多額の借金を抱える看護師の小河恵。

二〇〇四年六月、イラクの武装組織に日本人五人が拉致された。商社勤務の橋本優樹はバグダッドへ向かう途中だった。

黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。

幹部行員の裏金工作を追及した恋窪商太郎は、謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。

マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。

メディアはおろか関係者の前にも一切姿を見せない現代美術家・川田無名。

廃屋で見つかった5人の女性の死体。そのどれもが身体の一部を切り取られ、激しく損壊していた。

貧乏学生・鳳水月の前に現れた、顔も骨格も分身かのような瓜二つな男・古城深夜。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

2016年の『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作! お金に困っている人間を助けたいという思いでメガバンクに就職したが、その内情に失望して退職した百瀬良太。

奇妙で凄惨な自死事件が続いた。被害者たちは、かつて自分が行った殺人と同じ手口で命を絶っていく。

日本占領下の東南アジアに、B29の大空襲を受けた東京に、原爆投下直後の広島に、そしてソ連軍が怒涛のように押し寄せる満州や樺太の地に医師たちの姿があった。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・優秀賞受賞作は江戸の口入屋を舞台にした時代ミステリーです! 江戸・天明年間の京都。

大学で犯罪心理学を教える高倉は、妻と二人、一戸建てに暮らす。

貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。

1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。

平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに、遠縁で同学年の達也と暮らすことに。

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・優秀賞受賞作! “歩く一人諜報組織"=《クルス機関》の異名を持つ神奈川県警外事課の来栖惟臣(くるすこれおみ)は、 日本に潜入している北朝鮮の工作員が大規模テロを企てているという情報を得る。

―過去に重大犯罪を犯した人間が、会社の同僚だとわかったら?― ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、児童連続殺傷事件に着想を得て、凶悪少年犯罪の「その後」を描いた傑作長編! ジャーナリストを志して夢破れ、製作所に住み込みで働くことになった益田純一。

腐乱自殺死体の爆発事件を皮切りに、続々と起こる異常な自殺事件。

アモリー家に伝わる由緒ある屋敷、ローン・アベイ館。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

第16回(2018年度)『このミステリーがすごい! 大賞』優秀賞受賞作が、文庫版で登場! トマトが枯死してしまう疫病が九州で流行し、調査に乗り出した植物病理学者・安藤仁。

ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。

「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。

少年犯罪の過去を持つ、「悪辣弁護士」御子柴礼司が甦った! 岬検事との法廷対決の行方は? 豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する“悪辣弁護士”御子柴礼司(みこしばれいじ)は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。

雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。

失踪した母、殺害された父。そこから悲しみの連鎖は始まった。

琉北大学の職員・島本龍也は、学生の御園百合菜から指導教授のセクハラの相談を受けた。

東京・蒲田駅の操車場で男の扼殺死体が発見された。

北関東のある町で、中学二年生の名倉祐一が転落死した。

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、 偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。 だが翌日、翠は事故死する。

続発する詐欺的な訪問販売に、それとの関連が疑われる押し込み強盗殺人の真相。生活保護も受けずに餓死したまだ若い母娘の謎。

警視庁管轄内にて、野原という税理士の妻子が誘拐されたとの一報が入る。

片田舎の小学校に、東京から美しい転校生・エリカがやってきた。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

友安小輪の人生は、二十代半ばを過ぎるまで平穏だった。

カジノ誘致に失敗し、身を滅ぼした元町長の鈴木一郎は、総理官邸前で「大嘘つき!」と叫んだ。

寺脇京介が目の前で凶弾に倒れた―自責の念から単独で犯人グループを追うも、ドイツで拉致された明石柊真。

東京吉祥寺に住む若夫婦が営みの最中に手斧で惨殺された。

正月の秋葉原で見つかった不可思議な死体。不自然に重たいその体内には、大量の小銭や紙幣が詰め込まれていた。

第15回『このミステリーがすごい! 』大賞・隠し玉作品は、二転三転する恐怖のサイバーサスペンスです! 麻美が富山に電話を掛けると、知らない男の声が返ってきた。

ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです―通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。

小規模なテロが頻発するようになった日本。

17歳の少女が自ら警察に保護を求めてきた。その背景を探る刑事に鑑識から報告が入る。

通称“座敷牢”。関東シティ銀行・人事部付、黒部一石の現在の職場だ。

大手製薬会社社員の藤井賢一は、不祥事の責任を取らされ、山形の系列会社に飛ばされる。

1930年頃、大阪の朝鮮人密集地域の蒲鉾工場・東邦産業で働く金俊平は、その巨漢と凶暴な性格で極道からも恐れられていた。

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。

八歳の女児が乗用車に撥ねられ死亡する。運転手は不起訴処分になるが、そこには罪深い大人たちの様々な打算が働いていた。

蒲田の老夫婦刺殺事件の容疑者の中に時効事件の重要参考人・松倉の名前を見つけた最上検事は、今度こそ法の裁きを受けさせるべく松倉を追い込んでいく。

我が家を地獄につきおとしたのは、母でした――娘の口から明らかになっていく、母の異常犯罪とは。