ミステリの感想 新着順

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魔者の感想

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タイトルそしてプロローグ、読み始めて不穏な雰囲気を感じたが、まったくそういうホラー系では無かった。ファンタジックな雰囲気のミステリー小説のようだが、本質は一種の社会派ミステリーととらえることもできる。現代社会にはびこるいじめ問題。さらには少年犯罪、被害者家族や加害者家族の問題。こうした問題をストーリーの根幹に据え、主人公で週刊誌の記者である今井柊志が、自身の家族に起こった過去の事件を調べなおすことで、物語は進行する。事件の詳細は割愛するが、所詮この主人公及びその姉の不遇は、親の問題なのである。事件の間接的被害者である柊志やその姉、そして被害者の妹、さらには別の加害者の弟、どの親をみても俗物である。俗物である親たちの扱いがいかにもステレオタイプ的で、ありきたり。ここが少々面白くない。なぜ面白くないのかというと、要するにこの物語の魔者は親だったということであり、その親を、いかにも何処にでも居そうなありふれた親として描いてしまったということである。ひねりが無く、せっかく子供たちの内面を丁寧に描いていたのに、勿体ない。そういうことなのである。よって、このあたりの評価となった。

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