自衛隊第１空挺団ＯＢで、現在は代行業を営む降矢浩季のもとを学生時代の恋人・優子が訪ねてきた。

昭和二十年夏、敗色濃厚の戦時下の日本。

元自衛隊レーンジャーで今は代行業を営む降矢浩季は、結婚式当日に失踪した新郎の行方を捜していた。

警視庁捜査一課の横渡刑事は帰宅途中、暴漢に襲われた女性を助けようとして男と格闘し無念にも刃物で刺殺された。

全国を制覇した暴力団が、町全体を組の「首都」にする大計画に着手した。

美貌と一枚の名刺だけを頼りに上京した若い女性。ツテも実力も無く、甘い野望を背負って来た若者たち。

会社のエースとして飛ぶ鳥を落とす勢いだった山名功は、突然、関連企業末端のゴルフ場に異動となった。

一九八二年九月、著者は戦後三十七年にして初めて“悪魔の部隊”の痕跡を辿った…。

太平洋戦争開戦前夜、持永大志は両親の反対を押し切り満州に渡る。哈爾浜で学ぶうちに四人の仲間と出会い、友情を深める。

轢き逃げで一人息子を喪い、妻にも先立たれた作家の成田正隆は、妻の郷里・佐賀へ、傷心を癒す旅に出た。

戦場カメラマンの大城は、海外取材中に妻子を惨殺されて生きる気力を失い熱海に隠棲した。

嫁の実家の料亭の副社長として、飾り物のような日々を送る坂石浩季は、助けを求めて眼前に現れた19歳のコールガール・さやと恋に落ちる。

クリスマスイブの夜、オープンを翌日に控えた地上62階の高層ホテルの壁面に、巨大な光の十字架が浮かび上がった。

アルプスの名峰グロスグロックナーで出逢った二人、国際刑事警察機構の若き警察官高木史朗とミステリアスな女性陽子は運命の恋に落ちた。

女性を助けようとして暴漢と争い

連続通り魔殺人事件の容疑者“コートの男"を追う所轄の刑事・中島と捜査一課の女刑事・小橋。

失火により父が不慮の死を遂げたため、江戸から西美濃・田名部郡に帰参した小野寺一路。

山頂から愛の信号を送ると約束し、恋人を山麓に残してひとり山頂をめざした影山だが、送られてきたのは遭難信号だった。

デカは畳の上で死ねなくても、正義の上で死ぬのだ…先輩の教えを体するように警視庁捜査一課の若手刑事が殉職した。

東京都内の空地で大学生が殺され

太平洋戦争勃発直前の昭和十六年の夏、日本・中国・アメリカの五人の若者が槍ヶ岳の頂上に立った。

北アルプス・槍ケ岳の観光開発を

精神病院を退院して三日後に出会った男に、贅沢な旅を約束され、パリにやって来たマチコ。

戦場カメラマンの長井創次は、東日本大震災に巻き込まれた妻の行方を捜しながら被災地を取材していた。

過去を捨て、警備員として暮らす桐生。迷い猫が縁で、飼い主の少女・翔子と出合う。

OLが旅先で拾った恋が地獄の入口とは。

忠誠を尽くした自分をゴミのように捨てた上司の米原を、衝動的に殺した桑崎。

警察官桐生が気づいた時、惨劇はもはや終わっていた。下宿先の少女は凌辱され骸を晒していたのだ。

黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。

犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。

イタリアは降伏、ベルリンも陥落した第二次大戦末期、孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は絶望への道を辿る一方だった。

T省課長補佐が、公共事業の受注先である大手商社のビルから墜落死した。

昭和十六年、シンガポールに在住する日本人に引き上げ命令が下りた。

三十数年前、謎めいた女性を誤殺して北アルプスに埋めた過去を持つ北尾俊也は、離婚と退職を機に贖罪の旅に出た。

『陰の季節』の「黒い線」で、心に深い傷を負った平野瑞穂。

深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。

刑事になるという夢破れ、留置管理係として職業人生を閉じようとしている、近藤。

種々雑多な人間が去来集散し、人生の破片を落としていく駅・新宿。

片岡の一人息子・譲は、信州の集団疎開先で父親の召集を知る。

東京近郊に広大な敷地と白亜の近代校舎をもつ私立女子大学・若葉学園。

遅いデビューながら人気作家となった宮越には、胸に畳んだ青春の思い出があった。

その誇りに、囚われるな―。鉄砲百人組の老武士、山岡晋平。

爆殺――その朝、英雄の夢が潰えた。 『中原の虹』完結から3年。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

大いなる母・西太后を喪い、清王朝の混迷は極まる。

渋谷スペイン坂にある「恋人たちの聖地」。異次元への空港であるこのカフェに、殺人の濡れ衣を着せられた男が逃げ込んだ―。

一流ゲームソフト企業リューエイに就職が内定した大学生隅野はこの際、遊び相手の女子大生規子を友人に下げ渡すことにした。

山村で起こった大量殺人事件の三日後、集落唯一の生存者の少女が発見された。

東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。

昌枝は自分でも説明がつかなった。相思相愛、理想の結婚を実現した7年後、突然、夫の慎治が嫌いになってしまった。

アパートの一室で若い女性の絞殺死体が発見された。一方、新興宗教の元本部跡にも同様の手口で殺害された女性の死体が…。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」。西条八十の詩集を持った黒人が、ナイフで胸を刺されて殺害された。