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死者を起こせ



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【この小説が収録されている参考書籍】
死者を起こせ (創元推理文庫)

死者を起こせの評価: 4.09/5点 レビュー 11件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.09pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

庭に突如植えられていた木の謎、の答えが面白い

金の無いそれぞれ異なる時代の歴史学者三人と初老の伯父さんの共同生活が初期設定で、お隣さんの庭に何故か突然植えられた木の謎から始まるミステリで、そこから行方不明者が出て事件が大きくなり警察も介入してくるが、三分の一くらいで犯人の目星をつけて事件が解決しかけ、そこから話が加速する感じで引き込まれる。
ただやはり主人公格が多いのでキャラクター小説感は強い。
初っ端の突然庭に木が植えられていた謎の真相のアイデアが光っている。
死者を起こせ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:死者を起こせ (創元推理文庫)より
4488236022
No.1:
(3pt)

トリックよりも登場人物の魅力や物語性を重視する方向けの佳作

私は本格風味を期待して作者の作品「青チョ-クの男」を読んだ際はガッカリしたが、作者がそもそも本格風味を狙っていない事を分かってから読んだ本作はマズマズ楽しめた。登場人物達(本作では特に主人公三人組のマルコ、マタイ、ルカ)のキャラクター設定を活かした言動、全編に漂うユーモアや風刺で読者を楽しませるという趣向である。

難点だけ書くと、まず冒頭から登場する<ブナの木>である。作者はこの<ブナの木>の高さや大きさに全く触れていない。三人組が力を合わせても掘り返すのに相当苦労した旨の事が書かれているが、この<ブナの木>を犯人が人目に付かない様に一人で掘り返したり、埋めたりする事が可能なのだろうか ? また、最後のツイストはなかった方が良かったと思う(このような人物関係なら被害者が警戒する相手は特定可能で、脅える必要はない)が、それは別として、被害者がダイイング・メッセージを残す際、あのような文字を残すとは不可解である。ユーモア・タッチのミステリとは言え、締める所は締めて欲しい。

「死者を起こせ」という邦題(ルカの発言そのまま)はフランス語の原題(「死体を立たせる」)のほぼ直訳だが、余り全体内容を反映していない様に映った。<ブナの木>を2回目に掘り返す辺りで、刑事コロンボ「パイルD-3の壁」を思い浮かべた方はかなりのミステリ通。私もてっきりそうだと考えた(なので最後のツイストは不要と思った)のだが、当らずと雖も遠からずか。トリックよりも登場人物の魅力や物語性を重視する方向けの佳作だと思った。
死者を起こせ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:死者を起こせ (創元推理文庫)より
4488236022

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