まじむの事業計画は南東東島のサトウキビを使って、島の中でアグリコール・ラムを造るというものだ。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

39歳独身の歩は突然会社を辞めるが、折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。

東京でインテリア・アートの販売員をするOL、真紅。仕事に挫折し、母親の待つ故郷に帰るべきではないかと悩んでいたある日。

「なんだか、硬いね」ベッドで恋人が乳房の異変に気づいた。仕事と恋を謳歌する咲子の人生に暗雲が翳る。

恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失…。

売れないアラサータレント「おかえり」こと丘えりか。唯一のレギュラー番組が、まさかの打ち切り…。

二ノ宮こと葉は、製菓会社の総務部に勤める普通のOL。

ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。

ジヴェルニーに移り住み、青空の下で庭の風景を描き続けたクロード・モネ。その傍には義理の娘、ブランシュがいた。

島を愛する旅人の純子と、故郷の沖縄を出て東京のキャリアウーマンとして生きる成子。

もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。きっかけは絵馬に書いた願い事だった。

誰も知らない、ゴッホの真実。 天才画家フィンセント・ファン・ゴッホと、商才溢れる日本人画商・林忠正。

ある日現われたおしゃれな転校生ビートは、イジメられっ子犬田のファッションを大改造して一躍クラスの人気者に。

ファッション雑誌編集者の藍は、ある日ゴールデンレトリバーのリラを飼うことになった。

何でもします。あの絵を、《画家の夫人》を守るためなら。

「日本に美術館を創りたい」。その夢を追いかけ、絵を一心に買い集めた男がいた。

結婚を直前に控え、太平洋戦争終結直後の沖縄へ軍医として派遣された若き医師エドワード(エド)・ウィルソン。

アメリカ留学帰りの去場安のもとに、伊藤博文から手紙が届いた。

退廃に彩られた十九世紀末のロンドン。

東京・神楽坂の老舗料亭「吟遊」で修業をしていた紫紋は、料亭で起こった偽装事件を機にすべてを失った。

「美」は魔物―。

ニューヨークの中心、マンハッタンに存在し、1920年代から「ザ・モダン」と呼ばれたモダンアートの殿堂。

パリ、NY、東京。世界のどこかに、あなたが出会うべき絵がきっとある。

幸せのレシピ。 隠し味は、誰かを大切に想う気持ち――。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

いつか終わる恋をしていた私。不意の病で人生の選択を迫られた娘。

1954年、イギリス人陶芸家バーナード・リーチが大分の焼き物の里・小鹿田を訪れる。

ビール会社の営業課長、明良。部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?都議会議員の夫と息子を愛する篤子。

1995年、神戸市長田区。震災で両親を失った少女・丹華は、兄妹とともに医師のゼロ先生に助けられる。

ジャクソン・ポロック幻の傑作「ナンバー・ゼロ」のオークション開催が迫る香港。

ゴッホもこんなふうにパンをかじりながら、サン=レミからパリへと戻ったのかもしれない。

ついに封印を解かれたのは、著者初の「ノワール小説集」。

勤務先の美術館に宅配便が届く。差出人はひと月前、孤独の内に他界した父。

いじめを受け、ひきこもりだった麻生人生。蓼科でひとりぐらしを続ける人生の祖母、中村真麻。

詩帆17歳の誕生日デートは岡山の「大原美術館」、ピカソ〈鳥籠〉のまえ。それからふたりはいつも一緒だった。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ! 有名政治家を父に持つ遠明寺(おんみょうじ)美智之(みちの)輔(すけ)は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。

「ワぁ、ゴッホになるッ！」 1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で青森から上京した棟方志功。

ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。

20××年、相馬凛子は42歳の若さで第111代総理大臣に選出された。

パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。

カンタベリーへの道中、同じツアーの参加客が各自、とっておきの不思議な話を披露し合うことに。

日本における本格探偵小説を確立したばかりではなく、恐怖小説とでも呼ぶべき芸術小説をも創り出した乱歩の初期を代表する傑作9編を収める。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

美術(アート)という名のタイムカプセルが、いま、開かれる――。

高校卒業と同時に三重県の山村に放り込まれた平野勇気19歳。林業の現場に生きる人々の1年間のドラマと勇気の成長を描く。

東京のはずれに位置する‘まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。

100年先を見据えて作業をしている、神去村の林業の現場。

高校の修学旅行で人形浄瑠璃・文楽を観劇した健は、義太夫を語る大夫のエネルギーに圧倒されその虜になる。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

原爆が6発落とされた日本。敗戦の絶望の中、国はアメリカ発の不老技術“HAVI”を導入した。