パート勤めの田村裕美は、五年前に結婚した夫の洋平と保育園に通う娘の亜美と暮らしている。

熊本県・白鳥山。洞の中へ雨宿りに入った滝水浩一の前に現れた、美しい女性・沙穂流。

大学生のぼくは、失恋の痛手を癒す感傷旅行と決めこんだ旅の帰り、フェリーに乗り込んだ。

羽田発熊本行の旅客機が阿蘇外輪山に墜落した―。それは不思議な事故だった。

開発途中の物質過去射出機“クロノス・ジョウンター”には重大な欠陥があった。

実刑判決を受けた浅見克則は「懲役刑」と「消失刑」のどちらかを選べ、と言われる。

地球に生命が誕生して以来の記憶を受け継がせるため、エマノンは必ず一人の娘を生んできた。

あの人にも黄泉がえってほしい―。熊本で起きた不思議な現象。

世界で最後に生き残った象“ビヒモス”が逃げだし、人々を襲った。

地球に生命が誕生して以来、三十億年の記憶を持つ続ける美少女・エマノン。

地球最期のとき 旅立った3万人と、残された70億人 太陽のフレア膨張による地球消滅から逃れるため、アジソン米大統領と選ばれた３万人だけを乗せた世代間宇宙船ノアズ・アークが、密やかに出航した。

少年の日、健志は恋をした。桜の咲く頃だけ春待岬の洋館で会える、美しい少女・杏奈に。

いくつもの並行世界を行き来する少女たちの1度きりの青春を描いた表題作のほか、脳科学を題材として伊藤計劃『ハーモニー』にトリビュートを捧げる「美亜羽へ贈る拳銃」、ソ連とアメリカの超高度人工知能がせめぎあう改変歴史ドラマ「シンギュラリティ・ソヴィエト」、未曾有

現代科学で解明できない謎の商品“おもしろたわし”を調査してほしい―。

普通の高校生だった「ぼく」、須玉明が得た力は、この世に留まる霊の姿が視えるというものだった。

誰もが涙した感動の名作『アルジャーノンに花束を』へ熱きオマージュを捧げた「もう一人のチャーリイ・ゴードン」をはじめ、旧家での哀愁をおびた不思議な一夜をせつせつと語る「芦屋家の崩壊」、結婚百周年の老夫婦を思いもよらない形で祝福する「百光年ハネムーン」と、いつ

6月の朝、ロジャーは赤いドレスの背の高い魅力的な女の子と出会った。

地球に生命が誕生して以来、三十億年の記憶を持つ美少女エマノン。

平凡な生活に疲れ学生時代を懐かしく思う清太郎は、往時の行きつけのスナックに足を向けた。

京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。

幽霊が視えるようになったぼくは地縛霊の館川小梅さんと出会う。

やった!これでようやく宇宙に行ける!16歳の誕生日に両親からプレゼントされた小型スペースクーペを改造し、連邦基地のチェックもすり抜けて、そばかす娘コーティーはあこがれの星空へ飛びたった。

三友商事の新入社員、中田栄子は、酒を飲むと超人的な能力を発揮する特異体質の持ち主。

賢明すぎる読者諸君に告ぐ――これは伝説のミステリ奇書である。こんな本、ありか!? パロディありクイズあり迷路あり。

アメリカ・イリノイ州のゲイルズバーグという由緒ある小さな街を舞台にした現実否定の小編10篇を収めた短編集。

特殊能力を持つ少年たちが集められた施設。ある日イクオは猫から話しかけられ施設から逃げろと忠告を受ける。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

スキー場に向かう中学生たちを乗せたバスが新潟県の山中で転落事故を起こした。

毎年恒例のくじ引きのために、村の皆々が広場へと集まった。子供たちは笑い、大人たちは静かにほほえむ。

汎銀河プレセペ大戦で、あまたのイナゴ型宇宙人の操る戦闘艇を破壊した宇宙船〈仰天〉号。

仁科克男は、ある日勤務先近くのレストランの店主が撮った自主映画を観せてもらい、そこに映っていた女性・清水杏子に惹かれた。

椿が咲き乱れる「百椿庵」と呼ばれる古屋敷には、若い女性の幽霊が出るとの伝説があった。

“せどり”(背取、競取)とは、古書業界の用語で、掘り出し物を探しては、安く買ったその本を他の古書店に高く転売することを業とする人を言う。

白亜紀後期の地層から人間の化石が発見された。

N大学理論物理研究所助手の野々村は、ある日、研究所の大泉教授とその友人・番匠谷教授から一つの砂時計を見せられる。

時は24世紀、テレパシー能力をもつエスパーの活躍により、いかなる計画犯罪も不可能となり、殺人はすべて未然に防止されていた。

いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。

誇り高く孤独を愛するが、寂しさを感じたとき彼らはそばにいてくれる。 甘えるが媚びず、気まぐれだが頼りになる相棒。

弱小なディメ王国の醜悪な第六王子アリスマは、その類まれなる計算能力によって頭角を現していくが―森羅万象を計算し尽くす夢に取り憑かれた王を描き、星雲賞を受賞した表題作、英語版アンソロジー初出の宇宙SF「ゴールデンブレッド」、なぜか自律運転車に乗せられる人型ロ

設計技師にして発明家のわが友人ロドリックはある夜、自分は神を殺すことができると語った…。

香港で母さんと出会った父さんは母さんをアメリカに連れ帰った。

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。

「地球市」と呼ばれるその世界は、全長1500フィート、七層から成る要塞のごとき都市だった。

「探しに行こうよ、タイムカプセル!」考古学者である父の「遺跡ねつ造」事件で、同じ考古学者となる夢を砕かれた青年・英一。

こわがりなのに、大学の推理小説研究会に入ってしまった「僕」と、ミステリが大好きな中学生の「先生」が、身のまわりで起きるちょっとした「?」を解決していく“二葉と隼人の事件簿”シリーズの第2弾。

ふたつの都市国家“ベジェル”と“ウル・コーマ”は、欧州において地理的にほぼ同じ位置を占めるモザイク状に組み合わさった特殊な領土を有していた。

僕の先生は中学生！　ひょんなことから大学のミス研に入った恐がりな僕は、家庭教師の生徒である隼人くんから古今東西のミステリー作品の講義を受けることに。

世界で一番清潔で規律正しい場所、東京。

夏流城(かなしろ)での林間学校に初めて参加する光彦(てるひこ)。

「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少女カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会というあまりにも儚い約束を交わしました。

夢なんかじゃない、現実の出来事なんだ―。新米看護婦の目の前で繰り広げられる奇怪な一夜。

お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。

明治二十年代の半ば。雑木林と荒れ地ばかりの東京の外れで日々無為に過ごしていた高遠は、異様な書舗と巡りあう。

不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。

「衝撃のたくらみ」加賀刑事執念の捜査。翻弄され尽くす快感と、くらくらするような結末。