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傷ついた野獣



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傷ついた野獣の評価: 3.33/5点 レビュー 3件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

七ハンを駆うはみだし事件記者

第38回(昭和59年)日本推理作家協会賞受賞作。

東北地方の警察回り新聞記者が主人公の連作短編集である。

七ハンを駆うはみだし事件記者という、時代を感じさせるキャラクター設定。オレ様キャラがなんとも鼻につくのだが、時折見せる男の優しさがかえって際立ってくる。元新聞記者の著者だけに事件現場に漂う緊張感は、時代を経てもなかなかのものだ。事件の裏側を持ち前の好奇心であぶり出していく、”俺”の活躍がハードボイルドタッチに描かれている。

「予定稿解除」は既定路線の県議会議長選出を、
「美談の裏側」は謎の慈善家を、
「姿なき殺人鬼」は二つの別々の事故死を、
「少年の証言」は窃盗犯の少年を、
「傷ついた野獣」はOLの自殺事件を、
「場外ホームラン」は高校球児の不振の原因を、上司の忠告もなんのその、”俺”が掘り下げていくうちに、隠された真実が明らかになるという趣向だ。

謎解きミステリ風味で緊張感のある「姿なき殺人鬼」がおススメ。
傷ついた野獣―日本推理作家協会賞受賞作全集〈45〉 (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:傷ついた野獣―日本推理作家協会賞受賞作全集〈45〉 (双葉文庫)より
4575658421
No.1:
(3pt)

東北の地方都市を舞台にした、ライトなハードボイルド

タイトルからはガチガチのハードボイルドを想像させたが、
むしろライトなタッチの連作短編ミステリーであった。
昭和中期の秋田と思われる地方都市を舞台に、
グータラ新聞記者が名探偵ばりの推理を展開し、
事件の意外な真相を暴いていく。

ナナハンを乗り回し、県警秘書課に恋人を持つ主人公は
ハードボイルドを気取っているものの、
謎を解く鍵が、地方都市特有の狭い人間関係や文化・風俗であったりして、
どこかほのぼのとした雰囲気が漂っている。
肩の力を抜いて楽しめる好編である。
傷ついた野獣―日本推理作家協会賞受賞作全集〈45〉 (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:傷ついた野獣―日本推理作家協会賞受賞作全集〈45〉 (双葉文庫)より
4575658421

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