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愚行録
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愚行録の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 1~20 1/4ページ
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映像化ではここまでおぞましいのが実写で可能だったのでしょうか。 妻夫木聡とか最初から出てくると、それだけでネタバレだと思う。 帯で杏が「読みやすいのに読みにくい」と書いているように、 わざとのように読みにくいのは著者の仕掛けだし、 最初から最後まで手抜きのない作品です。すごい。 | ||||
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映画を見てからこの原作小説を読んだ。結論から言うと、映画がいかによくできているかが分かった。原作小説は映画以上の情報がある。ただし、読者を真実から遠ざける「余計なこと」も書かれている。 小説の構成は以下のとおり。インタビューと告白が延々と続く。インタビュアーがどんな人かの説明は一切ない。 第0章 新聞記事 第1章 近所の人(女) 女の告白その1 第2章 妻の近所の友達(女) 女の告白その2 第3章 夫の会社の同僚(男) 女の告白その3 第4章 妻の大学時代の知人(女) 女の告白その4 第5章 夫の大学時代の恋人(女) 女の告白その5 第6章 妻の大学時代の恋人(男) 女の告白その6 第6種の後半の「女の告白その6」を読む前に、「一家惨殺」の犯人を(根拠も含めて)当てれば読者の「勝ち」である。犯人のなまえはこの長編小説のどこかに書かれている。 さきほど、「映画がいかによくできているかが分かった」と書いたが、映画では被害者と犯人との接点が理解できない。小説では「なるほど」と誰もが納得できる理由が書かれている。 | ||||
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プライムビデオで観て面白かったので読んでみました 登場人物のイメージも内容も若干違いましたが、どちらイヤな感じを楽しめました 家庭環境、家系、容姿、運、器用さなどの諸々の事情が絡み合い、たまたま巡り逢ってしまった他人によって人生が変わってしまう怖さ 誰もが場面に沿って良い人を演出しながら、どうしようもない悪の感情を隠し持っていて、何かの拍子で漏れ出てしまう 誰もが愚行してしまう だって、もともと持ってるから 巡り合わせが悪くて極端になると人は怖いってことね、と思いました | ||||
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日常に潜む悪意。目を凝らさないと見えてこない。 ぼんやりとした黒い蜃気楼。 それが一つの事件をきっかけに浮かび上がってくる。 | ||||
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光子が自分と重なって身につまされたことが、第一印象でした。 人が見る面の違いや主観によって、こんなにも違うということを改めて気づかされました。 | ||||
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冒頭からインタビュー形式で証言者の独白の形式をとって進んでいきます。徐々に見えてくる被害者の人物像、そして語る証言者の人物像。それぞれの過去で感情が入り交じり多面的に被害者夫婦の姿が見えてくる。「愚」なのは誰か?読み進めていくとその答えた見えてきます。 読み進めていくと見えてくる人間の「愚」。被害者の人生と証言者の人物像がどんどん浮かび上がってきて人間の闇の部分が見えてきます。 そしてこの事件の結末はどこに向かうのか。是非最後の一行まで読んでほしい。 オススメの方 1.斬新な小説を読みたい方。 2.深く人間の業を感じたい方。 3.貫井徳郎さんの作品を読んだことのない方。 | ||||
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久しぶりに読み返したくなり購入しました。 読後にジワリと嫌な気分になるようなイヤミスが好みなのですが、最後までじわじわとくるこの作品は絶品だと思います。 | ||||
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ミステリー、あるいは物語としては、どうなの?!ってくらいつまらないと思います。でも、人間の心情や行動をここまで文章で書けることに感動を覚えました。自分のこれまでの人生でモヤモヤ感じていたいろいろなことが、鮮やかに文章化されていました。作家ってすごい。あと早稲田/慶応/その内部生、というブランドついて熱く書かれてますねw・私自身は早稲田慶応やその内部生でもたいしたことない人をたくさんみているので違和感を感じましたが、でもそういう一般的な視点もまた興味深かったです。 | ||||
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家族が惨殺された事件があり、その事件を調べているルポライターが惨殺された夫婦の関係者に インタビューしている、という体裁の内容。 1、2番目のインタビュイーは奥さんの知人の主婦で、とりとめのない話。 次に夫の同僚。最初の主婦に比べてインタビューの内容に違和感を覚えてくる。 中身があるようで、何もないような。 奥さんの大学時代の主婦のインタビューになると、殺された主婦どうこうというより インタビューされている主婦への嫌悪感みたいなのがはっきりと出てくる。 合間に語り合ってる兄妹の話は事件に関係あるのだろうが、グロテスクな話で 「なんなんだろう」と思いながら読み進めていくと最後に驚いた。 映画化されているのは読み終わった後に気づいた。映像化されたらどうなるか、というのも興味深いです。 | ||||
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いやミスとしておすすめされていたので読みました!たしかにいやな気持ちになる....! でも変に感動モノみたいな殺人事件よりずっといいです | ||||
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最終的には僕好みの暗~い話なんですけど、中盤はずっとハイクラスの人たちの計算高くあざとい駆け引きに基づいた人間関係や階級社会性などが描かれます。もちろん表面上はそんな事おくびにも出さない御上品な金持ちたちの御姿という、そういう方面での嫌な話なのでとてもムカつきました。僕は嫌なお話(フィクション)は概ね好きな方なのですが、駆け引きとか策略とか見せかけだけの上品さとか、そういう話は嫌いなのでウンザリしました。 やっぱり僕はハイクラスの奴らのハイクラスな嫌な話より、ロウライフや敗残者や不満分子がジクジクと復讐したり、自滅していったり、がんばっても虐げられて不幸になったり、くすぶり続けて言い訳と愚痴だけは立派だがやがて灰になって終わりとか、まぁあとは品行下劣なド底辺たちのどうしようもない下品な話(ただし実害なし)でゲヘヘとか、そういうタイプの嫌なお話の方が好きかなと思いました(どちらにせよ嫌な話前提)。 映画もありますが、小説の方がより細かくネチネチと嫌な部分が描かれています(映画は時間的制約もあり、露骨な開き直りなどで瞬発力的に不快さを表現してくる)。計算高い金持ちたちの嫌らしく不愉快な人間関係(様々な愚行)が見たい人にお勧め。ムカつきますが非常に良く書かれていて読ませます。最後は『普通』に暗いタイプの嫌な終わり方なので、その向きも『うん、納得』でしょう。 ここから少しネタバレもありますので、気になる人は読まないでください。こんな酷い境遇で生きてきて、その結果知識や情操にも欠け、その行きついた場所が犯罪というこの犯人をどう裁くのか、犯人が捕まった際にはその部分も読んでみたく思いました。多角的に嫌な気持ちになりました。おわり。 | ||||
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インタビューに答える人々の言葉の端々から、多くの人が密かに抱えるだろう嫌な感情や、人の目からは隠したいと思うコンプレックスが、にじみでているところが怖い。自分もそう見えるのだろうか…とぞっとしたり。(同じ出来事でも自分の都合のいいように再編集してそれを真実と思っていたり、それを第三者に話しているところとか、程度の差はあれど誰もが無意識にやっているのではないでしょうか。) 大学、会社、近所付き合い、様々な場ですけてみえて厳然として存在していることが無視できない「階級」のようなものとそこから発生する自然な差別についても考えてしまいました。複数人による証言という構成や、この「階級」問題という共通するところが一部あったので、桐野夏生の「グロテスク」を思い出しました。 | ||||
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まだ読めてないですが、どうなるのーと読み出すととまらないです(笑)続きが気になります。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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映画を観て気に入ったので買いました。(某俳優の件でこの映画はDVD化されることはないかもしれませんが) ある事件の再調査?での証言者の話で物語が進んでいく方式。 当然、映画より証言者も証言の内容も長いです。 ただラストは圧倒的に映画より後味が悪いかな。 後味が悪い小説が好きな人にはお勧め。 ただ、本文に出てくる大学名が実在するのが気になりました(映画では変更されている)。 | ||||
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実在の未解決事件をほうふつとさせつつ納得のいく犯人像を提供していて違和感がない。 犯人はだれか、という謎解きに加えて、当たり前のように想像していた聞き手が実は・・・というどんでん返しもあり楽しませてくれます。 大満足でしたー。 ところでKindleの始まり方に難ありです。 とても大事な伏線であるプロローグの新聞記事をとばして、本文から始まってしまいます。 この問題点をすでに読んだ人から聞いていたため、まず1ページ戻ってから読み始めましたので私は難を逃れましたが・・・ この設定のせいでもし星を減らされてしまったら作者も気の毒です。改善をお願いします! | ||||
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ある夫婦が理不尽にも二人の子供とともに惨殺された それぞれの過去を知る人のインタビューにより明らかになっていく夫婦の人物像 夫婦は社会的には表立って糾弾されないであろう「小さな悪事」で人を蹴落とし、すまし顔で人生の勝ち組となっていた・・・ もちろんそんな「小さな悪事」程度でこんな結末を迎えるのはおかしいし犯人にも同情する気分にはなりませんでしたが、かといってこの夫婦がこのままのほほんと幸せに暮らしていくのも何だかなあ、などなどいろいろ考えさせられる内容でした | ||||
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事件の被害者と関わりがあった人たちひとりひとりにインタビューしていく形で進んでいくので、本当にすらすら読める。どいつもこいつも嫌なやつなんだけど、人間誰しも汚い部分を持ってるよね。。 映画も見ましたが、映画だと若干分かりづらいんじゃないかな?と思う場面があったので、小説を先に読むことをおすすめします。 | ||||
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人にはそれぞれストーリーがあって、この瞬間出会っているのだということを認識しました。 社会は、自己中心的な視点でみると、自分以外の人は脇役でしかないように思えますが、他人の視点に立つことで、自分もその人の脇役でしかなく、真の理解者は自分自身しかいないとも思わされました。 あるがままの自分であっても人に恨まれることがあるという恐怖を感じました。 終始、一人称で口語調の文章ですが、徐々に引き込まれ、終盤一気につながり、また予想できなかった犯人とその背景に納得して感服でした。 | ||||
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2017年に映画公開とのことですが 小説のみのレビューです。 以下、ネタバレなしで これから小説を読む人や映画を観る人 そして小説読了後の人も大丈夫な形でレビューします。 本小説は考えオチというか、一読だけでは 良さが分からない部分も多いのではないでしょうか。 すくなくとも私はそうでした。 読了後、二度読みして構成を見直したり ネタバレ解説の記事をインターネットで読んだりすることで 良さがさらに増しました。 一読した方は、二度読みや インターネットでネタバレで解説しているブログなどを 読むとさらに楽しめるかと思います。 まず、タイトルにもなっている”愚行”について 殺害された被害者一家を知るの6名の証言を取材する形で 小説が構成されてます。 そして被害者家族(特に夫婦それぞれ)は、人の逆恨みを買うような 愚行を行っていたことが、知人の取材で明らかになってきます。 ここで面白いのが、その愚行を証言する人の心情が強く反映されていてるので 同じ行為であっても、「感じの良い」「無邪気」「親切」「目的のために努力を惜しまない」と捉える人もいれば 「ひどい」「計算高い」「貶めている」「人の気持ちを考えない」と捉える人もいるところです。 また愚行に関して、行為だけ聞けば、例えば 「二股」「人のランク付けによる差別」「相手を自分の都合の良いように利用する」 「相手を悪く言う」ことなど、本当に俗物的なことが沢山語られます。 しかしながら、それらを上手に解釈によって、あたかも親切で、合理的で、正当であり 一見、ひどいと思われることでも合理的に実行できる事があたかも高度な人間であって 賞賛されるかのように語られます。 愚行とは、考えなしに行われるものではなく 人間の詭弁や正当化によって無意識に行われるんだなぁ、 自分もやっている可能性あるなぁ、ってゾッとしました。 次に、そのことに関連することですが 被害者家族の知人を取材するという構成がとても良かったです。 そこで被害者が、周囲の怨恨を買うような行動が語られるのですが 被害者がどのような気持ち/動機で行動していたのかの心理描写が 小説の中ではありません。 なので、恨まれるような行為というものに 悪意や軽蔑する気持ちがあったのか それとも単にやっかみや逆恨みだけなのか 『結局のところ分からない』のです。 そこが 読者の想像力を掻き立てる部分でもあり、とても面白いです。 次に、最後に明かされる犯人です かなり最後まで明かされないので、 大いなるどんでん返しを期待したのですが 個人的には「あれっ?」といった あっさりさで、肩透かしを食った感じでした。 同じように感じていると思われる他のレビューもありましたので そう感じる人もいるかと思います。 しかし、犯人の分かった状態で二度読みすると 「なるほど、これは意外な犯人だ!」と 遅れて驚きました。 読了後、真犯人に物足りなさを感じた人は 2度読みすると衝撃を受けるかもしれません。 ここの部分は、映画化でより分かりやすく 直接的な驚きとなって描写されるのではないかと楽しみにしてます。 補足 本作は直木賞の候補となっているので 「第135回直木賞 選評」で、検索すると 選考委員の名だたる作家の本作に対する 鋭い論評を読めます。 さすがプロだなぁって思いました。 直木賞受賞ではなかったので ネガティブな評ではあります。 特にミステリ作家でもある選考委員の 阿刀田高さんの評は鋭く 「直木賞では、さらに上のものを求めているのか」と 驚きました。 ただ、そのネガティブな評も 大衆小説作品の文学賞の選評なので、 ミステリ作品としての評ではないです。 私自身はミステリ作品として とても面白く読めました。 | ||||
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