どうしていなくなっちゃったの。

能の宗家・水上流の後継者問題にからむ追善能「道成寺」の舞台で、不吉な面といい伝えのある〈雨降らしの面〉が使用された!?

広島に出張していた詩織の父,大輔は「トランプの本」を見つけたというダイイング・メッセージを残して非業の死を遂げた。

野々村省吾はワンマン社長とその三女である奔放な妻に隷従を強いられる屈辱的な日々を送っていたが、ある夜ひろみという魅力的な少女と出会いホテルで関係を持つ。

198X年11月22日、東京銀座で開催された「虹のパレード」の最中、アイドル歌手の加瀬葉子が殺された。

アメリカ兵器産業界の大物と石油王による陰訪が始動した。

石油資源は確実にあと数年で涸渇する―モスクワとヒューストンで、二人の男がその不吉な予見に怯えていた。

中学1年、春休みのことだった。

コンビニで積極的に地上研修に励む“落ちこぼれ天使”マリの所に、突然、大天使様がやってきた。

フリーライター浅見光彦は雑誌の取材で名門「菊池一族」発祥の地、熊本県菊池市に向かう。

東京の北への玄関口、上野駅に再開発計画があるという。地上300mの超高層駅ビル、不忍池地下の大駐車場。

「迷宮」という名の秘宝・黒真珠をタヒチでようやく手に入れた画廊主舞子は、その安全を期してアルバイトの悠介を島に呼びよせる。

紀州一の大富豪柳川家。その門前を今、鋭く見つめる三対の眼があった。

カリブのトランクイリティ島でジャッカルを取り逃したジェイスン・ボーンは、決死の覚悟でジャッカルの本拠地パリに飛んだ。

ベルエア学園―理事長兼校長の伊集院太郎が、トップクラスの資産家の子女だけを入学させるという条件で設立した全寮制の高校である。

抜け殻だった。欠くした過去が蘇るはずはなかった。

長い間、デイビッド・ウェブのなかに眠っていた暗殺者ジェイスン・ボーンが、蘇った。

アメリカ、ボルチモアの郊外の遊園地に二人の男が、謎めいた電報でおびきだされ、狙われた。

美少女棋士今井香子は新幹線の中で、見知らぬ男から一通の封書を預かった。

彫像という名を刻まれた男がいた。新坂五郎。

高級クラブ「パンドラ」のNo.1ホステスが猫と心中(!?)した。不審を抱いた深田光彦が行方不明。

ラジオの深夜放送のリクエスト葉書で〈祝日に殺人の列車が走る〉という十津川宛の挑戦状が届けられた。

有明海三角湾で東京在住の画家大田垣信也が水死体で発見された。熊本県警は他殺とみて警視庁に応援を求めた。

東京、冬。出版記念会の席上に届けられた一本の真紅の薔薇から、惨劇の幕が開く。

H・M・C(ヘヴィ・メタル・カフェ)という名の朽ち果てた店に集う若者たち。音楽と単車(バイク)、暴力と薬(ドラッグ)。

ピアノ・コンクールで一等賞をとった女の子が、演奏会を前にして行方不明!観光気分で、音楽の都ウィーンにやってきたホームズたち一行は、またもやトラブルに巻き込まれた。

ルポライターの浅見光彦は、佐田教授らと共に後鳥羽上皇遺跡発掘のため、隠岐の中ノ島を訪れた。

ルポライターの浅見光彦は、長野・佐田教授らと共に後鳥羽上皇遺跡調査のため、隠岐中ノ島に来ていた。