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赤朽葉家の伝説
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赤朽葉家の伝説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 21~26 2/2ページ
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単純に面白いです。もっとゆっくり読むつもりだったのに意外に早く読んでしまったという感想です。 ……でも、それ以上何も出てこない……。 面白いんですけど、読んだあとも考えさせられたり、じーんと来たり、重いものが残るってところはないなぁ、個人的には。もっとずっしり胃がもたれるようなテーマを扱っているにもかかわらず、やけにさらっとしている気がします。もう少し濃厚な何かが欲しかったです。 女性三人の生き様みたいなのはすごく好きだし、面白いテーマなんだけど、なぜかぐっと来ないんですよね。文章は多いのに、本自体は分厚いのに、なぜかとてもあっさりしている。食べ物で言うと、かなりの薄味かな。少なくとも私はそう感じました。 時代描写や風景描写がちょっとうっとうしかった気もする。結構読み飛ばしてしまいました。私は風景が見たくて小説を読んでいるんじゃないので、背景ではなくて人物の方に重点を置いた見方をしてほしかったです。素人な意見ですが。。。。 私は、ハードカバーの本には文庫本以上の期待をします。お値段もそれなりに高いしね。だから文庫本よりすごい何かがないと消費者としてちょっと納得できない。 これは文庫本で十分だと思いました。 文章はさらさらとしていて読みやすいし、キャラクターの作り方も好きなので、以後、「ううう……」とうならせてくれるような満足のいく作品が現れることを期待しています。 | ||||
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鳥取旧家の三代の女性の物語。主人公の一人を千里眼という超能力者に設定したことがストーリーを膨らませているが、各エピソードはあっさりとした印象。激動の昭和を生き抜いてゆく過程をもっと丁寧に書いても良かったのではなかろうか。 | ||||
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この作品の中で著者がやりたかったことは、ここに尽きるような気がします。 『影の姉妹』のフォーマットを利用して、佐々木丸美の世界を自分の価値観の中で再構築する。 故に、幻想伝奇的少女小説風味の物語になってしまっている訳で。 佐々木丸美がそうであるように、中途半端な歴史の断続の中で(経済環境などから見て、鉄鋼不況についての知識がおかしい、など)、伝奇的な世界を少女小説の形で形成する事が、この作品の中核ではないですかね。 ただ、作者は佐々木丸美ほど夢見がちではなく、もっと浮き世にどっぷり浸かった(地に足のついた)作品を書いた訳なんだけれど。 推理小説としての書き方をしていないという気もするので、祖母と母を追憶した記録物語である、と評価すべきではないかと思います。 ただ、作品の内容から見ても不特定第三者に読まれる事を前提にした「死んでお詫びしたいところだが」なんて言葉が入るようでは、興ざめなんですがねえ。 | ||||
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山の上に立つ製鉄業の旧家。不思議な生い立ちの千里眼「万葉」が、物語の軸となる。昭和という半世紀を伝奇小説の背景に据え、大きくざっくり文明批評している。二代目「毛鞠」のヤンチャぶりも面白い。人物を極端に描いているので、戯画化されたように感じる。 目指すべき目標や、共通の理念を失って、うろうろさまよっている現代の心もとなさが実感できた。昭和という時代は、既に昔語りの対象となったのだ。 でも、前半部のオカルトっぽい部分が一番面白かった。 | ||||
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ハードカバーであれば普通かもしれませんが、比較的ページが多いので、読破には結構時間を費やす必要があると思います(ライトノベルと比較すればですが)。人によって、非常に読みにくい文章かもしれませんので、一度は目を通してから購入を検討することをお薦めします。 著者のその他の作品を読んだ方なら、新しい魅力が発見できるかもしれないという点でも、一度は目を通してみる価値はあると思います。 僅かな推理要素があるところもポイントです。 初めのほうは、現代の神話のようなお話ですが、それだけでは終わりません。 人生の儚さと生きることの大切さ。 自分達の生きる世界について、少しは考えるにきっかけになるのではないかと思います。 | ||||
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鳥取の旧家で、製鉄で財を成してきた名門・赤朽葉家の本家に生きた3代の女たちと 彼女たちを取り巻く人々の神話のように語られる物語。 どこかファンタジックでもあり、しかしリアルな昭和の風俗も挿入されているという どっちつかずさが心地よく、他のどの小説にも似ていない独特の味わいがある1冊でした。 山奥の異端の民の娘でありながら跡取りの嫁として輿入れし、予知能力を持つがゆえに 「千里眼奥様」として慕われるようになる万葉の物語(第1章はスケールが大きい。 万葉の娘で、中国地方の暴走族を取り仕切り、その後はヤンキー時代を描いた漫画で 売れっ子作家になる毛毬の物語(第2章)は、暴走族から少女漫画の世界へ、という飛躍が おもしろく、裏でこっそり彼女の男を寝取る百夜(ももよ)の存在がスリリング。 そんな祖母や母に比べて平凡なニートである自分をもてあましぎみな瞳子は、赤朽葉家の 女たちの物語を紐解き、祖母の残した「私は人を殺した」という遺言のミステリーにも挑む。 この推理小説仕立ての第3章まで、途中で止まらないくらいおもしろかった。 2段組でそれなりのページ数がありますが、最後まで止まらなかったです。 旧家の女性3代の物語というとドロドロと濃厚な愛憎劇(昼ドラ風)をイメージして しまいがちですが、もっと大きな視点で作家はこの女たちの運命を描いている気がして 暗いエピソードもちまちまあるのですが爽快な読後感が心地よい1冊です。 | ||||
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