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掌の中の小鳥
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掌の中の小鳥の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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新型コロナウイルスの影響で、基本的に外に出られず、諸々ストレス溜まる中で読みました。ささくれた心に、優しい癒しを与えてくれる、見事な連作ミステリでした。 | ||||
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短編連作で、登場人物が少しずつかぶっておもしろい。 ヒロインが凛々しく、過激に、可愛く、女らしい。 ヒーローが小賢しく、かっこよく、彼女にはへたれみたいな。 日常のちょっとした謎なぞ物語で、続きがみたいです。 謎の脇役の方々に関する事件とかみたいよねー。 一応探偵役が、彼なんだと思うけど、いいとこは彼女がさらっている気がする。 台風みたいな彼女? | ||||
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『ななつのこ』が優しいミステリーなら本書は恋愛ミステリーで、この2作品が加納作品の双璧をなすと言っても過言ではない。 主人公の圭介と彼女の5つのミステリー譚が、お洒落なカクテル・バーを舞台に二人の恋の進行を織り交ぜて語られるもので、主に圭介が探偵役、彼女とバーテンダーがワトソン役といったところだが、もう一人の常連客の老紳士やときにはバーテンダーが推理の穴やゴマカシを突いたりして、一筋縄ではいかない凝った作りの作品である。 その中でもとくに好きなのが「自転車泥棒」で、『ななつのこ』全体に通じる優しさが感じられる作品である。また、盗まれた婚約指輪がケーキの中から見つかった「エッグ・スタンド」も、『ななつのこ』の中の「一枚の写真」と共通するものがある。 しかし、ミステリー作品としては、10分前までいた部屋の住人と荷物が消えてなくなってしまったという「できない相談」が、一夜にして一軒の屋敷が消えた謎を解き明かすエラリー・クイーンの名編『神の灯』を髣髴とさせる、加納作品中、随一の出来映えではないかと思う。 | ||||
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人の人生には他人が予想もつかない物語や真実が潜んでいるのだということを、 改めて感じさせられる作品でした。 作者は日常を、少しの謎を含んで二転三転させ、不思議な世界に変えていく。 それも現実的だけどお洒落で少し切なくて綺麗な世界に。 よくある現実を変えるきっかけはまさに、 “つまらない偶然プラス、ちょっとした作為” なのだろう。 中身は濃く、幅があり、短編集のようで繋がりがあり、テンポよく進んでいきます。 一話一話の謎解きが素直に楽しめました。 こういう話の書き方ができる作家さんは大好きです。 | ||||
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ミステリーというと、探偵登場とか、殺人事件とか、密室トリック、とかそういう感じのものが多い気がするが、これは、日常の生活の中のミステリー。 ここに登場する、主人公の二人を、私は個人的に、あまり好きではない。特に、紗英のことは嫌いと言ってもいい。 でも、そういう好き嫌いとは関係なく、楽しめた。 登場人物がリアルに感じられて、実在の人物の様にも感じた。 読後、爽やかな日常ミステリー。 ゆっくりと、情景を思い描きながら、読むことをお薦めします。 | ||||
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文庫の綺麗な表紙は前々から気になっていました。しかしミステリーと銘打ってあるため、私にはやや高い壁でした。一種の気分転換のつもりで手に取って読んでみたところ、すぐに引き込まれました。ひとつひとつが短編集だったので読みやすく、その場ですぐ種明かしがされるので、ミステリーが苦手な私でも大丈夫でした。というより、私は謎そのものの解決を楽しんだというよりは、文体や話の流れを堪能したという感じです。私の中では、雑学が含まれた小説という印象です。物語を引っ張る中心人物の紗英はとても魅力的な女性です。 | ||||
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ただ単に謎やトリックを解くだけのミステリーは、一度読んだら飽きてしまいます。二度読もうとはきっと思わない。 加納朋子さんの作品は、別の短編集で『裏窓のアリス』を読んだのが初めてだったのですが、そのあったかい作風にすぐひきこまれてしまいました。それで、他の作品も読んでみたいなあと思って買ってみたのがこの作品です。 誰も死なないし、誰も悲しまない。あったかいミステリーです。なんといっても、キャラクターがとっても魅力的。 主人公(?)圭介が、ふとした偶然から一人の女性と出会うところから話が始まります(ま、そのまえに、きちんと一つ”謎解き”があるんですけどね)。 最初は名前も教えてくれない。そして、”偶然”はいった小粋なバー「エッグスタンド」での会話の中から、彼女の名前を当ててしまう。。。自由奔放、ストレート、かわいいような小憎たらしいような、彼女のキャラクターがとってもステキ。圭介がグイグイ彼女の魅力に引き込まれてしまうのがわかるような気がします。 死体は出てこないけど、立派なミステリーです。 | ||||
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本書は短編だが、5つの話は連作になっている。<エッグ・スタンド>は女バーテンダーの泉さんが一人で切り盛りするバー。季節の花をあふれんばかりにかざっている。最初に主人公となる二人がその店を訪れたときは春。店の中は満開の桜で覆いつくされていた。”僕”と”私”は<エッグ・スタンド>に何度も足を運び謎めいた話を披露する。桜に捧げる「狂言誘拐」の話しや、奥の深い「自転車泥棒」の話し。幼馴染がマンションの一室から全てを消して見せた「できないはずの事」の話し。ちょっとした謎がたくさん散りばめられているミステリー好きにはうれしい作品。誰も死んだり、大事件が起きたりという事はない話だが、繰り返し読みたいと思わせてくれる本だ。 | ||||
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卵の中に、身の回りのちょっとした謎が入っています。謎が解かれた後に、卵の中から小鳥がひょいと顔を出して、ふわりと羽ばたいて飛び去っていく……。それぞれの短編に、あたたかな雰囲気を感じました。主人公のパートナーになる女性が、とってもキュートで素敵でしたよ。「掌の中の小鳥」に出てくるおばあちゃん、ナイスキャラでした。「できない相談」のラスト。大好きなあの俳句の花がぱっと咲いたみたいで、しゃれてるよなあ、いいなあと、思わずにっこりしました。読み終えて気持ちがほっこり、優しくほぐされた気持ちになりました(^^) | ||||
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卵の中に、身の回りのちょっとした謎が入っています。謎が解かれた後に、卵の中から小鳥がひょいと顔を出して、ふわりと羽ばたいて飛び去っていく……。それぞれの短編に、あたたかな雰囲気を感じました。主人公のパートナーになる女性が、とってもキュートで素敵でしたよ。「掌の中の小鳥」に出てくるおばあちゃん、ナイスキャラでした。「できない相談」のラスト。大好きなあの俳句の花がぱっと咲いたみたいで、しゃれてるよなあ、いいなあと、思わずにっこりしました。読み終えて気持ちがほっこり、優しくほぐされた気持ちになりました(^^) | ||||
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~本書は短編集なのですが、その5つはばらばらではありません。登場人物が少しずつ重なっていて、最後まで流れるように進みます。そのすべてをまとめるのがエッグスタンドというバーです。このバーの女性バーテン、泉さんが飾るお花が、物語の中に季節感と色彩を与えていて、ばらばらになりそうなお話を同じ方向に向かせているようです。~~基本的には安楽椅子探偵の形式をとっていますが、謎解きをするのはひとりではありません。そしてその謎の解き方も、探偵さんにありがちな「教えてあげよう」といった一方的さがなく、あくまでも日常生活の中にことんと落とされたような、ふつうの生活の一部のような印象を与えます。~~加納さんのお話は、いつでもあったかい。推理小説とはちょっと違う。ミステリーと言っても、なんか少し違う。すでに加納朋子というジャンルと言ってもいいかも。~ | ||||
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「ミステリー」好きの人には、「これがミステリー?」と思われるかもしれないけど、私的には立派なミステリー!物語全体を包む雰囲気がなんとも素敵で、とってもお洒落。キャラクターも魅力いっぱいで、クールな大人の恋愛か?と一瞬思うんだけど、実はホットな恋愛だったり^^;話自体もおもしろいけど、全編に渡ってやさしさを感じることができる素敵な小説です。春先や、秋の夜長のお供に最適の一冊。 | ||||
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「ミステリー」好きの人には、「これがミステリー?」と思われるかもしれないけど、私的には立派なミステリー!物語全体を包む雰囲気がなんとも素敵で、とってもお洒落。キャラクターも魅力いっぱいで、クールな大人の恋愛か?と一瞬思うんだけど、実はホットな恋愛だったり^^; 話自体もおもしろいけど、全編に渡ってやさしさを感じることができる素敵な小説です。春先や、秋の夜長のお供に最適の一冊。 | ||||
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加納さんの作品はすべて濃やかな観察に満ちている。誰かが死んでしまったりするわけではなく、もしかしたら日常自分でも遭遇しているかもしれないような出来事が、とてもあざやかに描き出されている。全体は5つの短編で構成されていて、主人公であるクールで頭のいい、少しだけ皮肉屋(それが自分でも欠陥だと思っている)青年冬城圭介が、とある出来事から参加したパーティーでまっすぐできらきらしている女の子に出会い、お互いが語り合う形式で物語りは進んでいく。わたしが好きなのは2番目の話、まさに2人が出会って彼女が圭介に感嘆する話だ。パーティーから彼女を誘い出すために、彼女がボーイフレンドに語って聞かせた高校生時代のエピソード(彼女自身は謎だともなんとも思っていない)の謎を鮮やかに解いてみせ、見事に彼女の関心をひく。それは種明かしになってしまうので詳しくはかけないが、彼女を思うお祖母さんとの思い出話で、とても心が温まる上に、彼のような人が身近にいたらいいだろうなぁと楽しくなってしまう。男性なら、彼女のような人がそばにいたら毎日が楽しいと思うだろう(実際、圭介はそう感じていて、そんな自分に驚いている)。ちなみに、彼女を誘い出すことに成功した圭介は、銀座で前に部長のお供できたことのある店に彼女を連れて行こうとするのだが、そんな店は高いに決まってるわという彼女がここでいいじゃない、と勢いよく扉を押して入っていったお店で語りあう。その店も、なんとも素敵な店なのだ。女性バーテンダーが一人で切り盛りをしていて、季節の花が大胆に生けられていて。 舞台設定、登場人物の設定、ささやかだけれども心躍る事件と仕掛けがたくさんの、超おすすめだ。 | ||||
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