ウサギ料理は殺しの味
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ウサギ料理は殺しの味の総合評価:
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Kindleで出たら買いたいと思っておりましたが、一向に出ないので紙の本を購入しました。文字が小さいです。 さて、主人公は元警察官で、現在は私立探偵をしているさえない中年男性です。この物語の中で2回も仕事を失います。 フランスの田舎町で毎週木曜日に女性が殺されます。どうやらあるレストランでウサギ料理が出ると殺人が起きるようだと分かり、謎解きになります。 オカルトでもなんでもなく、きちんと理由があってそれが起きる、という話です。 たくさんの人物が出てきますが、みな魅力的です。無自覚な人々が殺人にどのように関わっているのか? 主人公が女好きで美食家なので両方出てきます。田舎の生活がデフォルメされていて笑ってしまいます。 本書はフランスで1981年に出版されたそうですが、舞台はもう少し前のイメージで、戦中戦後に特有な言い回しが出てきたりします。 気分転換に良い本だと思います。面白かったのでお勧めします。 | ||||
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昔読んでその後なくしてしまった本でした。懐かしく読ませていただきました。 | ||||
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車の故障で立ち往生した私立探偵が田舎町で連続殺人事件に踏み込んだ紹介が好きです。 後半は何度も繰り返される状況の説明が読みづらくて不快です。 | ||||
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私は、以前中公文庫ので読みましたが、間違いなく面白い小説です。 一種の奇想小説ですが、普通考えはしても小説にするにはためらうような アイデアですが。P・シニアックは、見事に描いて見せています。 事件の真相は中盤で明らかにされますが、そこから終盤にかけての逆説的 展開がすごいの一言です。 まさに神からの視点で描かれたミステリーといった印象、傑作です。 | ||||
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原題 "FEMMES BLAFARDES" とは、仏語で『蒼白の女たち』という意味らしい。 それが『ウサギ料理は殺しの味』とは、なかなか意味深で興味をそそる邦題だと思う。 フランスのブラック・ユーモアとは、いかようなものかと思い読んでみた。 まさか5つ星とまではいかないけれども、物語の作り込まれようには参った。 まず、登場人物が多彩である。 しかも、それぞれが独特かつ強烈な個性を放っている。 そして、ある拍子をきっかけに、彼らの人間関係が順々に連関し始め、 やがてそれらが環状に連なった時、殺人が起こる仕掛けである。 (「時計仕掛け」ならぬ、「人間関係仕掛け」とでも言えようか。) それが、木曜日の夜。 カントワゾーのレストラン《オ・トロワ・クトー》でウサギ料理が出される日なのであった。 町の人々は、人間のあらゆる欲望の代名詞である。 名誉欲、自己顕示欲、食欲、愛欲、性欲、支配欲などを象徴している。 というより、剥き出しと言っていい。中でも、性欲がどぎつく強調される。 こうした、人間が普段ひた隠している―食欲は別か―ブラックな部分を一つずつ丹念に絡めた上で、 見事に滑稽なオチを導いた点は、秀逸というほかない。 本書を集約するのは、以下の部分ではなかろうか。 「この物語のすべて、すべての過程は、社会というコンテクストの中で、人間のほんのちょっとした欠点が 途方もなく重大だということを見事に見せつけてくれている」(342〜343ページ)。 この「ほんのちょっとした欠点」が歯車の突起を形成するのである。 仮にこれを「環状殺人システム」とした場合、どうしても気になってしまうのは、 一体何(誰)がその歯車を回すことになったのか、である。 探偵シャンフィエが町を訪れた時、殺人はまだ2件発生したに過ぎなかった。 それ以前は一応、見かけ平凡に町は回っていたのであって、 やはりフィネット・クテュローの登場が事件の発端なのではないか(331ページ)。 それはともかく、ブラック・ユーモアとして面白かったのは、 途中から「殺人=町の秩序」という逆説が成立してしまい、名士たちが汲々するところ。 何も毎週、婦女を殺さなくても、町の平和は保てるはずなのに、 なかなかそれに気付かないでいる馬鹿さ加減であった(351ページ)。 「環状殺人システム」を構成する人間関係の連結部分は、はっきり言って弱い。 頭を使わずとも、少し考えれば分かるはずなのである。 まあでも、軽く吹き出す程度で「呵々大笑」(解説者)というほどの笑いはありませんでした。 フレンチ・ジョークを楽しむなら、映画『奇人たちの晩餐会』(J. ヴィルレ主演)がお薦めだ。 | ||||
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