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国境の南、太陽の西



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【この小説が収録されている参考書籍】
国境の南、太陽の西
国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

国境の南、太陽の西の評価: 4.22/5点 レビュー 233件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全233件 61~80 4/12ページ
No.173:
(5pt)

この作品大好きです。

私はハルキストではなくアンチですが、ノルウェイの森の次にこの作品が好きです。

なんでなのかわかりませんが、波長があった感じです。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.172:
(5pt)

新海誠への影響

『ノルウェイの森』につづくリアリズム長篇小説で、春樹的なファンタジーやSF的要素はないか、ほんのほのめかし程度に終わっている。発表は九二年で、発表時点のどの中篇ないし長編と比べても圧倒的に「笑い」が少ない。雨降りのなかでジメジメしている。
『ノルウェイ』はそれまでの春樹の中篇ないし長篇の春樹的な文章から大きく脱却した文章で書かれていて、地の文章での「笑い」はかなり後退していたが、緑というとても魅力的なヒロインのお陰でかなり笑える小説にもなっていた。

アニメ監督の新海誠は春樹が好きだが、新海がとくに影響を受けた春樹作品はこの『国境の南、太陽の西』じゃないかと思った。新海は春樹が好きながら、その作品には春樹的な「笑い」や軽みはまったくない。新海作品にはいつも「笑い」がない。新海は笑わないでいつも泣いている。
新海は執拗に好きな人との唐突な別れやすれ違いを描いてきたが、春樹の小説を表面的に解釈すれば、春樹も失踪などの形でそれを執拗に描いてきた。『国境』は、転居して離れ離れになったかつての同級生と大人になって再会するという話であるが、再会する場所と時間はいつも決まっている。決まって雨の日に再会する。雨の日だけに決まった場所で会うことができる――もちろん新海の『言の葉の森』を連想させる。
新海に『雲の向こう、約束の場所』という作品があるが、タイトルといい『国境』をやはり思わせる。『雲の向こう』では春樹の『アフターダーク』がちらりと出てきて、影響元を誠実に告白していたが。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.171:
(5pt)

島本さん、大原イズミ、そして村上さんのこだわり

久しぶりに読み返してみると、すぐれた作品であったので、安心した。

内容はそれほど複雑な構成ではない、小学生の頃の初恋の女性、島本さん、そして高校時代に交際した大原イズミが、36歳となった“僕”、東京青山でBarを経営する男性、の前に現われる小説である。こう言ってしまうと簡単だけれども、分かりやすくてムダな部分がなく、村上さんの一部の長編のような冗長な印象がなくて、取っつき易い。

細部には、村上さんらしいこだわりが、幾つもある。例えば登場する高級車やカクテルの取り上げ方、前者についてはBMW等についてある程度詳しい人でないと分からないし、後者についても村上さんは、カクテルだからどういう酒をベースに作ったと言う説明もなく、話を進めていく。まるで、もし興味があるのだったら、自分で調べてみたらいかがですか、と言わんでもばかりに………。それが、村上さんの小説なのだろう……。

島本さん、大原イズミの扱い方の対照、それがこの小説の最も際立ったところなのだろうけれども、妻である有紀子の父親、すなわち義父の占める位置も重要であり、その義父が象徴する1980年代の不動産、株式に代表されるバブルを無理なく描いていて、時代を反映している小説と言って良いのではないだろうか。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.170:
(5pt)

誰にでもいる島本さん

ネタバレです。ご注意下さい。
大人時代の島本さんは実在しない、という読み方を考えてみました。
直接的には、無くなった封筒が鍵で、受け取ったじてんでは、確かにそこに存在している、とわざわざ点まで打って2回も繰り返しているのが伏線です。そう考えると、島本さんとの箱根でも行為が、イズミとの行為に似ていたり、タイミング良すぎるイズミの登場とか、またはそれ以外にイズミが全く登場しないことなども合点がいきます。もちろん、タクシーの中のイズミも妄想です。
イズミをひどく傷付けてしまい、それによって自分もひどく傷ついたといっています。浮気の露見や、その後の別れの情景が描かれていないので、いっそう、酷いことがあったのだろと想像されます。そして、その傷のために20代を無為に過ごし未だにトラウマが残っている。30代で結婚してかなり回復していたのが、同級生から久しぶりにイズミの消息を聞いて病がぶり返し、妄想の島本さんを創り出した、という読み方です。
自分じゃ無い自分、ここじゃ無いどこか。そういうものにとらわれ続けるいつもの村上春樹の主人公の苦悩と不安、そして喪失と再生の物語。幼い頃の女友達、というのはやっぱりいつまでも想い出として心に残っていて、1人っこということをことさらに自分の特殊性の言い訳にしつつ、扱いきれない自分のココロと葛藤を続ける。ココロの折り合いがなかなかつかない、純粋過ぎて、弱くて、哀しい自分。
そういうモヤモヤの時期を乗り越えて、しっかりとした、またはつまらない大人になるという話。純粋過ぎてなかなか大人になれなかったハジメは、ほとんど偶然に経済的にも成功し、何だか作り物の生活の中で身の置き場が見つけられず、スッキリしないなか、イズミの話を聞いて罪悪感からますますココロが不安定になっていく。ココロの中でこうして島本さんとの経験を作り出し、そしてイズミの幻影も作り出し、時間をかけて自分を取り戻して家庭に帰り、また1からやり直せる、再生の物語。その再生を助けられたのは、結局1番彼を愛している妻だった、という救いではないでしょうか。こういうことは、大なり小なり誰にでもあることかと思います。私にとっては、家族を大事にしたいと思わせる、良い本でした。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.169:
(5pt)

村上春樹最高傑作!文句なし!

アマゾンで買った本のみレビューしています。物語・作り話が好きなので小説しか読みません。リアリテイー等は関係ありません。事実と違うなどと言ってる人がいますが、なぜ事実じゃないと知っているのでしょうか?学者が書いているから?不思議で仕方がありません。物語では信長は本能寺で死ななくてもいいのです。面白いか面白くないかのみが判断基準です。それではよろしくお願いします。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.168:
(5pt)

ミッドライフ・クライシス!

「中年の危機(ミッドライフ・クライシス)」という言葉を知っているならきっとご同輩ですね。
仕事と家庭と恋の誘惑の板挟みになった経験をお持ちでは?
本書は、大人の責任を抱え始めた我々に訪れる、あの不可解な衝動の正体に迫ります。

【恋愛のイデア】
主人公のハジメは、12歳の時に出会った島本さんへの憧憬を忘れずに暮らしてきた。
高校時代のガールフレンドのイズミ、肉体関係に落ちた彼女の従妹、妻となった有紀子。
彼女たちの先には島本さんの姿を、いわば恋愛の理想のイメージとして描いていた。
36歳のある日、架空の世界にいたはずの島本さんが突如目の前に現れる。

「でもそれは幻ではなかった。店に戻ったとき、島本さんの座っていた席にはまだグラスと灰皿が残っていた。」
「僕はその隣に腰を下ろして、目を閉じた。音楽の響きが少しずつ遠のいて、僕は一人になった」

【至高の体験】
経済的成功や円満な家庭は、彼が望んで得たという実感を次第に奪い始めた。
一方で、島本さんへの恋愛感情は唯一無二の至高体験であり、彼の生の本質へのつながりを強めていった。
ハジメは島本さんとの人生をはじめからやり直す覚悟を固めた。

「それから秋がやってきた。秋がやってきたときには、僕の心はもうほとんど定まっていた。
こんな生活をこのままずっと続けていくことはできない、と僕は思った。それが僕の最終的な結論だった」

【太陽の西(破滅)へ】
「二度と私にどこにも行ってほしくないというのであれば、あなたは私を全部取らなくてはいけないの。
私のことを隅から隅まで全部。私が引きずっているものや、私の抱え込んでいるものも全部。」

人生を手に入れようとしたハジメとは逆に、島本さんは破滅を共にする相手を求めていた。

「私は十二のときから、もうあなたに抱かれたいと思っていたのよ。でもあなたはそんなこと知らなかったでしょう?」

ベッドの上で、島本さんの魔性が姿を現す。彼女は情欲をむき出しにして、ハジメの体を弄んだ。

【日常への生還】
彼女と別れたハジメは、抜け殻のようになって日常に戻ってきた。
自分本位な言い訳は消え去り、孤独の中で本当の自分に向きあう。

「みんないろんな生き方をする。いろんな死に方をする。でもそれはたいしたことじゃないんだ。あとには砂漠だけが残るんだ」

私たちは自己の内部から湧き上がる奇妙な衝動に操られ、変わることなく、何処にも行きつくこともなく生かされている。

「誰かがやってきて、背中にそっと手を置くまで、僕はずっとそんな海のことを考えていた」

この世界は、幻想へと向かおうとする私たちを、痛みを伴って現実世界へと何度でも繰り返し引き戻します。
しかしそれは、人生をより深く生きるという意味において、人知を超えた救いの手でもあるのかもしれません。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.167:
(4pt)

村上春樹は、良くも悪くも、期待を裏切る。

村上春樹さんの小説は、良くも悪くも、予想や期待を裏切ると思います。

ひとつの作品を読んで、面白いと思って期待して他の作品を読むと、まったく違う作風の小説で驚きます。

村上春樹には予定調和という物がない。

マイルス・デイビスがそうであったように、常に新しい世界にチャレンジを続けている。

そこが素晴らしいし、自分はそこに期待するようになりました。

あと村上春樹さんの小説は、考えたくないことを考えさせられたり、嫌なことを思い出させられたりしますね。
でもそこがいい。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.166:
(4pt)

「素敵、このままぜんぶ食べてしまいたい」

彼女は僕のそばに来て、僕のペニスをそっと指で包み、僕の唇にキスした。
彼女はとても長い時間をかけて僕の乳首を舐め、陰毛を撫でた。
僕の臍に耳をつけ、睾丸を口にふくんだ。彼女は僕の体じゅうにキスした。
彼女は僕の足の裏にまでキスした。
彼女は僕のペニスと睾丸を手のひらでそっと包んだ。「素敵」と彼女は言った。
そしてとても大事そうに僕のペニスをゆっくりと舐めて吸った。
彼女はワンピースを着たまま片手でストッキングを脱ぎ、パンティーを取った。
それから右手で僕のペニスと睾丸を持ち、舌で舐めた。
そしてスカートの中に自分の手を入れた。
そして僕のペニスを吸いながら、その手をゆっくりと動かし始めた。
彼女はまるで生命そのものを吸い取ろうとしているかのように
僕のペニスを吸いつづけた。彼女の手はまるで何かをそこに伝えようとするかの
ように、スカートの下にある自分の性器を撫でていた。
少しあとで僕は彼女の口の中に射精し、彼女は手を動かすのをやめて目を閉じた。
そして僕の精液を最後の一滴まで舐めて吸った。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.165:
(5pt)

純愛

12歳の時に出会った島本さん。中学生になり、自分から遠ざかって
しまったもののその後のハジメの人生はかなり孤独で空虚なものになる。

純愛小説だと思う。
「ノルウエイの森」を短くしたらこんな感じになるんじゃないかな。
会いたいけど会えないこととか、そばにいるのにどうにもならない
想いとか。結果大事なものを損なってしまうこととか。
村上作品には「死」がついて回るが、本作も例外ではない。

読みやすいし、長さもそんなに長くない。村上春樹の世界観がぎゅっと
つまった作品である。おススメだ。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.164:
(3pt)

ちょっとバブリーな村上さんという感じ

やっぱりいま読みますと、時代を感じます。バブルの名残りがありますね。この物語は、ハジメちゃんが、女を食い物、というか乗り越えてというか、犠牲にして大人の男に成長しました、という話なんでしょうか。あの二人の女性たちはどうなってしまったのか。これで終わり?という感想でした。いつかまた読めば印象も違うのかもしれません。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.163:
(1pt)

これだけ?もっと大きな展開があのるかと,,,

もっと大きな展開があるのかとワクワクして読み進めていると、え!?これでおしまい?と肩透かし。そこ謎のまま?とモヤモヤ。

読み手に想像させる意図かもしれませんが、島本さんが急にいなくなり主人公の良いように解釈して話が流れ、イズミが急にタクシーで現れ、最後はまたするかもしれないとか,,,主人公や話の中途半端な感じで後味悪かったです。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.162:
(4pt)

嫌悪感無く、好きです。

所詮不倫だと切り捨てる論評もありますが、そこはあまり気になりませんでした。私が男だからでしょうか(笑)
まぁ、それは置いておいて…、世界観が好きな作品です。これは、ノルウェーの森と並びリアリズムを描いた作品にはならないのでしょうか。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.161:
(4pt)

著者の死生観は好きだ

主人公は妻以外の2人の女性と深く関わるのだが無意識のうちに2人を傷付けてしまう。そのことで自分も傷付いてしまう。主人公は現実と非現実の境界に生きており、非常に危うい。著者の性描写はあまり好きではない。またその事に文学性は感じられない。でも著者の死生観は好きだ。「人は皆死んでゆくし、いろんな死に方、いろんな生き方がある」とか「腐敗と崩壊の影」「壁に焼き付けられた影のように」とか。いずれにしろ、男女の若い時期の純粋さ、危うさ、潔癖さがよく表現されている。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.160:
(1pt)

再読しないな!

高評価のレビューを読み、
喪失感を何かで補おうとする主人公。
”完全”を求めても、”不完全”な自分でしかあり得ない。
国境の南は”幻想”を、太陽の西は”幻滅”を意味する。
まぁ、そんな感じかと知ることができました。

不倫の場面の文章で
余りの描写に怒声を発してしまいました。
甘やかせた”一人っ子”二人の不倫。
私は村上文学の美学とやらを理解できそうもないことも知り、
知りたくもない。
頁を進めさせるの拒絶させる展開に打ち勝ち、読破したものの
ハルキストの気持ちが理解できません。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.159:
(5pt)

不思議な1冊

初版が出た1995年、自分はまだ若かった。一読して、特に何かを感じたという印象はない。せいぜい、名前を持つ登場人物たちに違和感を覚えたくらいだろうか。それからさまざまな経験をし、主人公と同じくらいの年齢になったとき、書棚で埃をかぶったこの本が目に留まった。改めて手に取ってページをめくると、小説の世界に引き込まれるような感覚に襲われた。食事も忘れて一気に読み終え、本を閉じて嗚咽した。不安も恐れも知らなかった頃、まったく気付かなかった主人公の"喪失感"が、痛いほど伝わってきたのだ。今も、表紙を見ると当時の自分の状況を思い出し、心がざわつく。多くの方が指摘されているように、しばらく時間をおいて読み直すと印象が大きく変わる不思議な1冊だと思う。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.158:
(3pt)

実験的な作品(?)

果たしてこの小説、作者はあらかじめ構成・展開を決めた上で書いたのでしょうか。
何となくジャズのインプロヴィゼーション風に、筆行きに任せて書いたような印象を受けます。
そうであれば、島本さんやイズミとの関わり合いや、物語の着地の仕方に納得できるのですが、、、
いずれにしても、作者特有の喪失感、虚無感が漂う作品でした。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.157:
(3pt)

幻想と幻滅

主人公は青春時代に浮気をしてしまい、付き合っていた彼女をひどく傷つけ、また、自分が不完全な人間であり、何かその欠落したものが出現すると、それを手に入れて完全な自分としたいあまりに不道徳なことさえも犯してしまう悪人となり得ることを知る。その後も主人公は不完全な自分を満たす何かを求め続けるが、手に入れたものはどれも不足を埋め合わせられない。結果、喪失を補うものは幻想であると失望する一方、過ちを犯した青春時代の呪縛が心の中で増していく。

タイトルの「国境の南」は幻想であり、「太陽の西」は幻滅である。幻想を現実のものとして手に入れるのか、それとも呪縛に屈して幻滅してしまうのか。緊張感が最高潮に達して大団円を迎える。

主人公の一人称の語りは幻想追求を免罪符にした主人公の懺悔の印象が拭えないが、作品の展開は秀逸である。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.156:
(5pt)

適度に面白い本。

あまり短編集を出しているとノーベル賞委員会からラノベ作家と勘違いされませんかね。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.155:
(4pt)

星の数に迷った。

この本は確かハードカバーで購入して読んだと記憶しています。それぐらい期待して読みました。私から見たら、文章は読みやすいと思いました。すらすら読みました。が、最後にがっかりでした。謎は謎のまま終わるのです。それまで私は「ノルウェイの森」を読んで感動し、羊、ハードボイルド、ダンス、・・・と次々に読んでいったのです。が、この作品を読んだ後、春樹さんの本から離れてしまいました。それから何年もたって、1Q84の1と2(3は途中で挫折)、アフターダークなどを読み、再度、この本と向き合ってみようと思いました。当然、私も年取っています。読み終わって思ったことは、最初に読んだ時は謎だったことも、多少推測できるなあ・・・ということ。(ネタバレ注意)。彼女の子供は謎だけど、普通に結婚して産んだ子じゃないかもしれない。普通、お葬式をするか、おうちのお墓に納骨するんじゃないかと思います。文章は、改行が比較的少ないので、スピード感があると思います。イズミさんのことも不思議です。そんな過去のことをいつまでも根に持つかなあ? ちなみにこの小説は佐々敦行さん(?)だったと思いますが「ハーレクイン・ロマンスだ」と酷評していますが、でも、その人、ハーレクイン・ロマンスを読んだことはあるのかなあ?と思いました。私はハーレクイン・ロマンスではないと思いましたが。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.154:
(5pt)

中年の危機

C・Gユングや河合隼雄(先生)が言っている、所謂「中年の危機」を描いた小説だと感じます。
「国境の南、太陽の西」がアニマ像の投影の失敗を描いたものならば、「ねじまき鳥クロニクル」の方はアニマ・影などの無意識との対決を制し、統合(個性化の過程)を描いた物語(そして神話)だと自分は理解しました。

いずれも大変面白く読み通せました。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817

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