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たこやき さんのレビュー一覧
たこやきさんのページへレビュー数159件
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話題になっていたので読みましたが、意味不明!
何が言いたいのか、何が書きたかったのかさっぱりわかりません。 娯楽小説なのか、宗教を主題にした話なのか、児童ポルノを書きたかったのか・・・・。 わかる人にはわかるのかもしれませんが、尻切れトンボの終わり方で、正直これが何百万部も売れたと言うのが信じられません。 |
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中世のヨーロッパの雰囲気が良く出ていて悪くはないですが、結末が見えてしまったと言うか、最後があっけないというか、しょぼいと言うか・・・・。
走狗を特定する推理と言う意味ではそれなりに説得力がありましたが、なんだか納得いかない終り方でした。魔術や呪いを出すならもっとファンタジー色が濃くてもよかったんじゃないかなあと思います。リアルさを出しすぎたためにワクワク感がなく、中途半端な気がしました。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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以前読んだ『サウスバウンド』がとても面白くユーモアがあったので、そう言うところもあるのかな?と思って読んだのですが、めちゃくちゃシリアスで切ない話でした。
映画の『三丁目の夕日』なんかを見ると、夢と希望があるれるまさにオリンピックの年の東京、一方で復興からは縁遠く忘れ去られたかのような地方の過疎の村。 東北の田舎では小作農家は長男も含めて出稼ぎに行かなければ食べていけない現実があって、その出稼ぎ労働者達の過酷な現場での労働の上に、なりたってきた富と繁栄。 主人公がそんな現実を理不尽に感じていった過程がよくわかります。 それにしても日本人の気質をすごく旨く表現してるなあと感じました。学生運動なんて叫んでいるだけだと感じる村田の言葉が一番ずっしりと響きました。 主人公の島崎より、村田の方に共感できる気がしました。 ただミステリーとしては偶然が重なりすぎているきらいがありますが、あの時代の雰囲気が手に取るようにわかりました。 ただ時代が変った今でも支配する側と搾取される側の構図は、何も変っていない気がします・・・。 |
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中世のスペインで作られたユダヤ教の祈祷書。
紛争中のサラエボで見つかった美しいハガダー・・・と言う史実をもとに書かれた物語ですが、フィクションでありながら中世の情景が目に浮かぶような秀作でした。 架空の話でありながら、長い年月の間そこに生きてきたユダヤ人の苦悩ははかり知れないものがあります。 キリスト教がいかに支配と搾取や弾圧をくりかえしてきたのかと言うこと、その中でその美しい本を守るだめに、命をかけて存在した人達の生き様や家族の思い。 主人公ハンナの人生も含めて、家族とは何なのか問われているような気がしました。 それにしてもジャーナリストが書くフィクションは、総じてレベルが高い気がします。取材力と筆力が常に鍛えられているからかもしれませんが、ぐいぐいと引き込まれていきました。 本物を見てみたくなりました。中世の歴史を知る上でも貴重な物語だと思います。 |
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すばらしかったの一語につきます。
戦後、高度経済成長時代にまさに突入しようとする時代に、こんなひどい話があったことを初めて知りました。前半のジャングルでの描写は悲惨としか言いようが無いもので、国を信じて地球の反対側へ渡ってきた衛藤の無念さがひしひしと伝わってきます。 その約30年後の復讐劇。共に極限の中で生き延びた2人の子どものその後の人生は、かなり対称的なものですが、終わりはなかなか爽やかで最高の気分で読了できました。 それにしても、国の対応ってどうなの?と思ってしまいます。 現在の原発の問題にしても、それによってさんざん甘い汁を吸ってきた役人が山盛りいるはずだと思うのですが、それにまっとうな対応をしているとは思えませんね。 世の中のことに無関心でいることは、それはそれで一つの罪なのではないかと思ってしまいました。 そして、ブラジル人の国民性・・・・少し日本人もわけてもらうべきかも・・・・。 |
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リンカーン・ライムのシリーズを読んだあとにこれを読みましたが、すごくよかったです。
人質をとって立て籠もった凶悪犯に交渉人としてのFBIの専門家。 交渉の過程が非常に緊迫感があり、それぞれ所属している警察官同士の反目や対立、マスコミの人間のやりそうなことについてもリアリティーがあるように思いました。 人質の命が何が何でも最優先でないことに、日本人の感覚からすると多少抵抗のあるところですが、ポター捜査官の言葉を読んでいる限りではなるほどと思えてしまいます。 日本ではこれほど大きな事件と言えば30年くらい前の三菱銀行強盗の事件くらいしか思い浮かびませんが、内容が荒唐無稽でないところに作者の取材力のすごさを感じました。 最後のどんでん返しもみょうに納得。メアリーの心境が少しずつ変化していくところは絶妙でした。 |
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1作目から読んできましたが、ここに至ってちょっとネタ切れ感がしなくもないかなあと。
ストーリーの構成とか緊迫感はそれなりに面白いのですが、ちょっと現実からかけ離れすぎている気がします。 今回は得意の物的証拠があまり活躍してなかった気がするし、アメリカではどうなのかわかりませんが、日本では高額の不動産の売買がオンラインだけで済ませられるなんて、ちょっとありえない気がします。 まあ、だんだんそんな世の中になっていくのかもしれませんが・・・。 次回作がまだ和訳されていませんが、あの人が復活するようなので期待したいなあと。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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1作目から順番に読んできたのですが、この話が個人的には一番好きです。
エンターテイメントとしては非常に面白いし、社会背景よりも娯楽を重視してると言うか、どんでん返しが多くてどちらかと言えば映像向きの話なのかなと思います。 映画化されたのは1作目の『ボーン・コレクター』だけですが、ずっと前に映画だけ見ていて犯人があまりに唐突だったのでいまいち納得できなかったのですが、原作を読んでかなり設定に変更があったのだとやっとわかりました。 それんしても、どんでん返しが好きな作家さんですね。あまりにそればっかりでちょっとこじつけっぽい感じがして、そこまで必要ないのでは?と思いますが、面白いのには間違いないです。 最後にはすっきり解決するので、そこはスウェーデンの作家さんが書くような重い感じはなく、爽快です。 映画でのデンゼル・ワシントンとアンジェリーナジョリーがなかなか良かったので、どうしても読んでいてそのイメージから抜け出せませんが、この『石の猿』では、ソニー・リーがどうしてもジェット・リーになってしまって・・・・。 これまでの話ほどどんでん返しはありませんでしたが、中国に生きる人達の大変さ、過酷さがリアルで伝わってきて良かったです。ゴーストの背景にあるものも現実に存在したのだろうなと思います。 ただ、本当にアメリカは美国ですばらしい国なんですかね?銃依存症のような国民性と犯罪の多さを考えると、すごい病んだ国に思えるのは私だけではないと思うのですが・・・・。 |
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新宿鮫のシリーズは、1作目がすごいよくて立て続けに読みました。
ちょっと間が空いてこの絆回廊を読んだのですが、話の中での10年ほどの移り変わりが非常に面白かったです。22年も服役して出所した樫原という男にとっては、未知の世界だったかもと思えます。今回の話には、最初の情報提供者の露崎といい、樫原といい非常にアナログな人間が登場します(吉田もそうかも)内容的にはちょっと浪花節的な感じがしました。最初の頃の尖がった感じの頃の鮫島の方がどちらかと言うと好きでしたが、色んな意味でその棘が小さくなってきたような気がします。 この話事体はこれで終わりなんでしょうが、「・・・・続く」みたいな終わり方で、先が気になるところですね。続き書いて欲しいです。 |
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ルースルンド・ヘルストレムの2人の作品で邦訳されているものは3冊とも読みました。
いずれも秀作ですが、娯楽ミステリーと思って読むとちょっと雰囲気が違うかもしれません。 死刑制度に対する問いかけであり、死刑制度もひとつの暴力だと定義することにはすごく意味があると思います。犯罪に対して厳罰化を進めることではなんら犯罪が減っていかないことは、アメリカを見ているとそのとおりだと思います。 被害者の遺族の行き場のない怒りや悲しみは、加害者が合法的に殺されることで本当に多少なりとも救いを見出せるのか?本当にそれしかないのかを考えさせられます。 辛い過去を葬りスウェーデンの地で密かに生きていたジョンですが、些細なことで暴力を使ってしまう衝動を抑えることができなかったことで、破滅の道をたどることになってしまうのです。 メインキャストである3人の警察官と1人の検察官。4人ともが死刑に対して明確に『反対』と言えることにヨーロッパの成熟した社会が感じられる反面、日本に比べて犯罪の割合が多いのも事実で、どちらがいいとはなかなか比較できないと思いました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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衝撃的な最後でした。
賞をとったのもうなずける、秀作です。 ミステリーと言うより、社会問題を多くの人に問いかけるような話です。 それぞれの登場人物の心の葛藤が痛々しい。 ただ娯楽小説としてのミステリーと思って読むと、すっきりしない・・・と言うか、結局問題は何も解決していないのではないかと・・・そこがまた読ませるところなんですけど。 世の中はここまで病んでいるんだろうか・・・と思ってしまいました。 |
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読む人によって、捉え方が大きく異なる物語ではないかと思います。
刑罰の制度が日本とは大きく異なり、スウェーデンでは死刑制度がありません。 と言うか、採用している国の方が世界では圧倒的に少ないのですが、そのことの是非は別にしても、あまりにも人権意識の高さのゆえか、犯罪者に対して寛容すぎるような気がしました。 罪とは何なのか? 虐待されて成長した子どもが犯罪者になってしまった時、それはどこまで情状されるのか、個人の尺度によって大きく違ってくるのだろうなあと。 ただ、復讐やリンチでは何も解決はしないと言うのは間違いないと思うのです。 問題提議としてはすばらしいフィクションですが、これが本当にスウェーデンと言う国の現実なら、ひどいなあと言うか、とにかく救いのない終り方がなんだかなあと思ってしまいました。 |
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順番が前後して、最後に読んだのがこの作品でしたが、かなり衝撃的な作品でした。
警察官と言う立場を利用して、職権乱用も甚だしい男が、入院していた病院で惨殺されるところから始まるのですが、この時代のスウェーデンって本当にこんなひどいことがまかり通っていたんだろうか? と思ってしまいます。 役職があろうとなかろうと、権力の側にいることの意味をかなり直接的に問うている、重いテーマの物語でした。 日本の警察も戦中は同じようなものだっただろうし、今はさすがにこんなにひどくはないでしょうけど、あちらの立場にいる人達には是非読んでもらいたいなあと思います。 暴力から生み出されるものは、何もないと言うことを。 読むならば、シリーズの全部を読むことをお勧めします。 |
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1冊を残して、シリーズの大半を読みましたが、スウェーデンと言う国は、色んな問題を抱えているのだと言うことが、非常にわかりやすかったです。
まっとうな警察官の話でしたが、マルティン・ベックの家庭の事情なんかは非常にリアルで、日本の警察も同じような話が一杯あるのではないかと思ってしまいました。 福祉大国と言われながら、その福祉に見捨てられてしまった若い女の子が、めちゃくちゃ可愛そうです。 この小説からは50年近くたった現在は、どんな風に様変わりしてるのだろうかと考えてしまいます。 |
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怖いです。
犯人は明らかに異常なんですが、恨みがここまで徹底してるのはすごいです。 警察や探偵はほとんど出てこないのですが、疑心暗鬼になりながら主人公の精神科医が犯人を追い詰めて いく過程(下巻)は非常に面白いです。 ただ、犯人の現在の背景があまり詳しく書かれていないので、もうちょっとそのあたりの事がわかると面白かったのではと思います。 あと、主人公が年齢のわりに動きが鋭いと言うか、53歳にしてはできすぎ? 20数年後ではなく、せいぜい10年くらいのほうがよかった気がするのは、私だけかもですが。 |
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映画になるとの事で初めて知り1から読み始めたのですが、読みふけってしまいました。
あまり知らないスウェーデンと言う国の知られざる一面を、余すことなく堪能させてもらいました。 1部は独立した物語ですが(いや続きと言えば続きでしょうけど)2部と3部は別々ではなく連続しているので、3の後半は読者にはある程度結末が見えているものの、物語の当事者達にとっては一番緊迫した場面だったのではないでしょうか? それにしても、ここに登場する女性たちのたくましいこと! 残酷で悲惨な生い立ちを持つリスベットは言うに及ばず、それ以外の女性たちも非常に魅力的です。 権力を持つものとそうでないもの・・・の最後に集約されるのは、ミカエルの言葉にもありましたが、『よくある女性への暴力と、それを可能にする男どもなんだ。・・・』 ということではないでしょうか? 日本人には受け入れにくような、男と女の関係も(特にミカエルの女性遍歴はすごいですが)成熟した大人としての文化が根付いたスウェーデンならではの話ではないだろうかと思いました。メインストーリーではありませんが、この話には同性愛者や移民などのマイノリティーである人達の人物描写もすばらしく、人権運動などに関っていたジャーナリストである作者の気持ちが良く伝わってきます。 特に日本人にはこの話は好みが分かれるところだと思いますが、成熟した大人の社会の物語として、そしてまたミステリーとしても一級品だと思います。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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ミステリーとしては非常に面白かったです。
日本から見れば、スウェーデンはすばらしい福祉国家と言うイメージしかありませんが、いろんな暗部があるのだなと初めて知りました。特に女性が生きやすい国と言う先入観があるので、物語自体はフィクションであるものの、意外に深刻なDVの問題が日常的にあるのかもしれない事が、作者がもともとジャーナリストであったことで非常に説得力がありました。 ただ、そこもスウェーデンらしいというか、主人公のSEXに対する自由度が日本人にはなじみにくいかもと思ってしまいました。 しかし、リスベットは非常に魅力的で次の話が気になるところです。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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いや~~久々に心拍数あげながら、読みました。
お札の薀蓄がものすごくて、思わず自分の財布の1万円札を出して虫眼鏡で眺めてしまいました。 真保さんの作品は、『ホワイトアウト』と『アマルフィ』しか読んでいなかったので、 物語自体はそれなりにシリアスなところもあるのですが、全体としてはユーモアがあって、 最後のオチには笑えました。 内容が内容だけに、映画にはなりにくそうですが・・・・ |
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ミステリーにはまるきっかけとなった作品です。
少し硬派な作品で、読むのに集中力がいるかもしれませんが、とにかく文章が美しい・・・そして切ない。 取材力もすごいと思います。 若い人には共感しずらいかもしれませんが、警察小説としては私の中では№1です。 |
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