「頭がいい奴は金を持って生き延びる」が口癖で、詐欺紛いの金集めに執心していた祖母。

駅前の商店街で紗江子に声をかけてきた女性は、中学時代、卒業を前に転校したクラスメートの美幸だった。

人材派遣会社を営む紀ノ川由希子は42歳、独身。恋人には妻子がいる。

高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。

多香子は、届いた手紙を手にして息を呑んだ。それは、母の親友・郁子が、死の直前に出したものだった。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

読んでみたくありませんか?9つの「捨てる」物語。人気女性作家が初競演!書き下ろし短編集。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

優しい夫に白い猫―満ち足りた生活は、夫の溺死によりピリオドが打たれる。

生まれて初めて芽生えた殺意という名の感情。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

婚姻届を出すのは待ってほしい―彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は…(「崩れる」)。

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。

「ひとりの生活」をテーマにした6名の女性作家によるオール書き下ろし競作集。物騒なので番犬のレンタルサービスを始めた女性。

母の訃報に接しても祈子は動揺しなかった。生後まもなくの祈子を見捨て、連絡を絶っていた人だ。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

祖母と一緒に行くはずだったお伊勢参り。

念願のマイホームを購入した氷見一家。そこは、元の地主の意向で隣り合う四軒の家が前庭を共有する、少し変わった敷地だった。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。

人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。

医師の父、美しい母、高貴なまでの美貌を振りまく双子・梨花と結花。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。彼女に魅せられたエリートサラリーマンが、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。

老舗画廊勤務の中田由紀、三十二歳。穏やかで上品な彼女が、一人旅から帰ってきた途端に豹変した。

一つになれない家族を猫だけが見つめ続けた――「すずの爪あと」。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

理性で抑えようとしても、身体のどこかが疼くような感覚とともに深まっていく憎しみ―。

失踪した母、殺害された父。そこから悲しみの連鎖は始まった。

タワーマンションの最上階に暮らす売れっ子作家・珠美は人生の絶頂。一方、売れない作家桜子は安マンションで珠美を妬む日々。

小学生の頃のクラスメイトからかかってきた一本の電話。「覚えている?会おうって約束したこと」。

萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。

「仕事辞めちゃったのよ」―夫の姉・久里子がまた転がり込んできた。

夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

凶悪な死刑囚に届いたファンレター。

十二年前、敬愛していた姑が失踪した。その日、何があったのか。

「週に三度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪で、彼女は死刑を宣告された。

文具メーカーで働く由紀江は耕次と付き合って半年。気分屋の彼は機嫌が悪くなると手がつけられない。

助産院に勤める紗英は、不妊と夫の浮気に悩んでいた。彼女の唯一の拠り所は、子供の頃から最も近しい存在の奈津子だった。

心の奥底に封印した過去、口にできなかった一言、それが解き放たれるとき、普段の風景は恐怖の色に塗り替えられる…。

神様のような清廉潔白な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみに包まれ、誰もが涙した。

ぼんやりした不安と不満を抱え、それでも平凡に暮らしていた三人の女性が、突然、高校時代にタイムスリップさせられてしまう。

どうしよう、お父さん、わたし、死んでしまう―。安藤の娘、加奈が学校で転落死した。

優奈は、大学のテニスサークルの仲間7人とともに、見知らぬ部屋に拉致された。一つだけあるドアは施錠されている。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

少年院入所時の知能検査でIQ161以上を記録した町田博史。

男と女の愛憎を描く、直木賞作家のサスペンス傑作。

実力はあるが作品が売れていない悩みを抱える作家・佐古珠美はかつて、ベストセラー作家・豪徳寺ふじ子の秘書だった。

「精神鑑定」に真っ向から挑む感動作! 「心神喪失」の通り魔犯に娘を殺された夫婦。

神田川病院に勤務する医師の早坂ルミ子は末期のがん患者を診ているが、患者の気持ちがわからないのが悩みの種。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。