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陰摩羅鬼の瑕
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【この小説が収録されている参考書籍】
陰摩羅鬼の瑕の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全70件 61~70 4/4ページ
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| 久しぶり(5年ぶり?)の京極夏彦の長編です。京極堂や榎木津、関口くんの活 躍を思う存分堪能できました。 今回の事件は一年前におきた関口巽本人の事件…「姑獲鳥の夏」の再来なのです。 舞台は鳥の城と呼ばれるお屋敷でそこには伯爵とよばれる華族が住んでいま す。この人物は生まれてこの方屋敷の外にほとんど出たことがなく、屋敷の中 にある大量の書物によって世界のことを学んできました。 その舞台でこれまでに4度結婚初夜の花嫁が殺されるという事件が起こってお り、これから5度目の結婚式が始まるのです。 惨劇は五度繰り返されるのか? 探偵として犯罪を未然に防ぐために榎木津が要請されます。しかし、榎木津は 目を病んでおり現実の風景を見ることができず人の記憶だけが見え㡊??状態にな っています。付き添いできた関口は花嫁を救うために全力を尽くしますが…。 この繰り返しの事件、属性だけの予定調和の犯罪に対して立ち向かうのは「関 口、榎木津、京極堂」の三人。この三人の役割分担がとても久しぶりに姑獲鳥 の夏を思い起こさせました。 姑獲鳥も陰摩羅鬼もどちらも鳥の妖怪ですね。姑獲鳥に関する新事実も議論さ れます。 今回の事件は参考文献にハイデッガーがあります。「存在と時間」生きるとは どういうことなのか…しっかり考えるはめになりました。 「この世には不思議なことなど何もないのです」 やっぱりこの一言ですね。 | ||||
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| 『姑獲鳥の夏』で始まった京極堂シリーズが、作品中で再び夏を迎えたこの『陰摩羅鬼の瑕』で一つの区切りを迎えた、のではないか。京極堂が謎を解決するミステリーとして捉えれば、あまりにも冗長で退屈としか評することはできないが、これを関口の心の闇を探る小説だとすれば、この長さは納得いくような気もする。『姑獲鳥の夏』とは密接な関連性があり、テーマも表裏一体ともいえる。この作品から京極堂シリーズに入るのはオススメできない。 | ||||
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| 『姑獲鳥の夏』で始まった京極堂シリーズが、作品中で再び夏を迎えたこの『陰摩羅鬼の瑕』で一つの区切りを迎えた、のではないか。京極堂が謎を解決するミステリーとして捉えれば、あまりにも冗長で退屈としか評することはできないが、これを関口の心の闇を探る小説だとすれば、この長さは納得いくような気もする。『姑獲鳥の夏』とは密接な関連性があり、テーマも表裏一体ともいえる。この作品から京極堂シリーズに入るのはオススメできない。 | ||||
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| 「鳥の城」という魔境の闇は、読者を作品世界に引き込み、きっと魅了することでしょう。 怪奇性に富んだ不可解な事件も発生します。 そしてその結末は、まさしく常識を覆すものです。 一見無駄と思えるほどの文章の中に封じ込められた伏線達が、それを造り上げています。 もしや大げさかも知れませんが、確かにこれは凄い小説でした。 また人気キャラクターである榎津礼二郎の登場機会が多く、榎津ファンにも嬉しい内容となっていると思われます。 ただ、あまりにも展開の遅いことが唯一不満に思いましたが……。 | ||||
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| 漸くの新刊、待ってたかいもあってか・・というか、当然のごとく、今回もやはり分厚かった。読み応えありすぎて、睡眠時間削って読みふけりました。犯人を推理していくよりも、その端々で各キャラが行っている討論を読むほうが楽しいかも。犯罪&探偵小説のような、「犯人を推理しながら読むのが好き」と言う人には不向き。しかし、儒学や仏教に(当然、妖怪にも)興味がある人には、ぜひ読んでもらいたい本ですね。 | ||||
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| シリーズが進むにつれ、どんどん京極堂が出てくる場面が後々となってくるが、それがまた、出てきたときの「まってました!」の期待感が最高。最後の数十ページで京極堂がいつもの黒衣に身を固め、すべてのなぞを解き明かしていく場面も、いつもながら圧倒的。でも、「女郎蜘蛛の理」を頂点としたような、張り巡らされていた伏線が、最後の京極堂の「憑き物落し」の場面で、見事に紐解かれていく爽快感が、今回はちょっと足りないか。特殊なシチュエーションを舞台に「死」の境界をめぐって繰り広げられる実験的な作品といえるだろうか。でも買って損なし。京極堂ワールドを充分に堪能できる作品だ。 | ||||
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| 5年も待った甲斐がありました。相変わらず魅力的なキャラクター、引きずり込むようなストーリー展開!珍しく先が見えてしまったのですが、それでも面白さに遜色はありません! | ||||
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| 「鳥の城」と呼ばれる、豪奢な伯爵家の館で、起きた事件。その当主である、伯爵のもとに嫁ぐ花嫁は、必ず新婚初夜に何者かに殺害されてしまうという。「小説家」の関口と、「探偵」榎木津は、館へと招待され、そして事件と関わる事になる…今回の主軸となっているテーマは、「儒教・儒学」のようです。いつもながら、著者のその膨大な知識量に驚き、独特の世界観に引き込まれてしまいます。そして、何かしら考えさせられる所があります。今回は今までの作品とは、少し趣が違うように感じられました。やはり殺人事件が絡んでくる事もありますし、色々と思う所もあり、哀しく、また切なくもなりましたが、読後感は爽やかだったように思います。 | ||||
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| 私はこの本が発売されるのを、ずっとずっと待っていました。なぜならば、前作からの関口巽のその後が気になって気になって気になって仕方なかったからです。塗仏を読んでから大分間が開いているので、読み始めるのがなんだかちょっと照れくさいような気分だったり、すごく待っていたので、すぐに読むのがもったいないような気分になったりと、もう手元にあるのにまだ読み出せないでいます。『京極堂シリーズ』は、なんだか夏というイメージが私はあります。(物語中の季節は作品ごとに色々なのでどうしてなのか不思議なのですが)この夏を満喫しながら、じっくりとこの『陰摩羅鬼の瑕』を読みたいと思います。 | ||||
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| 京極の熱い物語です。華麗な修辞も,本格探偵小説論も、林羅山を中心とする儒学への卓抜な解釈も、妖怪談義も、芝居の早代わりの様々な衣裳の柄に過ぎません。 京極の物語が、多数の読者をひきつける魅惑の源泉は、男たちの友情の物語の熱演にあります。「恥が服を着て歩いて」いる三文小説家関口巽が、一時的に視力を失った名探偵、榎津礼二郎とともに、巨大な迷宮のような館で、時を越えて起こる花嫁連続殺人事件の謎に挑みます。こりにこった舞台美術の豪奢。電力不足で、冷房も気息奄奄の東京の不快指数を吹き飛ばしてくれる、男たちの物語が幕を開けます。 闇が極まるところ、スポットライトを受けて浮かび上がる中禅寺秋彦の憑き物落しの黒い翼が、太陽に向かうイカロスのように時を越えて飡?翔します。 | ||||
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