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少女七竈と七人の可愛そうな大人
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少女七竈と七人の可愛そうな大人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全65件 41~60 3/4ページ
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不思議なタッチで書かれているこの本に引き込まれてしまいました。 かなり好き嫌いのわかれる本だと思います。 登場人物の深いところまでは書かずに、どんなに暗く悲しいこともさらりと流してしまう。 なのに心に残る不思議さ。 文章もとても違和感のある書き方。 明らかにこんな話し方はしないだろう、とか、名前もありえないだろ、とか とにかく堅い話し方。いつの時代の本だろう? 突っ込みどころは満載なのに、だんだんとそのタッチの中毒になってしまう。 さらりと流れる軽い文章。 それに隠された深いもの。 最後は涙がとまりませんでした。 | ||||
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最初の「辻斬りのように・・・」の時点で自分には合わない気がしましたが、なんとか全部読 みきりました。結局最後までしっくりきませんでしたが。登場人物に魅力を感じることができ なかったのが、一番の原因だと思います。 これ以外にも桜庭一樹の本を読みましたが、この作家自体が好きではないみたいです。 | ||||
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最初の「辻斬りのように・・・」の時点で自分には合わない気がしましたが、なんとか全部読 みきりました。結局最後までしっくりきませんでしたが。登場人物に魅力を感じることができ なかったのが、一番の原因だと思います。 これ以外にも桜庭一樹の本を読みましたが、この作家自体が好きではないみたいです。 | ||||
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初めて桜庭さんの作品を読みました。 不思議なタイトル、そして美しく妖艶なカバーイラスト。 物語はとても不思議、不可思議な世界の物語でした。 ファンタジーとして読めばいいのか、リアリティを感じながら読めばいいのか、この不可思議で妖艶な世界をそのまま楽しめばいいのでしょうか。 ただ、ボクはどうしてやはりこの世界に何となくの「イワカン」を感じながらでしたので、読みやすい文章でしたので、読むのが苦痛ということはなかったものの、何となくしっくり来ず、不思議な空気にけむにまかれたように読みました。 これがいいのかなあ。 七竃の母と雪風の母が殴り合うところが好きですね。 やっぱり、こういうほとばしるところの陰影の描き方、持っていき方が好きだなあ。 | ||||
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北の街の閉ざされた世界で繰り広げられる純愛がまるで氷がのように透明で冷たく、もろい。 そして氷が溶けるように儚い。 この本は最近発刊した『私の男』ですっかり作者のファンになり、手にした2冊目。 こちらもまた違った趣ですっかりハマりました。 美しい少年少女の美しい純愛には、冷たく雪に覆われた街と美しい文章がとても良くあう。 冒頭の文章にひかれて一気に読み進んでしまうが、終わりの頃には 氷のように冷たく透明で雪のように儚い想いに心が満たされる。 異色だがこんな純愛物もいい。 | ||||
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北の街の閉ざされた世界で繰り広げられる純愛がまるで氷がのように透明で冷たく、もろい。 そして氷が溶けるように儚い。 この本は最近発刊した『私の男』ですっかり作者のファンになり、手にした2冊目。 こちらもまた違った趣ですっかりハマりました。 美しい少年少女の美しい純愛には、冷たく雪に覆われた街と美しい文章がとても良くあう。 冒頭の文章にひかれて一気に読み進んでしまうが、終わりの頃には 氷のように冷たく透明で雪のように儚い想いに心が満たされる。 異色だがこんな純愛物もいい。 | ||||
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まず、一度見たら忘れられない書名。そして美しい表紙の絵。 内容もそれにあって、とても美しいお話でした。 どんなに美しいかんばせであっても、小さな箱の中では「異形」となされてしまう、その中に生きる少女七竈と少年雪風。 二人を取り巻く世界は確かに穏やかで、いつまでも続きそうなものなのに、いつからか崩れて行ってしまう。その一瞬の崩壊が慎ましく描かれている作品だと思います。 二人で作り上げた何もかもも仕舞いこんで、二人は大人にならなくてはいけない。だからこれは、子供から大人になる瞬間を描いた成長物語も担っているのではないでしょうか。 悲しいとか、そういうものじゃなくて。刹那の間に消え去ってしまったような、そんな切なさが溢れている作品だと思います。 内容自体もスマートで、凄く読みやすい作品でした。 あまり核心まで迫らないながらも、静かに情緒的に描いてあって、その中にぐいと引き込まれてしまいました。 作者の桜庭さんはライトノベルを主にお書きになってる作家さんだそうですが、こういう作品もどんどん書いてもらいたいですね。 | ||||
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表紙の絵柄とエキセントリックな美少女という設定が 当初オタク系小説を思わせるが、いやいやどうして、 記号に流されること無くキュートな小説なのでした。 台詞回しや設定をここまでデフォルメする必要が 何処にあるのか、真意は良くわからないが よく読めばピュアな青春小説の骨子が浮かび上がってくる。 | ||||
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まず、本屋さんやら図書館やらで本棚を見たときに目に入るもの。 やっぱりタイトルだと思います。 このタイトル、見ただけで興味を持ちました。そして表紙、見た瞬間読みたいと思いました。 それだけで出版社さんにやられたと思うくらい、私のツボでした。 さて、表面はそんな感じですが内面です。 以前に某本を読んでいたので、このお話の源流はわかっていました。 なので、何も知らずに手に取った人は、まず最初に読み始めて『なんだこれ?』と思うのではないでしょうか。そうです、まず最初に七竈ちゃんが生まれる前のお話(私が読んだときにはこうつながるとは予測してなかったのですが)、つまりは母親のお話からこの物語が始まります。 ある日突然、誰彼構わず身を重ねたくなった母親のお話です。 結果、七竈ちゃんが生まれ、舞台は17歳の高校生時代へと移り変わります。 これといって特に事件があるわけでもなく、ただ淡々と話が進むだけ。 恋愛や七竈ちゃんを取り囲む大人たちの憐れともいえる行動はありますが、七竈ちゃん自身がどうこうなったりどうこうしたり、という大きな変化は一見見受けられません。 だからこそ、文章がとても綺麗だと思います。 どこか古めかしい言葉遣いや身の振る舞いは、なんだか不思議な気分になりました。 希望としては、七竈ちゃんと雪風くんには2人で幸せになってもらいたかったけどなぁ。 ソコだけが残念です。 どうしてそこはふみはずさないんだろう。。。。 | ||||
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私がGOSICK、砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないと読んだ後、桜庭先生の作品にはまるきっかけになった小説です。冒頭の、辻斬りのように、というフレーズにひかれ、するすると読み終えてしまいました。 一話の「辻斬りのように」は七竈のいんらんな母、優奈がある日突然男遊びに目覚めて七竈をみごもるまでの話です。題の通り、ほとんど出会い頭にばっさばっさとそういう行為に及んでいきます。優奈が自身が持つ自分のイメージを変えるべく、心身を投げ出している様子が激しく静かに描かれています。 そうして生まれた七竈と幼馴染の雪風を巡る大人達を中心に話が進んでいきます。最初は鉄道模型のように閉じた美しい世界、それがだんだんと変化して広がって、若い二人を押し流していきます。その中で母、優奈と七竈の関係も変わっていくのですが、この母を許す許さない近いようで遠い関係というのは母娘だけでなく、父息子でもあるのではないかと思います。読後、長い冬が終わり、まだ寒さの残る朝の空気を吸い込んだときのような少し哀しく清々しい気持ちになりました。桜庭先生の作品は一通り読みましたが、その中でも気に入っている小説です。 | ||||
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白い冬の旭川に、白い肌の美少女・美少年が歩いている、何だか幻想的な風景が浮かんでくる本でした。 物語の方は、私としてはイマイチでした。 登場人物の話し方は現実味が無いし、結局何が言いたいのかがよく解りませんでした。まぁそれは、私の頭が足りなかっただけだと思いますが。 読後に何とも言えない虚無感を味わえたのは良かったです。 | ||||
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読み終わってすぐ感じたのは「なんて切ない…」という気持ち。 世にも美しい少女「七竈」と少年「雪風」の心情や、お互いの境遇、 巡り巡ってゆく因縁のような出来事。 七竈と雪風につきまとうおかっぱの少女。 在り来たりな日常のようなのに、特別なことのように思える。 何ともフクザツなこの感じは、桜庭一樹さんの綴る言葉に 特別な想いが込められているからなのでしょうか。 表紙を開くと、線路の跡が残っている装丁も好きです。 | ||||
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デフォルメこそされているが、この作家の描く人物たちは皆、潔いまでにリアルなのだ。不誠実で無軌道、怯懦で残酷で自分勝手。全然強くないし、少しも優しくない。 少しも美しい若者ではなかった私だが、それでもこの作品を読むと、世界の醜さを憎んで唾を吐き散らかした苦い日々、『うちと前の彼女、どっちが好き?』と甘い声で問いかける恋人の顔面に叩き込みたくなった真夜中の拳の硬さ、そんなものが思い出されて泣けてくる。 「わたしは母のいんらんのせいで遺憾ながら美しく生まれてしまった」。もう、降参以外の選択肢はあるまい。「男どもよ、わたしを勝手に消費するでない」「吹け、滅びの風」・・・七竃、貴女は俺なのか? 嘘でもいい。そうだと言ってほしい。でなければ、悲しくてやりきれない。 「この世には、ドアホと雌豚の2種類の人間がセックスをするためだけに生きている。」思春期の終わりに誰もがブチ当たる、このどうしようもない事実を視なかった事にして、なんだかんだでヨロシクやってる我々を川村七竃十七歳は激しく責め立てる。世界の中心の定義を与し易いものに置き換えて、お前はわたしのことなどとうに忘れてしまったんだね、と。 違うんだ、それは違うと弁明しながら見遣れば、故郷は茫洋として北の大地のごとく遠い。 明日からも今まで通り生きていく自信がなくなる佳作です。 | ||||
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桜庭一樹の、荒野の恋にみられる、ひそやかでけぶるような独特の異世界が展開されています。 その異世界に溶け込める人間は、読み進めるほどに作品に没入していく……。 読み終わったあと、自分が、住み慣れた自分の家が異常な環境に思えるほどに、作中に入り込んでいたことを知りました。 あれ、なんでこんなところにいるんだろう。さっきまで本を読んでいたのに。 みたいな。 主人公の類稀な美少女:七竃と、幼馴染の美少年と、その周りの田舎の閉じられた世界を舞台に物語は展開していきます。 私は正直、七竃には感情移入できなかった……。 七竃は明らかに、桜庭先生の妄想のさんぶ いやいや、桜庭一樹の少女世界の住人、とでも申しましょうか。それだったので。 ですが、これはこれで★5なのです。 なぜなら、桜庭作品には少女世界に人を招く力があるのだから。 | ||||
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桜庭一樹の、荒野の恋にみられる、ひそやかでけぶるような独特の異世界が展開されています。 その異世界に溶け込める人間は、読み進めるほどに作品に没入していく……。 読み終わったあと、自分が、住み慣れた自分の家が異常な環境に思えるほどに、作中に入り込んでいたことを知りました。 あれ、なんでこんなところにいるんだろう。さっきまで本を読んでいたのに。 みたいな。 主人公の類稀な美少女:七竃と、幼馴染の美少年と、その周りの田舎の閉じられた世界を舞台に物語は展開していきます。 私は正直、七竃には感情移入できなかった……。 七竃は明らかに、桜庭先生の妄想のさんぶ いやいや、桜庭一樹の少女世界の住人、とでも申しましょうか。それだったので。 ですが、これはこれで★5なのです。 なぜなら、桜庭作品には少女世界に人を招く力があるのだから。 | ||||
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子供の頃、大人になれば成長が止まるような気がしていた。しかし成長が子供だけのものとは限らない。子を通じて、親もまた成長するものなのだ。 少し風変わりな少女七竈とその母の成長を描いた青春小説。 田舎の閉鎖性や秘められた思い、後輩との奇妙な友情と、少女の世界をていねいに作っている。 作品の外側に直接語らない日本の美が存在しており、一昔前の文学を感じさせる。 インパクトのある短い言葉でひきつけておいて、独自の世界を描きだす点は見事。 読みやすい割に文章に癖があるので万人に勧められる本とは言えないが、偏見をもって接すると損をする本だろう。 ライトノベル出身の作家さんだそうで、そう言われてみると擬音の多さや体言止めが目立つ。 | ||||
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「七竃がそんな顔に生まれてしまったのは君の母がいんらんだからだ。」美しき少年雪風は、同じく美しき少女七竃にそうつぶやく。これは切ないほどの祈りを込めた言葉。 雪が降ればすべてが真っ白に染まってしまう小さな町。その町の中にある小さな家の薄暗い居間にある世界。自分たちを乗せて走る鉄道模型。年を経るごとにだんだん拡張されていく線路だけれど、それは閉じていてどこにも飛び出せない。ただぐるぐると回るだけ。しかし、時は無常にも流れ、春が来れば覆い隠されていたものは再び姿を現す。そしてそれは小さな世界を絶望的なまでに破壊しつくしてしまう。 うつくしきかんばせを覆い尽くす黒く長い髪は、自分を襲う呪いへの抵抗。それを切り落とし、鏡にうつし出された血の呪いから、少女は解き放たれる日はくるのだろうか。新しい土地で小さな白い花が咲く日が。 | ||||
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古き作家吉屋氏を思い起こさせる本。 情緒溢れ、美しいものだけを描こうとする世界。 淫靡さも兼ね備えながら、美しいものに対する厳しさを失わない。 美しすぎる娘の物語は、はまるひとにははまる作品だ。 | ||||
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久しぶりに文句なしに☆を5つつけられる小説。 大化けする作家を見つけた、と思った。書き続けていてくれたなら、五年後には直木賞も狙える作家になっているだろう。山本文緒・唯川恵・村山由佳らの次を行く人だ。 誰もが振り返る美しいかんばせ(顔)を持った少女・七竈と幼馴染の少年・雪風。他人のはずなのに、だんだんに似てくる二人と、淫乱な七竈の母。 ちょっと突飛な設定だが、入り込んでしまえば気にならない。そしてこの作者は、最初の五行で読者を惹きこんでしまう腕をもっている。ライトノベルの枠を飛び出して「母と娘」という永遠のテーマに真っ向から向き合った意欲作だ。 | ||||
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ラノベ作家の一般紙進出が続いている。甲田とか、橋本とか。ただ、勘違いしちゃいけない。ラノベ要素を捨てて書こうとしたら、失敗する。一般紙にうつったとたん、ラノベで書いていた過去をばっさり捨てるような作品を目にする。あんたらにその実力はないから、ラノベのノウハウを生かせ、と思わず突っ込みたくなる作品が多々ある。だから、ラノベ作家はラノベの枠内にいたほうが、基本的にいい。 しかし、桜庭一樹。素晴らしい。今回の七竈、キャラクタは完全にラノベ的なつくりでいながら、お話は完全な青春小説よりの中間小説になっている。ラノベキャラをつかって違和感がないのは、文章力があるから。いい文章書きますね、この人。 展開にメリハリがまったくないのがマイナス点だが、良質な小説だろう。 | ||||
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