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egut さんのレビュー一覧
egutさんのページへレビュー数745件
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作品中に漂う個性的な濃さが強烈なインパクトで硬質な印象。
堅物な警察小説を読んだ感じでした。 表題の「第三の時効」含め、どれも質の高い作品でしたが、 何故か読み進み辛く、作風が肌に合わなかったのかなと思う所です。 |
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前作が面白かったので続けて読みました。
職場や仲間が変わったとしても、 主人公の竜崎は警察庁の頃と変わぬ姿勢で我が道を淡々と突き進んでいきます。 周りからは変人扱いされても、正しき事を行っている竜崎に やがて人々が付いてくる姿がとてもカッコ良かったです。 早々に立てこもり事件が解決しますが、 そこから話が尾を引き事件の全貌が明らかになる展開も見事でした。 読み始めたら最後まで一気読みさせられる小説でオススメ。 |
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6編+1つの短編集。
1つ1つの事件に対して、登場人物達が二転三転する推理合戦を行います。 著者が述べている通り、本書の大半がミステリの見所である推理合戦で構成されているのが面白かったです。 ただ、その為か事件はクイズ問題の様に扱われており、 結末はバカミスと言われても仕方がない解答へと落ち着いてしまうのが苦笑いもの。 正直、入門用のクイズ問題を読まされている錯覚になって読み進むのが辛くなりそうでした。 が、最後まで諦めずに結末まで読んで良かったと思います。 評価が俄然変わります。 当初は雑誌連載だったらしいのですが、 連載中は読者から失笑を買ったりしなかったのかな?と思ってしまいました。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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登場人物が前作と同じで、話もチャットをして互いの殺人方法を解きあう構成。
前作読んでいただけに、設定が同じだから、 パラレルワールド?時系列が違うのかな? なんて違和感がありましたが、途中に挿入される数行の解説に納得。 よくこんな舞台設定を思いついたものだと驚かされました。 短編集のように各自のトリックが惜しげもなく披露されるのですが、 どれもクオリティ高いし、本作の構成だからできる必然的な仕掛けもあって完成度は高いです。 好みは「ザンギャ君の切り裂きジャック三十分の孤独」かな。 044APDの問題も良く、ミスリード自体は面白いし衝撃的だった。 作品舞台のインパクトは1作目の方がありましたが、それに負けない面白さがあります。 次回作も出て欲しいなと思える作品です。 |
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目を覚ますと辺り一面、見なれない景色。
>サバイバルのためのアイテムを求める者は東へ。 >護身用のアイテムを求める者は西へ。 >食糧を求める者は南へ。 >情報を求める者は北へ進め。 昔、ゲームブックが好きだった事もあり、 それに見立てられたミステリーというのがとても面白く感じました。 見立てなのですが選択肢がある不思議さも良いです。 ゲームの進行には食料の確保、情報の取得、他の参加者との争いなどなど、 終始、緊張感が解ける事がありませんでした。 舞台の全容が明かされた時は、やっぱりそうか。と分かりやすく提示されますが、 明かされると同時に物悲しさが漂うラストでした。 |
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現場の刑事達ではなくキャリア官僚の上層部視点で描かれた
警察小説というのが興味を惹きました。 登場する人物も、参事官や刑事部長、刑事局長など。 現場の刑事さんは殆ど出てきません。 あまり見なれない舞台がとても新鮮でした。 主人公の竜崎もキャリア官僚の1人。 ページの初頭から、 「俺は東大で、東大以外は脱落者」 「国を守るのが俺の仕事だ。」 と、主人公竜崎のエリート思考を突きつけられます。 人を突き放したような性格の主人公ですが、 読み進めると、信念の通った思考と行動がいくつも見られ、 いつの間にかこの主人公に魅了されてしまいました。 ミステリーでお馴染みの興味を惹かせる謎やトリックは皆無ですが、 複雑な組織関係や上層部達の心理模様で最後まで一気に読まされます。 誘惑などの雑念に負けず、自分の信念を貫き、 正しい事を実行していく竜崎がとても格好よかったです。 シリーズ展開されているので続編も楽しみです。 |
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エコール・ド・パリに関する芸術論が舞台の雰囲気作りの為だけではなく
ミステリーと密接に絡み合っている事に驚きました。 作中に出てくる芸術論については大変読みやすく モディリアーニやスーチンなどこの本を読むまではまったく知らなかった画家の絵に興味がでる程です。 繰り返しますがこの芸術論がたんなる薀蓄だけで終わらない所が本当にお見事。 密室や犯人の意外性は弱かったのですが、あの凶器(?)や舞台裏について明かされた所は鳥肌物で、 密室や犯人はさておき、この仕掛けが本書のメイン舞台なんだと感じました。 いくつもの伏線による必然的な舞台づくりの巧さに大変驚きです。 個人的にお薦めの一冊。 |
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この作者の味とも言えますが、
"動機"が特殊過ぎて合わない人は合わないんだろうなと感じました。 この話の舞台はこう言うものだと割り切り、 この条件設定の中での謎と解釈の掛け合いに浸れば面白いです。 青酸カリの小瓶の蓋が閉まっていた事から疑惑が浮上するのですが、 よくあるミステリーのように直ぐに他殺を疑うのではなく、 まず友人の自殺を信じて何が起きたかを考えようとする、 メロスを待つセリヌンティウスを模した作風が面白かったです。 ただ、あんまりビックリするような仕掛けがなかったのが残念かな。 淡々としている印象でした。 |
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死神のキャラ作りがとても巧いし、
その作りが伏線になってたりしてちゃんと意味があるのも驚きです。 この人間に姿を変えている死神の言動がコミカルに添えられおり、 『死』を題材にしながら話は重くありませんでした。 実際にどういう死が訪れるかは描かれず、 その時がくるまでの数日に視点を置かれているのもいい感じです。 6つからなる短編集でありながら不出来な作品はなく、 どれも面白く楽しめました。 表題の「死神の精度」はシンプルでいて無駄がない一品ですし、 「恋愛で死神」はとても心に残りました。 もしかしたら・・・とか思いながら読んでたけど死神だからなぁ。。。 いやはや。おすすめの1冊です。 もっと読みたかった。 |
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これは予想以上に面白かったです。
表紙とタイトルからはピンと来なかった作品なのですが、 ネットで評判が良かったので読んでみました。 監禁事件を疑う1枚の紙切れから物語が始まるので 『監禁』がキーワードとなっているのは確かですが、 表紙や言葉から連想されるような、おどろおどろしさは全くなかったので、 読了後の感想としてはまず、題名で損していると感じました。 この本は主人公の違う3つの物語で構成されています。 よくミステリーにあるようなラストに一気に結びつくのではなく、 章刻みに徐々に結びついていく展開が面白く、 最後どうなるのだろう?と気になりながら一気に読めました。 最初期待していなかったのもありますが、なかなかの当り本でした。 |
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登場人物の設定、セリフや場所に至る細部まで計算さており、
無駄をそぎ落としたシンプルで完成度の高い作品だと思いました。 犯人視点のミステリと言うのも面白く、 犯人の主人公の頭の中を感じながら、探偵役との頭脳戦が良いです。 最後まで扉が閉ざされたまま、現場が明るみにでない密室や、 安楽椅子探偵の超頭脳の構成も良かったです。 |
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作者の同名の作家が登場するのですが、セリフの『人物の書き分けができない』に始まる自虐ネタが面白い。
漫才テンポのユーモアな流れのため、孤島の連続殺人小説なのにとても話が軽い印象でした。 こう言った作風は良い点もあるのだけれど 今回は、あまりにも軽いノリで連続殺人事件が発生して人が減って行くので 主人公達以外の登場人物は記憶に残らない&事件も記憶に残らず読んだあと直ぐに内容を忘れてしまいました。 トリックはあの手法ですが面白くできていると感じました。 |
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生き残りゲームと言う舞台設定は緊迫感があって面白い。
場所の動機付けも冒頭のテロリスト(?)風の紹介で納得できました。 ただ、主人公の緩い心情に始まる緊張感のなさ、ゲームのルールに基づいた戦略や仕掛けがあるわけでもない。 行きあたりばったりの問題に挑むだけ。 舞台は良いですがその他の内容は残念に感じました。 最後まで主人公の行動に共感できず、読まされるのは辛かったのですが、その反面に位置する兄には共感できたので、読者をモヤモヤさせるこの主人公の性格付けはわざだと思う事にした。 ラストのどんでん返しやオチについては個人的にアリです。 |
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学生サークルの面々が合宿先のりら荘で
刺殺、射殺、水死、毒殺、絞殺と手順を変えて殺され、 死体の傍らにはスペードのトランプが置かれる。 ミステリ心をくすぐります。 久々にわくわくしながら読みました。 登場人物を把握するまでもなく、 バタバタ死んでいき、謎が提示されるのでパズル小説を読んだ印象です。 警察が介入するので、完全なクローズドサークルではないですが、 それに近い面白さがありました。 |
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パラレルワールドを用いて時代錯誤を感じさせた作品。
1980年に出版された当時を考えたら画期的だったアイディア作品かもしれない。 存在しない"急行エトロフ"とは何か?を始め、 複数の事件や伏線の扱いは面白いけど読み辛いのが難。 鉄道や時刻表といった物が苦手なので楽しめなかった。 |
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表紙とタイトルを見た印象では、
武家屋敷と言う言葉や時代設定、ミイラ、日記の手引きなど 一昔前のミステリの様な印象を受けて敬遠していたのですが、 いざ読んで見ると大変面白い。 過剰とも思える謎の数々、 最後に全てを解決するのではなく、 謎が生まれては、どんでん返しを踏まえて解決していく 怒涛の展開。 詰め込み過ぎ感が否めませんが、 自分にはそれが楽しめ、 久々に先が気になる本格物を読んだ気がしました。 |
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100ページ台の短い小説なので直ぐに読めました。
本人の意図しない所から襲い掛かった不幸に対して、 悩める人たちの恨みや自問自答と言った、 心の傷がテーマである作品でした。 そこに加害者達の相次ぐ死の謎と言った興味も加味され 短いながら深く、とても読ませる作品でした。 |
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