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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数336件
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鴨川食堂が上賀茂に移転!?これまでとは趣の違ったストーリー展開、今後はどうなっていくのか興味が唆られる。「鴨川食堂おでかけ」という初めての試み(ファンサービス?)や「産大」の登場で思わずほっこり。
上賀茂に移転した新・鴨川食堂の流・こいし親子の進化した姿を期待! |
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アートミステリーの名手による感動の歴史青春小説。大半はフィクションだろうが、若き日の宗達や遣欧使節の少年たちが実際にそうだったかもと思わせるほどのリアリティで芸術を求めて命懸けの旅をする。旅の途中もさることながら、ローマにおける現地での絵画との衝撃の出逢い。シーンひとつひとつがまさに絵画的で、読んでいるこちらもそれを共有しているかのよう。
プロローグとエピローグに登場する望月彩。マハさんの分身かも、とも思わせてくれた。 |
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取ってつけたようなストーリーではある。これだけの材料をそろえたぞ、さぁ感動しろと押し付けられている感じはあった。でも、よく考えられた筋書きだし、生きる意味、宮司と男の子と猫がうまいこと配置されていて、ほっこりするシーン満載、本作の特徴ではあると思う。
個人的にも、それぞれの章の主人公にどこか通じるところがあったり、勇気をもらえたりして読んで損はない作品だと思いました。著者のこの路線、いいですよ、次も読みたいと思わせてくれました。 |
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初期短篇8篇からなる傑作ぞろい、昭和30年代初期ということを考えれば、今なお人気を博しているのがわかるというもの。「顔」や「張込み」といった映像化作品もいいし、個人的には本作最後を飾る「共犯者」は最高に面白かった。
長篇も短篇もやはり面白い作品揃いです。 |
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テーマがテーマなだけに、非常に重いものが全体的に漂う。「約束」の真相はともかく、重苦しさに終始しても、最後は救われる。また、田舎町の閉鎖的な風土もよく出ていると思う。
東北を舞台にした著作が多い著者であるが、書くのがつらかったというのがよくわかった。 |
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「書く」ことをテーマにした十編の短篇小説。短篇小説の名手といわれるだけあり、「書く」だけでもこれだけ多彩に描けるのかと感銘うけるし、情景が(良くも悪くも)まざまざと浮かんでくる。
個人的には「凶暴な気分」がお気に入り。仕事の鬱憤、誰でも溜まってますよね。「窓」は初めから最後まで、気分、悪。「小説家の一日」はシリーズ化を希望。 |
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やはり本城さんの競馬ミステリは面白い。
前半は競馬サークルの人たちの馬、競馬に対する思いが詰まったお仕事小説的な意味合いが強いが、後半になるにつれてミステリ色が濃くなっていく。 ミステリの部分は極オーソドックスだが、競馬に係る部分であの独特な世界の内面がよくわかってくる。馬という動物を扱うだけい、どんな社会よりも苦労が多い世界なんだなと思い知らされた。そして、あのラスト。ドラマチック。まさに残照。 |
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確かにテーマとしては地味だが、どこをとっても著者の綿密な表現力がみてとれる。著者ならではの力のこもった作品だし、期待は裏切らなかった。戦後まもなくの時代から、歴史を重ねて現代までの紆余曲折。人生とはなんと波が大きなものだろうか、ここまで人生に翻弄される人もいるのか、また、家族のカタチもさまざまなものがあると再認識させられる。色々な意味でいい作品でした。
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古風な印象さえあるタイトルに対し、さすがは史上最年少の乱歩賞作家だけあり、軽いけどストーリーはしっかり、テーマの選択、絶望的な将来しか見えないのに人物たちがむしろ軽やかに行動して陰鬱にならないところ、それに構成も新人とは思えない程うまい。リアリティこそないものの情景がはっきりイメージできるのは、先行きが楽しみな作家といえる。あとは本作が最高傑作にならないよう、進化していくことを祈るのみ。
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8篇からなる短編集、それぞれにいえることは、読後感の悪さ(いい意味での)。著者の持ち味といえる。
どれも救いようのない絶望感が漂い、それでも次の作品を期待してしまう中毒性。これも著者の持ち味。「九三式」は乱歩賞特集で読んだことがあるが、改めて完成度の高い絶望感をもつに至った。著者のこの世界から抜け出せない。 |
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ノンフィクション小説だけあって、人物や馬名はすべて実名で読みやすい。小説としてみると大きな紆余曲折がなく、あまりにも順風満帆で物足りなさもあり、前田一族のサクセスストーリーをそこまで見せられても…というのはあるが、それでもノースヒルズの馬は今後も気にしていこうとは思う。
今年は出走馬がなかったダービー、来年は?もう3勝もしているからいい?いやいや欲望は果てしなく。 |
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「松方コレクション」を巡る松方、田代、そして日置の思い。その苦労は三者三様だが、行き着く先はひとつ。史実をもとにしたフィクションだけに、説得力十分。近代史の勉強にもなる。「バカヤロー解散」でおなじみの吉田茂がなかなかいい役どころになっているのもいい。そしてラストは感涙必至。
松方さん、なかなか憎めないなぁ。絵画のことはよくわからないのになぜコレクションしようとするのか。むろんどこかの政治家のような考えは決してもっていない。 日置の妻・ジェルメンヌの言葉「戦闘機ではなく、タブローを。戦争ではなく、平和を。」どこかの国に聞かせたい言葉。 史実がもとになっている作品、西洋絵画にも興味があるので、マハさんの中でも特に心に残る感動作でした。 |
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読了後、自暴自棄という言葉が脳裏に残った。好きになった人、友に裏切られ、目指したことが思わぬ方向に行ったことで目標を失い…青春時代に誰もが陥る暗闇をミュージシャン兼作家ならではの物語を披露してくれた。どの作品にもいえると思うが、表現や使われる言葉の数々がわかりやすい中にも胸をうち、さすが独特の歌詞で楽しませてくれる曲の世界が著作にも生きていると感じた。またしても次回作の期待度が増してきた。
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毎度おなじみのストーリーながら、今回も胸を打つ家族の物語が6つ。食べ物にまつわる思い出というのは生きていくうえで欠かせないだけに、心に残るんだな〜と。
「フィッシュアンドチップス」が食べたくて仕方がない今日このごろ。 |
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柚月ファンには答えられないサービス満点の短編集。著者のよさがコンパクトに詰め込まれている。ブラックなものから、時代物、ユーモラスなもの。そして忘れてはならない佐方貞人シリーズのスピンオフでしっかり締めている。
長編でこそ著者のよさが光るという意見もあろうが、こういう短編で少しそのワールドを覗くのもオツなものである。 |
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「同調圧力」をテーマに、表向きは田舎町を安全安心な町にするためと言いながら、裏では自分たちの都合の悪い部分は包み隠していくどこかの悪徳政治家のような町の役員たち。少数の正しい意見が、多数の間違った考えに包み込まれてしまう恐ろしさを本作で感じた。現実にあっても不思議ではない、いやありそうな話。いい意味で読後感のよくない傑作だったと思います。
第三者的に見れば、少数の正しい意見を言う立場に立つだろうけど、実際自分がこんな町に住んだとすれば、上の指示におとなしく従ってしまうんだろうなぁ。 |
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人気馬・ステイゴールドをモデルにした、馬を愛する者たちの感動巨編。競馬用語の解説もさり気なく盛り込まれ、競馬初心者にも優しい小説です。
著者は犬のみならず、馬小説でも感動させてくれることがわかったし、どの場面をとっても情景が今見ているかのようにわかる。競馬に詳しければモデルとなった馬や人がわかって、より楽しめます。 ヤクザとのカラミや濡れ場などがとやかく言われているが、それほど気にはならない。むしろ気分転換、閑話休題的要素。 本作を読んで競馬に、競走馬生産の現状に興味をもってもらえれば最高でしょう。 |
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岬洋介シリーズの中でもトップクラスに面白かった。全盲のピアニストは実在するし、全聾の音楽家のふりをした詐欺師も実際にいたが、それを意識させながら、演奏シーンでは主人公・榊場隆平の超絶ぶりをしっかり描いている。演奏シーンはこのシリーズの最も特徴的で個人的にも好きな場面です。
肝心の岬洋介は後半になってやっと登場してくるところが何とももどかしいけど、彼の個性は健在です。 このシリーズ、まだまだ続くようなので楽しみは限りがない。次はどんな天才ぶりを見せてくれるのかな? |
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由比正雪の乱、慶安の変などは名前は聞いたことがあっても、内容までは知らなかったが、それをあえて取り上げた著者のセンスに拍手!
物語としてはやや盛り上がりに欠けたきらいはあるが、保科正之や祖心尼の描き方、由比正雪の登場のさせ方は著者ならでは。日本史の新たな1ページを勉強できました。 |
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女児誘拐殺害事件がベースになっているが、さすが元記者だけあって、新聞記者と警察との心理戦は読者を引き寄せるには十分な筆力で、グイグイ来るものがある。全編に渡って漂う緊迫感は、記者経験がもたらしてくれるものだろう。
ミステリであると同時に、「新聞記者のお仕事小説」の様相もあった。 わかりやすい文体もその一助となっている。本城氏の野球小説でも言えることだが、現場(ここでは事件現場)より、それを取材する記者の行動が中心に描かれ、他のミステリとは一線を画し、本城作品ならではの特徴を表している。 少々分厚めの本でも、あっという間に読破できるほどのめりこんで読めたのも、この辺にあって本城氏のウマさにあると思う。 でも結局は本城氏の作品は野球小説(もしくは競馬小説)がお気に入りなので、そちらを中心に読んでいくことにしようと思う。 |
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