姉を殺害した犯人に、事件現場で襲撃された片桐稔は、その後遺症から通常の“匂い”を失い、イヌ並みの嗅覚をもつことに…。

54個の文書ファイルが収められたフロッピィがある。

警備員の西岡は、新興宗教団体を過激な反対運動から護る仕事に就いた。

高校の実習の授業中、コンピュータ制御されたドリルの刃が生徒の掌を貫いた。

作家・藤井陽造は、コンクリートを満たした木枠の中に全身を塗り固めて絶命していた。

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。

盗聴、その秘密の趣味にのめりこんだ時から、僕の生活は変わった。(「ホワイトノイズ」)ここは病院らしい。

「…あたしね」「うん」「宇宙人みつけたの」「…」。男女の会話だけで構成される6篇の連作編篇集。

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。

黒いサングラスをかけた派手な衣装のおばさん。この人こそ、今をときめく、霊導師・能城あや子。

「一気に最後まで読んでしまった! これぞリアルの中のファンタジー!」真島ヒロ氏もこう絶賛した傑作長編。

牛丼屋でアルバイトをするシュンペイにはフリーターのヨーノスケと、パチプロ並の腕を持つイッカクという同居人がいる。

予知能力で、あした起きることがわかってしまう少女、遠くの他人の声が頭に流れ込んでくる少年など、特殊な力を持った子供達を描く感動作。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

若い母親が死んだ真相と赤子の行方、フィルムに記録されていた驚くべき殺人手口、遅れて配達された年賀状に隠された犯罪…日本ミステリー界の至宝・幻の名コンビ岡嶋二人による傑作短編集。

末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた。そこには八年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。

ユーモアと恐怖が交錯するミステリー傑作集。親友の夏美が引越したばかりのアパートで殺されてしまった。

名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が次々殺された。犯人とされたのは作家・近内の息子の省吾。

競馬評論家・大友隆一が東北の牧場で銃殺された。ともに撃たれたのは、牧場長とサラブレッドの母子・モンパレットとパステル。

プロデビューを目指す若き音楽家カップルの千秋と要之介。

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。

史上初！ 最終候補にダブルエントリーされ、「こっちを読みたい！」という声が続出した話題作。

階段から落ちた恋人・亜矢子は意識不明のまま昏睡状態に陥る。

大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

ペア探偵、織田貞夫(おださだお)・土佐美郷(とさみさと)、大男と小女の愉快な山本山コンビが、死体なき殺人事件に挑む。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

世間様では、あたし“なんでも屋の大蔵”と呼ばれておりまして、ご用命さえあれば引っ越しのお手伝いから、留守中のペットの世話、雨漏りの修理までなんでも格安で承ります。

森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった。

ちょっとしたイザコザに巻き込まれ、逃げようとして相手の体に触れたとたん、その人は倒れ、打ち所が悪く……。

人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー あの事件から10年。

猟銃を持った殺人犯(黒のキング)が、妻・友貴子(白のクイーン)を人質に我が家に立てこもる。

「ある人物を、殺してもらいたい」。菊池隆友と鳩子の若夫婦は、突然の話に言葉を失った。

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

山深い別荘でのクリスマス・パーティに向かった敦子と喬二。

ユーモアとサスペンスあふれる、軽快な都会派ミステリーの魅力。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

8歳で児童文学賞を受賞し天才少年と呼ばれた小松原淳は、なぜ富士の樹海に消えたのか?母親の依頼で淳の伝記を書くことになった作家志望の島崎は、膨大な資料を読み、関係者に取材して淳の人生に迫るが、やがて不気味な“異人”の影が彼の周辺に出没するようになり…。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

名門女子校の式典の最中、演劇部による『そして誰もいなくなった』の舞台上で、服毒死する役の生徒が実際に死亡。

中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。

夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。

自らの葬儀の手配をした当日、資産家の婦人が絞殺される。

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

警察官を定年退職し、妻と共に四国遍路の旅に出た神場。

不可抗力の事故で最愛の恋人を失った篠崎百代。彼女は復讐の為に、汐留のショッピングモールで無差別殺人を決意する。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。