■スポンサードリンク
国境の南、太陽の西
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
国境の南、太陽の西の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全233件 1~20 1/12ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何度も読みたい名作。 有難うございました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
友達と離れ、寂しさ感じますが、絆でつながれてると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
相変わらずの「僕」のやりたい放題。 内向的、ジャズが好き、一人エクササイズ好き。なのに女に困らない。そして勝手に周囲を巻き込み、一人カタルシスを起こしつつ、不思議に最終的にハッピーエンド。 でも、こんな「僕」に私は憧れていた気がします。 ・・・ 高度経済成長期前後。当時めずらしかった一人っ子の「僕」、ハジメ。小学校でおおよそ例を見なかった一人っ子にあって、唯一の一人っ子が、転校生の「島本さん」。子どもながらに「僕」、は彼女の中に「僕」だけにとってある場所・何か、運命的な何かを感じる。 別の中学校にそれぞれ進学し、彼女のことを思いつつ平凡かつ面白みのない中高時代を過ごす。高校で「イズミ」という彼女を作り、大々的に傷つけ、東京の大学へ進学。鬱々とするなかで、有紀子と出逢い、結婚。面白みのない教科書編集社をやめ、義父のサポートでバーを開業。 独立が軌道に乗るさなか、「僕」はとうとう「島本さん」との再会を果たしてしまう。「島本さん」に没入する「僕」はその後。。。 ・・・ で、本作、ごくごく簡単に、誤解を恐れずに言えば「僕」の浮気の話です。それ以上でも以下でもない。気がします。 「僕」も「島本さん」も、心中死の予感を漂わせつつ、かつそれに抵抗もせず、自らを修正できずに互いに没入する様子は、人に惚れたことがある方なら理解できるかもしれません。歯止めが効かない。 ・・・ 考えさせるのは、「僕」の奥様「有紀子」の対応だと思います。 最終的に元のさやに納まる結末ですが、彼女は旦那をどうやって受け入れるのか。その心の動きは「僕」中心の視点で描かれる本作で、はかりようがありません。もちろん楽しいはずはありません。 察し想像するだけで陰鬱になりますが、気楽なのは男だけだなあ、という気持ちもふつふつと湧いてきます。 ・・・ ということで久方ぶりの村上作品の再読でした。 不倫や浮気はかつては男の甲斐性などと言われたことが有りましたが、今は個人の話では収まらない感すらあります。社会から叩かれる。 というより、これだけ自由な世にあって、受け止める関係を続ける方の傷の深さよ。 私は勝手に「有紀子」のその後が気になりました。 皆さんはどういう感想を持たれるのでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文学や芸術は左翼であっていいと思っている。 本当に自由だ。 そもそも政治思想などという土台に載っていないのだから、 「左翼」なんて言葉もいらないくらいだ。 だから、フリンも自由。それは肉体の呼吸やスタイルに過ぎないのだから、 コーヒーを飲むことやプールでちょっと体を動かして水に馴染ませたい気持ちと一緒のくらいの感覚。 それを現実的に生きるサラリーマンや必死に働いている労働者から見て、無責任な左翼の戯言・・・ だからふらふらしているいつまでたっても喪失感を味わっている国家観のない男<ぼく>。 などと言われてしまう。 だが、これはエンターテイメントだし、本当の意味での自由ということを考えれば、 村上ハルキが作ってきた世界というのは本当に成功していると思うし、 やはり文芸になっていると思う。 この作品は彼の主張や世界観の中でもおそらく、(すべてを読んでいないのでごめんなさい) 特徴がよく出ている作品なんだろうと思う。 現実的な所与で言ってシマエバ、 GHQに支配されてから、日本人は日本国家の思想性と精神を脊髄から抜かれて、 自虐史観と平和の白ハトをずん!とアタマに打ち込まれ、 スクリーンとセックスとスポーツ漬けにされてしまった。 ひたすら欧米より働きまくる官僚機構に支配された忠実なロボットにされてしまった<ヒト>なのだが、 時折、風が吹いてきて昔抱いていた心の風景を思い出すようなノスタルジー感を 経済成長の中で思い出すのである。 その風と感じている感傷が妙に切なく、人によっては泣きたくなるのである。 そこを村上ハルキはわかっていて、(この世がどういう歴史を背負い、現在のシステムがどのようなものであるのかを知っている)実にうまく作品のモチーフとして何度もぶち込んでくる。 だから、同じような背骨を持ったロボットたち(読者)が疲れた体の中でも安らぎを覚え、 思い出しかのように、懐かしい失われた世界を求めて恋こがり、泣き、何度も作品を読み返すのである。 これに気付けていても、やはりなんらかの干渉が邪魔をするので、村上ハルキはクセになる。 どうしてそうなるのかは、結構面倒くさいのであとにする。 それだけ日本の立ち位置、歴史、人の情緒・・・などが日本は特殊なのである。 <ヌマ>作家の「ヌマ」本。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上春樹全部読むチャレンジは講談社文庫からはじめてるが、順番に読んでる中で、ノルウェイの森や、ダンスよりも、ずっと楽しめた。 でもなー、結局は30代向けの話であって、この主人公は歳をとれば誰かを好きになる、ならないなんていう状況から解放される、あるいは相手にされない、ということを微塵も想定せず、可能性ありを前提に悩んでいることは、若いな、青いな、と思わせましたわな。 この点、村上春樹はブ男の分類なのに、いい男と錯覚してる感じがして、共感はできないんだけど、まぁ話としては面白いと思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今すぐ頭を抱えて 一人で泣きたい。そっとしといて欲しい。 傷跡を指でずっとなぞられている様な 痛く不快でくすぐったく、偶に心地いい。 他人事に思えなくて、一気読みしてしまった。 途中電車の中で号泣するかと思った。 段々と仕事の責任と自信が積み上がってきたタイミングで、自分にも島本さんの様な人が現れてしまった。 そんな中でこの小説に出会って…いたたまれない気持ちと苦しさが少し浄化された気がする。 忘れていた。もう出会うはずもなかった。 交わることのない、平行線であったはずのお互いの人生がニアミスする時。 今その渦中にいる自分がどう振る舞うべきか、いずれどうなるのか。少しわかってもどかしい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
20代の時に村上春樹さんの作品が好きになり色々読んでました。30代で本を読む暇がなくなり、40代になってからふと1Q84を読み返してみたら全然受け付けない… 驚いて昔よく読んだこの作品を引っ張りだして読んでみました。結論としてやっぱり無理!!何でこんなものを疑問なく読んでたんだろうと、自分の感性を疑ってしまいました。 恐らく年齢の積み重ね、時代の変化による価値観の変容などの問題かと思いますが、令和の今読むと「バブリー臭」凄すぎ&石田純一並みの「不倫は文化」的描写に寒イボ。20代の経験浅い頃は、こんな大人の世界もあるのかもしれないと流せましたが、40代になって読むと「ねーよ」の一言です。村上的主人公の、ねちねちと女に色々なこじつけをするだけの自己憐憫にもうんざりでした。女はアンタのマスター○ーションの道具じゃないんだよ。 何でこんなものを抵抗なく読めていたのか不思議です。疑問すぎて最近の作品レビューも見てみましたが、ジェンダー観含めて価値観が大きく変わっている現代で、作家自身がアップデートできていないことがよく分かり、時代に取り残されるとはこういうことかと思いました。 経済的にも精神的にも苦しい人が多い時代、この人の描く「孤独」は薄っぺらすぎて何の深みも感じられません。仮に真の孤独や苦しみを描きたいのだとしても、こんな主人公と自己陶酔的ストーリーを選ぶ時点で表現方法がそぐわないと思いました。 あまりにショックだったので、初期作品も読み返して見ようと思いますが、同様の感想になりそうな気がしています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分でも気付かないうちに人を傷つけてしまう 幸せなんだけど このままじゃだめだ と思ってしまう 白黒つかない 曖昧な グレーな中で やっていくんだな と思った | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
先に断っておくがハルキストではない。 海辺のカフカなんて吐き気がして大嫌いである。 でも、この恋愛小説は最高だ。何度も読み返してしまう。 お約束のエッチなシーンも満載だけど、感情移入できるし、全く不快ではない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一気読みした。なんだかわからないが、主人公の「ハジメくん」の独り語りに引き込まれたのだ。そして結末が・・・。もやもやするのだけど、これはホラー的小説なのではないかなと感じた。途中から「ハジメくん」の幻覚が入っているというような。 「ハジメくん」が何を感じ、どうしてその決断をしていったのか。それがきちんと自分に伝わってきて物語が進んでいく。同時に違和感も一緒に。 長さもちょうどいいし、読後感も不思議。かなりお薦め。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
好みの作品でした。これより後に描かれた作品のような不思議な世界観はなく非常に現実的ですが、人間の矛盾や不思議さを感じられます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昭和時代は一人っ子はまだ珍しかった時代がある。私も70年代に生まれた一人っ子。やはり疎外感を勝手に持っていた。本の中で、ある女性から主人公が言われた言葉は、私に向けて言った言葉では?と思うほど胸に刺さり、その様な思考を自分が持っていることを再認識した。一人っ子必読な本だと勝手に思っている。 この本は私の為に書いてくれた本だとも勝手に思っている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めて読んだ時は心が揺れ動いた。じばらく経って、2回目を読んだ時は、1回目ほどの感動はなかったが、主人公の恋した島本さんは亡霊なのだと気付いた。また大分経って、3回目を読んだ。やはり良い作品だとじみじみ感じられた。最近読んだ「女のいない男たち」のなかの秀作「木野」に出てくる雨の日のバーのシーンと通じるものがあった。村上春樹の中長編は初期の2作品以外に、「スプートニクの恋人」「アフターダーク」「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」があるが、初期の2作品を除くと。この「国境の南、太陽の西」は段違いに優れた小説である。この作品を最高傑作と感じる読者もいるのではないかと感じた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上作品の小説については全て読んでいたが、この作品は紀行文だと勘違いして読んでいませんでした。内容はお馴染みの無粋なライフスタイルに相容れない純粋な想いの葛藤、ある意味で純愛小説なのかな。それがものすごく共感されてしまい、ぐいぐい引き込まれていってしまいました。それぞれ時期が異なるかもしれないけど、こういう経験している人って意外と多いのではないかな。映画化されても十分な作品だと思う。そしてラストシーンは想像力を膨らませられるというオマケ付き。まいった、感動。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文章が上手でグイグイ読まされたが、男のナルシズム小説という感じで、女の私からすれば「こんな女いるかよ」とツッコミどころ満載だった。 イズミは高校生のときに男に傷つけられたからとはいえ、その傷をアラフォーになっても待ってるなど到底ありえない設定。大体の女はそんな男のことはゴミ箱に捨て、いい男と結婚してるのでは。 島本さんも12歳のときの初恋の男を思い続けるというだけでもないのに、初めて結ばれるときの描写も男目線のファンタジーすぎて、なんだかなぁ。 大人になってからの島本さんもイズミもハジメくんの妄想で、実在しないんじゃないか? でも、男心の勉強になったので、読んだ甲斐はありました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日常的な生活の中で描かれる人間像に心打たれます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
春樹らしい物語展開。パラレルワールドが意識されている。そこにあった白い封筒が消える。忽然と現れ、去っていく島本さん。夢か幻か。リアルな性描写が空虚な実在感を与える。 お気づきだろうか。この作品では、3度、「我々は」という、文脈からも、作品世界からも異質なメタ言語が使われている。「僕達は」ではない「我々は」だ。作品の外部からの自己言及が、3箇所ある。流れるはずのナラティブを一瞬断ち切るこの違和感は最後まで解消されない。その意味で、この作品は不完全だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
互いに惹かれ合ったのに告白もできなかった 初恋の人がいました。それぞれに結婚をして別の家庭を持ったあと15才の時の気持ちを伝えることができて、その後は長く友人として心の支えでしたが‥再び彼を喪失してしまいました。彼は思い留まるハジメくんで、その選択は正しかったと思っています。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説は、わけのわからない状況と人物の失踪を明確に書くが、しかしわけのわからなさの理由と失踪の真相は絶対に書かないという、いつものハルキ節が炸裂している。エロもいつも通り具体的だ。 「ザ・村上春樹」ともいえそうな小説だ。 「僕らが認識していると思っている事実がどこまでそのままの事実であって、どこからが「我々が事実であると認識している事実」なのかを識別することは多くの場合不可能であるようにさえ思える。」 自分は村上春樹の作品が好きでよく読むのだが、それは作品が面白いからという理由の他に、作品の内容の一部と自分の状況がシンクロするからです(他の読者はどうなのだろう?)。 上記の抜き出した部分も意味深で、実は自分はそのことでずっと困っている。精神的にも物理的にも。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
12の頃にした初恋の相手を学生時代、結婚し子供が出来ても心の底には彼女に対する恋心が残っている。三十路になって彼女と再会し心の底にあった恋心が浮かび上がってくる、今ある家庭や経営してる店を全て捨ててでも彼女を自分のものにしたいと主人公は思ったが、色々あり彼女が消えて今の奥さんとやり直すと心に決めたシーンで終わった。 自分は19歳だがこの作品を読んで感じたのは憶測で自分の恋心を隠すなということです、気持ちは思った時にすぐ伝えないと後悔する、自分もまだ若いので10年後また読んでまた違う部分に共感するんだろうなと思いました。高校生のうちに読めていたら良かったなと後悔... | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!