タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

凄絶な死の瞬間、破裂する電球、捻曲がる銀食器…。“顕現”と名付けたそれを蒐集するため、男は女たちを惨殺し続ける。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

盲目の美女ロザリンドとのロマンスを描いた表題作他、全十編の最新小説集。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

震えながら、戦きながら、そうとは知らずに……七人の人間たちが迎えた、決定的な""死の瞬間""。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。

薄紫の香腺液の結晶を、澄んだ水に落とす。

超有名進学校「灘校」に八番で入学。

ある時、夜中に高野は、半睡半覚で気がつくと腕が伸びていた。腕は壁を抜けて自宅の外まで達し、なにかを掴んだ「腕の魂」。

どこか生きづらいと感じている賢女子の皆様。それは、根本的に生き方が間違っているからかもしれません。

愛―、それは気高く美しきもの。そして、この世で最も恐ろしいもの。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

悪党・八神俊彦は自らの生き方を改めるため、骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていた。

生れながらに人の心を読むことができる超能力者、美しきテレパス火田七瀬は、人に超能力者だと悟られるのを恐れて、お手伝いの仕事をやめ、旅に出る。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

濃霧の湖の中、兄妹が乗るボートに近づく水音と、湖面から這い上がろうとする手「霧嫌い」。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

ある日、少年の頭上でボールが割れた。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

高校生の久太郎は、同じ1日が繰り返し訪れる「反復落とし穴」に嵌まる特異体質を持つ。

空想が生んだ惨事が心の空白を埋める。無意味で不気味な心の暗渠を覗く14編。

〈あむんぜんの頭の中身を見てみよう〉と、アックンに云われたのは体育祭が終わってすぐのことだった。

おれは確かにろくでなしだが、親でも糞でも厭なもんは厭なんだ。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

その物語は、人を殺す――。

精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者/サイコセラピスト。だが、彼女にはもうひとつの秘密の顔があった。

雪の山荘に閉じ込められた小説家の安斎を突如襲う、凶悪なスズメバチの群れ。安斎は山荘を生きて出られるのか。

1958年の夏。

浪人生の高岡裕一は、奇妙な断崖の上で3人の男女に出会った。老ヤクザ、気弱な中年男、アンニュイな若い女。

築百年は経つ古い日本家屋で発生した殺人事件。現場は完全な密室状態。

おしまいにする前に読んでくれ。絶望の果てまで届く物語を。

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。

タイム・マシンを発明して、直前に起った出来事を眺める「笑うな」など、ユニークな発想とブラックユーモアのショートショート集。

1937年の冬、日中戦争勃発の前夜、北京の公使館区付近で元英国領事の令嬢が惨殺された。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。

携帯電話を媒介にした気軽な出会いや、合コンで知り合った男の子とのはじめてのデート。

突然の大地震で、ファーストフード店にいた6人が逃げ込んだ先は、人格を入れ替える実験施設だった。

2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

北から南へ、そして南から北へ。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

神の仕掛けか、悪魔の所業か。地獄のバトルが今、始まる。

父の遺した不動産で夜になると聞こえる「痛い、痛い」という謎の声。