■スポンサードリンク
さよならの次にくる <新学期編>
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
さよならの次にくる <新学期編>の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
終盤が素晴らしい。いままでバラまいてきた伏線が回収されるのは痛快です。 ただ、回収されるためだけに敷かれた伏線が回収されるのはある意味当然のことで、 本来なら単体で面白く自然なエピソードが終盤で違う面を見せるのが質の高い伏線だと思うのですが、 どうにもひとつひとつの謎とトリックと動機が、他のミステリなら真っ先に切り捨てるような 拍子抜けする意外性のないものばかりで、ライトなミステリを期待していたにしても不満がたまりました。 また葉山君を取り巻く友人や先輩がどうにも良い人たちに思えませんでした。 変人である探偵役の伊神さんの性格が破綻しているのには目をつぶっても、 葉山君の初恋のラブレターを執拗なまでに追いかけ茶化す小学校時代の友人、 そのラブレターを勝手に読んで、あまつさえみんなに言いふらす柳瀬先輩、 新入部員を「半分よこせ」などと物か数字だとしか思っていなそうなミノをはじめとした文化部の面々。 女の子と仲良くしてる葉山君に嫉妬する真垣君が「決闘」と葉山君に理不尽な暴力を繰り出すシーンは、 ギャグとして描かれているが、結果、葉山君が鼻血を出して終わり、 限度を知らない子供のいじりを目の当たりにしているようで苛々します。 そのフラストレーションに追い打ちをかけたのが演劇部の常習性を感じさせる民宿での未成年飲酒シーン。 法律やルールを守らないからといって、必ずしも人間の魅力が低下するわけではありません。 この飲み会が悪質なのは、特に乗り気でない葉山君を呼び出し、下ネタが飛び、 柳瀬先輩が絡み酒で葉山君の杯を満たし、酔った真垣君が葉山君に十字固めを決め、それを誰も止めない。 演劇部のほとんどはその場で酔いつぶれる。最低の飲み会です。 しかも市開催の文化祭で披露する演劇を控えた前夜に行われるのだから、 演劇に対する姿勢にも疑問符がつく非常に残念なシーンです。 ちなみに柳瀬さんは酔ったふりして葉山君の部屋で寝ようとし、演劇部員はそれをさりげなくアシストします。 演劇部は質の悪い大学の飲みサークルと何も変わらないと思います。 お人好しの葉山君は自分を取り巻くこれらの人々を(なんだかんだ良い人たちなんだけど…)と片づけるが、 とてもそうは思えず、むしろこの一文が読者に対する言い訳にみえました。 私はこのシリーズの読者にはなれないとわかりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ごくありふれたライトノベルの推理小説って感じでした。 普通の推理小説が読みたい人にはいいかもしれません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書では、おもに伏線の仕込みがなされているので、 <新学期編>とセットで読むことをオススメいたします。 ◆「第一話 あの日の蜘蛛男」 「ビルの屋上から隣のビルの屋上への移動」という ハウダニットですが、一歩間違えば死にます(笑)。 ◆「第二話 中村コンプレックス」 吹奏楽部の部室に貼られていた怪文書。部員たちが騒然とする中、 葉山君の初恋の人・渡会千尋が、自分が貼ったと名乗り出て……。 初恋の人を救うべく、葉山君奮闘すの巻ですが、すべて終わってみれば、 少女たちの、友人への善意ゆえに起きた感情の行き違いに、いいように 振り回され、ピエロを演じさせられただけといった印象(しかも、最後には “痛恨の一撃”がw)。 まあ、若いうちは、恥をかいてなんぼでしょう。 ◆「第三話 猫に与えるべからず」 二段構えで真相が開示される、連作ならではの騙りの詐術が冴えた作品。 ◆「第四話 卒業したらもういない」 小粒な人間消失の謎に絡めて、伊神の過去の一端が明かされる追跡劇。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シリーズの3作目.前巻の『卒業式編』からの続きとなっています. 前巻では時系列が入り乱れ,物語よりもトリックなどの方が目立った印象を受けましたが, こちらでは時間の流れは普通に,事件もややもすれば稚拙に思えるほどシンプルに進みます. しかし大きく転換する中盤以降,前巻でのいろいろが収束されていく様子はなかなかで, 中でも,断片的でわかりづらかった『小さな仕掛け』がスッと本編へと吸い込まれて行き, 明らかになる物語の『真相』は,全く予想のつかないものだっただけに素直に驚かされます. ただ,余分なところが多く肝心なところは足りないなど,粗さが多いのは相変わらずで, 回りくどい言い回しやイメージの湧きづらい状況描写にはたびたびストレスを感じました. ほかにも,興の削がれる注釈やこれらの不満が凝縮されたかのようなあとがきはどうにも…. また,卒業式から新学期と大きな節目で分けてはいるものの,その効果は今ひとつのようで, これが1冊になっていたら,作品もあの『小さな仕掛け』ももっと楽しめたのではと思います. | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!