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ウサギ料理は殺しの味



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ウサギ料理は殺しの味の評価: 4.20/5点 レビュー 10件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(4pt)

コミカルなミステリ

Kindleで出たら買いたいと思っておりましたが、一向に出ないので紙の本を購入しました。文字が小さいです。

さて、主人公は元警察官で、現在は私立探偵をしているさえない中年男性です。この物語の中で2回も仕事を失います。

フランスの田舎町で毎週木曜日に女性が殺されます。どうやらあるレストランでウサギ料理が出ると殺人が起きるようだと分かり、謎解きになります。

オカルトでもなんでもなく、きちんと理由があってそれが起きる、という話です。

たくさんの人物が出てきますが、みな魅力的です。無自覚な人々が殺人にどのように関わっているのか?

主人公が女好きで美食家なので両方出てきます。田舎の生活がデフォルメされていて笑ってしまいます。

本書はフランスで1981年に出版されたそうですが、舞台はもう少し前のイメージで、戦中戦後に特有な言い回しが出てきたりします。

気分転換に良い本だと思います。面白かったのでお勧めします。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.9:
(5pt)

珍しい本ありがとうございます。

昔読んでその後なくしてしまった本でした。懐かしく読ませていただきました。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.8:
(3pt)

ユーモアたっぷりのフランスミステリ

車の故障で立ち往生した私立探偵が田舎町で連続殺人事件に踏み込んだ紹介が好きです。
後半は何度も繰り返される状況の説明が読みづらくて不快です。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.7:
(5pt)

奇想ミステリーの傑作

私は、以前中公文庫ので読みましたが、間違いなく面白い小説です。
一種の奇想小説ですが、普通考えはしても小説にするにはためらうような
アイデアですが。P・シニアックは、見事に描いて見せています。
事件の真相は中盤で明らかにされますが、そこから終盤にかけての逆説的
展開がすごいの一言です。
まさに神からの視点で描かれたミステリーといった印象、傑作です。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.6:
(4pt)

「殺人=町の秩序」という逆説

原題 "FEMMES BLAFARDES" とは、仏語で『蒼白の女たち』という意味らしい。
それが『ウサギ料理は殺しの味』とは、なかなか意味深で興味をそそる邦題だと思う。

フランスのブラック・ユーモアとは、いかようなものかと思い読んでみた。
まさか5つ星とまではいかないけれども、物語の作り込まれようには参った。

まず、登場人物が多彩である。
しかも、それぞれが独特かつ強烈な個性を放っている。
そして、ある拍子をきっかけに、彼らの人間関係が順々に連関し始め、
やがてそれらが環状に連なった時、殺人が起こる仕掛けである。
(「時計仕掛け」ならぬ、「人間関係仕掛け」とでも言えようか。)
それが、木曜日の夜。
カントワゾーのレストラン《オ・トロワ・クトー》でウサギ料理が出される日なのであった。

町の人々は、人間のあらゆる欲望の代名詞である。
名誉欲、自己顕示欲、食欲、愛欲、性欲、支配欲などを象徴している。
というより、剥き出しと言っていい。中でも、性欲がどぎつく強調される。
こうした、人間が普段ひた隠している―食欲は別か―ブラックな部分を一つずつ丹念に絡めた上で、
見事に滑稽なオチを導いた点は、秀逸というほかない。

本書を集約するのは、以下の部分ではなかろうか。
「この物語のすべて、すべての過程は、社会というコンテクストの中で、人間のほんのちょっとした欠点が
 途方もなく重大だということを見事に見せつけてくれている」(342〜343ページ)。
この「ほんのちょっとした欠点」が歯車の突起を形成するのである。

仮にこれを「環状殺人システム」とした場合、どうしても気になってしまうのは、
一体何(誰)がその歯車を回すことになったのか、である。
探偵シャンフィエが町を訪れた時、殺人はまだ2件発生したに過ぎなかった。
それ以前は一応、見かけ平凡に町は回っていたのであって、
やはりフィネット・クテュローの登場が事件の発端なのではないか(331ページ)。

それはともかく、ブラック・ユーモアとして面白かったのは、
途中から「殺人=町の秩序」という逆説が成立してしまい、名士たちが汲々するところ。
何も毎週、婦女を殺さなくても、町の平和は保てるはずなのに、
なかなかそれに気付かないでいる馬鹿さ加減であった(351ページ)。
「環状殺人システム」を構成する人間関係の連結部分は、はっきり言って弱い。
頭を使わずとも、少し考えれば分かるはずなのである。

まあでも、軽く吹き出す程度で「呵々大笑」(解説者)というほどの笑いはありませんでした。
フレンチ・ジョークを楽しむなら、映画『奇人たちの晩餐会』(J. ヴィルレ主演)がお薦めだ。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.5:
(5pt)

ちょっと体力を要しますが・・・

この本買ったの二度目です。最初は、中公文庫、そして今回創元推理文庫です。出版社変わって出たのですね。
大切なのに無くしてしまい、再び手に入って大喜びです。
今回まだ読んでません。
かつて2度読みました。20年くらい昔のことで、印象は鮮やかですが、具体的には覚えていません。
なので、ネタバレの心配なく、そして面白い本だと自信をもってのびのび書けます。

読むのに体力いりました。難解なのではありません。多分、普段と異なる頭の使い方をしたからではないかと。
慣れない運動の筋肉痛みたいに。しかし、決して不快なものではありません。が、心地よい疲れというよりはちょっと
消耗するというか。
でも懲りずにまた読もうとしてしまう。

風変わりです。着想に脱帽します。
繰り返し、繰り返しで物語は進みます。なんだこれはと思わないで突き進んで下さい。徐々に面白さで満たされてきます。
そして最後になんともいえない満足感が待ってます。
推理小説を読み過ぎちゃって、なかなか満足できなくなっている人。読書体力に自信のある人。お奨めです。

ネタバレなしはいいけど、ちょっと抽象的であまり役に立たないかな?ごめんなさい。
ああ、でも今夜からこの小説に三度目の挑戦したい気分です。


ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.4:
(4pt)

まさしく、フランスのミステリ

タイトルも含め、フランスらしいミステリ。日本人やイギリス人、ましてやアメリカ人は書きそうにない。
ただし、タイトルは日本のオリジナル。原題は、料理と関係ない。
そういう意味では、翻訳者・編集サイドを評価したい。

本筋とは別だが、驚いたのがレストランのメニュー。コースの夕食の中に、牡蠣2ダースとある。当然ながら、ほかに前菜や肉料理・デザートもある。牡蠣がどの程度の大きさかは不明だが、日本人の胃袋では、牡蠣を2ダースも食べると、肉料理を食べる余力があるのかどうか疑問だ。ここでも、やはりフランスと言える。

本格的な謎解きというより、論理の展開を楽しむ作品。本格ファンすべてを満足させるのは難しいだろう。
最大の難は、主役の探偵シャンフィエが、あまり活躍したとは言えないこと。対照的に、娼婦のヨラド・ヴィコには、不思議な魅力を感じた。

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4122012198
No.3:
(2pt)

すごい真相。

とにかく登場人物の名前が覚えられない。登場人物表があるので困らないと思ったが、結局誰が誰だかわからなくなり、1ページごとに表を見るはめに。フランス人の名前はわからないなー。特に盛り上がりもなくスローペースで物語が進んでいくので、読むのは相当の忍耐が必要だが、ラスト前の『真相』にびっくり仰天、悶絶した。よくもまあ、こんなことを考えたもんだ!ラストは意味がわからなかった…。あんまり面白くなかったけど、なんだか、「フランス産ミステリを読んだぞ!ガストン・ルルーの『黄色い部屋』以来だ!」という達成感がある。ウサギが食べたくなりました。
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4122012198
No.2:
(5pt)

ブラックユーモアがお好きな方に

木曜日にウサギ料理がレストランで出されると殺人事件が発生する? という魅力的な謎をベースに物語が語られます。
これだけだと、奇妙な味の代表作として名高い某短編を連想する人も多いかと思いますが、まったく違います。風が吹けば桶屋が儲かるを地で行く物語に、良くこんなことを作者は思いついたなと思わせます。
予備知識があまりない状態で読んで頂きたいのですが、登場人物の初登場シーンでは褒めていたことを後のシーンでは角度を変えた表現で微妙に異なる印象を与える作者の技巧のうまさや、二重底、三重底の解決で語られる苦い結末、全編に漂うブラックユーモアを是非楽しんでください。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198
No.1:
(5pt)

日本風に言えば「風が吹けば、桶屋が儲かる」事件

フランスの田舎町で起こる「風が吹けば、桶屋が儲かる」式の連続殺人事件。登場人物はいずれも一癖も二癖もあり、それが全篇通じて強烈なブラック・ユーモアで描かれる。結末まで読んで、そんなバカなと言うなかれ。奇妙な味が好きな人にお勧め。
ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:ウサギ料理は殺しの味 (中公文庫)より
4122012198

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