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(短編集)
修道女フィデルマの叡智
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修道女フィデルマの叡智の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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私は、推理小説が大好きで特に、緻密で合理的な組み立てが得意な、バズラーと呼ばれるエドワードDホック(サイモンアークシリーズ、サムホーソーンシリーズ、怪盗ニックシリーズほか)の作品を好んで読んでいる。 フィデルマシリーズはレビューの評価も高かったので今回、その書籍を初めて手に取った。 ピータートレメイン氏の作品を読むのは今回が初めてであることを付け加えておく。 率直に言って、全体的に詰めが甘かったり、真犯人を追い詰める前に読者に対してすべての事実を提示していない記述があり、フェアではないという印象を受けた。 例えば、作品『聖餐式の毒杯』では、 被害者は聖餐杯に入った毒入りワインを飲んで死んでしまう。 毒入りワインは、強い刺激臭があり、毒の入っていないワインは刺激臭がないと作中でフィデルマが言っている。 ならば、なぜ被害者は聖餐杯の毒入りワインを飲んだのだろう。 被害者はこの一週間毎日ミサに出て、毎日聖餐杯に入ったワインを飲んでいる。 昨日までは刺激臭がなく、今朝はむせかえるような刺激臭がしたのだ、どう考えても飲むのを止めるハズである。 また、被害者は巡礼の旅をしているのに、一週間も宿泊して同じ教会のミサに出席しているがその理由は何か、 といった読者が当然抱く疑問について全く触れられず、解決されずじまいで、消化不良を起こしている気分になった。 作品『ホロフェルネスの幕舎』では、 書籍に暗褐色のしみがあることと、手の跡のように見えると言うことは事前に述べられているが、それが男の掌の痕であるとフィデルマが気がついたと言うことについては、真犯人が明らかになってから述べられており、私のように推理小説を読者が探偵役になって読み進めるタイプの人間にとっては、フェアではないと感じる。 ホックと比べてしまうのは気の毒なのかもしれないが、作品自体の詰めが甘いと感じざるを得なかった。 とはいえ、全体的にはテンポが良く面白い作品なので、ここまで細かいことを気にしない方には良いと思うが、私のように気にする方は他をあたった方が良いかもしれない。 | ||||
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ミステリも好き、歴史も好きなので、割と期待していたのですが…期待しすぎだったのかな? ミステリとしては悪くないと思います。フィデルマのキャラもいい。有力な王家の一つの王女であり、努力と才能で古代アイルランドの高位の法執行官に登りつめ、さらに古代では尊敬される存在である聖職者。二重にも三重にも尊敬されるべき女性で、しかもそれが血筋だけで手に入れたものではないからカッコいい。探偵役として、とても魅力があります。 ただ、他のキャラがちょっと…。短編集なので、個々の作品によって違うのですが、どうも古代人っぽくないというか、価値観があまりに現代人っぽすぎ、と感じてしまう場面が多々ありました。何か、現代人がコスプレしているテレビドラマを見てる感じと言うか。 まあ、古代アイルランド人について何を知っているわけでもないんですが…人間性に昔も今もない、と言えばそれまでですが、せっかく時代劇ならもう少し昔っぽさがあってもいい。 長編作品の方は違うのかもしれませんが。 あくまで好き嫌いの問題であり、私見ですけれど。 「大王の剣」と「旅籠の幽霊」は大変楽しく読めました。 | ||||
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