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君たちに明日はない



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【この小説が収録されている参考書籍】
君たちに明日はない
君たちに明日はない (新潮文庫)

君たちに明日はないの評価: 3.71/5点 レビュー 105件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.71pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全68件 61~68 4/4ページ
No.8:
(5pt)

いい週末になりました

著者の本はこれが2冊目ですが、1冊目の「ワイルド・ソウル」と共通して、登場人物でぐぐっと引き込まれる本でした。もちろん、設定も展開も、それにあわせて冴えてきます。引き込まれて一気に読めて、読後感がとてもいい。俗な言い方ですが気持ちがすっきりとし、元気になれる。貴重な週末の、午後の大部分を費やしてもああよかった、と思える1冊だと思います。特に、社会人の方に。
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No.7:
(4pt)

リストラに負けない人たち

 ビジネス小説のエンタテイメントとして面白い。リストラクチャリングは切実な問題なのだし。オムニバス形式でそれぞれのリストラ面接場面が描かれ、連続テレビドラマのようである。相棒のお飾りアシスタントの女性にも、妙に存在感がある。 主人公真介の、北海道の走り屋だったという意外な過去もいい。小説世界にふくらみができた。全体的にちょっとハッピーエンドの話が多すぎるようにも思うが…。 でもリストラって、サラリーマン同士の共食いみたいで陰惨なテーマだから、明るい結末は意識的なのかも…。
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4104750018
No.6:
(5pt)

経済小説ではなく、働くのが楽しくなる恋愛小説。

主人公真介は33歳。プー太郎から広告代理店を経て現在の仕事に落ち着いた。よく言えば人事コンサルタント、悪く言えば首切り屋が真介の仕事。企業から請け負って、社員の退職勧告を行なうのである。こういう設定がまず、興味を引くのだが、真介の女好きはこの小説を単なる経済ものにはしない。最初のエピソードでリストラの面接をする建設会社の41歳企画ウーマンの鼻っぱしの強さに惚れてしまうんだから。その陽子も、なかなかのキャラである。一度は逆玉である和歌山の材木問屋の御曹司と結婚したのに、田舎に引っ込むのがイヤで離婚。以来実家の近くに小さなマンションを買ってバリバリ働いている。真介と陽子を縦軸にしながら、音楽プロデューサー、おもちゃの企画マン、自動車会社のコンパニオン、銀行の企業審査のプロといったさまざまな職種のリストラを生き生きと描いている。そして、結末としてどれも悲惨にはならないところも微笑ましい。世間の常識をほんの少し克服すれば、働くのも楽しいじゃないか、と思わせてくれるイイ小説でした。
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4104750018
No.5:
(4pt)

緒方や黒川の生き方が・・・

サラリーマンの“今”の仕事とのかかわり方が描かれていています。終身雇用は崩れて、リストラ・倒産など当たり前になってしまった今だから、決して「勝ち組」にはなれない私などは、“オモチャの男”緒方や音楽プロデューサー黒川の生き方にサラリーマンとして働いていく上での明日を見出しました。それにしても途中から真介と陽子の恋愛のやりとりなどで少し救われましたが、出だしの自分の粗利から経費を引いて会社に対しての純利を考えるなどの記述のところでは、リアルに自分自身に考えが及び胸が苦しくなってページをめくる手が止まってしまいました。
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No.4:
(4pt)

エロ場面は無くてもいい!

おもしろくて一気に読んだ。それぞれの話にリアリティを感じたし、ドラマ化したらおもしろそう…と思った。けど・・・取ってつけたようなエロ場面はいらない。
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4104750018
No.3:
(4pt)

より分けられ、選別されることの残酷さ

 今年の長者番付でサラリーマンがトップを獲った話題に関してTVでかまびすしい。年間所得が百億円と、半端ではない数字ゆえに、メディアの取り扱いに対する熱心さも、国民のおそらく平均感情よりはるかに、際立っているみたいだ。 当たり前のことをやっていては決して獲得できない所得を、人並みではない方法により、目の付け所を変えて稼ぐ以外に、サラリーマンがのし上がる可能性は、あまりないだろう。だから、百億円の所得を得るというところに関心があって当たり前だというのが、TVの言い分なんだろう。 しかし、それ以前にノースーツ姿のホリエモンが、ああしたオタッキーでもてない男との典型みたいな坊ちゃん面を曝け出しながら、野球球団やメディア会社の買収に乗り出すなど(どちらも成功していませんから!)、今の経済界はなんでもあり、という風潮が日本人の中にある程度の嫌悪感や好奇心、驚きとともに浸透し始めている。 当たり前ではないことをやって、社会にそれを認知してもらえなければ、給与などはどこからも入ってこない。 本書は、リストラのアウトソーシングを請け負う会社に勤める主人公が、さまざまな事情により会社から不要の烙印を押されつつある人間たちと丁々発止を繰り広げる話であり、長編でありながら、どこか連作短編小説集のようにも見える、例のスタイルだ。 ただしそれを書いたのが、あの垣根遼一。企業などとはおよそ縁遠い個の経済にこだわってきた作者だからこそ、企業からスポイルアウトされゆく人間たちを、数字の論理と相反するようなそれぞれの事情と、アナログな情緒的部分への思慮により、これでもかというばかりの緊張感で描いている。 人間が、生産ラインの一つの製品であるみたいに、ある部分でより分けられ、選別されることの残酷さをよくわきまえてこそ、書ける小説であり、時代を反映した、行き場のない社会の袋小路に立たされたような、緊張感が全編にみなぎっている。  軽く乾いた描写の裏側に、溢れるほどの人間賛歌をこめるこの小説は、思えば、垣根と言う作家の原点を、これまで以上により明確に匂わせている。ストーリーのどこかに、人生のの分岐点を設け、ある種の頑固で明晰な助言を表現する作者の切り口。批判であり、選択であり、独歩であるそれら、アンチテーゼな何か。 反骨がなせる現代の仕組みへの挑戦、というこの作家特有のテーマを、主人公は悩みつつも、ドライに、割り切り、若さを前面に押し出しつつ、打開する。 今までのクライム・ノヴェル的方向とは、かなり違ったわれわれの日常側世界で、クライムの主人公を活き活きと横行させる、作者の新しい試みがここにある。 読み終わって数日後、何と、この作品は本年度の山本周五郎を受賞したとのお知らせ。『ワイルド・ソウル』(日本推理作家協会賞受賞作品)とは、別の意味での、新たな世界を切り開いた、そのヴァイタリティだけは、この作者、やはり只者ではないのである。
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4104750018
No.2:
(4pt)

明日への希望が持てる本♪

リストラする方もされる方も必死だ。生きていく現実の厳しさ。自分が生き残るためには一体何をすべきなのか?内容は切実だが、作者は軽快なタッチで描いている。涙あり、笑いあり、男と女のドラマあり。読んでいて「人生何があっても、どうにかなるさ!」そんな気持ちにさせられる。どんな時でも誰にでも、明日は必ずやって来る!明日は絶対にあるのだ。
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4104750018
No.1:
(5pt)

星6つ?

ページを繰るのがもどかしい、といいますか、本当に面白かった。これだけ面白い小説を読んだのは久しぶりです。企業の「退職勧告業務受託会社」(要は「首切り屋」)の社員33歳が主人公。何でこんな仕事を?というバックグラウンドと首切り業務を受注した会社の社員(退職勧告のターゲット)の各々の人生が微妙に絡み合う設定がまず絶妙。登場人物の心理描写が中堅以上のサラリーマンなら泣けるほどわかるわかる!で共感・感情移入。ストーリーはオムニバスに一瞬思えるが実は一本筋が通っていてラストまで一気に流れていく。そう、読んでいてストーリーの奔流に乗せられるままにラストまで流れ着いた、っていう感じです。会社員を5年以上やってる人なら絶対面白いはず。読まなきゃ損、のビジネスマン・ウーマン小説。
君たちに明日はないAmazon書評・レビュー:君たちに明日はないより
4104750018

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