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国境の南、太陽の西



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【この小説が収録されている参考書籍】
国境の南、太陽の西
国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

国境の南、太陽の西の評価: 4.22/5点 レビュー 233件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全233件 81~100 5/12ページ
No.153:
(5pt)

島本さんは実在するのか?

ネタバレあり

最初に読んだときは、中年男性の慰め小説か、と思ったが、再読してふと、全く違う読み方ができるのとに気がついた。

再開した島本さんは、全て主人公の幻想だったのではないか?
というのも、ざっと読むとただの中年男性の昔を懐かしむセンチメンタル小説なのだが、なぜわざわざそんなものを書いたのだろう、と疑問に思いながら読んでいくと、急に再開した島本さんが実在の人物ではなく、主人公にしか見えない幻想なのではないか、と気づいたのだ。
そう思って読み返すと、島本さんが実在したという証拠(第3者が島本さんに関わるなどの描写)がないこと、どんな生活をしているのか詳細が不明であること、薬の袋に何も書かれていないこと、いつもなぜか雨の日にやってくること、などなど、再開後の島本さんが主人公の妄想の産物だと示す伏線に見えるものがたくさんありました。恐らく最後のイズミを見かけたのも幻想だと考えると、この物語は中年の不倫小説なんかではなく、かなり根の深い病の物語なのではないか、と思えてきます。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.152:
(3pt)

いまいち納得できない

以前読んだことがあるのですが、どんな内容だったかほとんど忘れてしまい、気になってまた手に取りました。

村上春樹の本は全部読んでいます。
エッセイ、紀行文、小説、ノンフィクション、読者とのやりとりをまとめたネット本、たぶん全部読みました。
私はそれくらい村上春樹の作品が好きです。
氏が国分寺で開いていたビルの跡地も見に行ったことがあります。(何の変哲もないふつうのビルでしたが)

それでも、すべての作品が好きというわけではありません。
当然のことだと思います。
個人的な意見にすぎませんが、この作品は私の中ではどちらかというと「好きではない」ほうに分類されます。
なんでかというとうまく説明できないのですが・・・、

どうも主人公の男がうまい具合に言い訳したり、理屈付けしたりしているけれど、結局自分に都合のいいように物事をとらえているのが腑に落ちないというか。
ネタバレになるので詳しくは書くのは避けますが、性描写のシーンなどは嫌悪感を強く感じましたし、あれだけ島本さんに入れ込んでいたのに最後はあれでいいのか・・・とか。
主人公の男性は高校時代に付き合ったガールフレンドにも同じようなことをしています。
それで反省するそぶりみたいなものを一応は見せてはいるのですが、それでもまた何度も似たような過ちを繰り返して、へらへらしているように見えるところが私には合わないです。

村上春樹の小説の主人公なんてこんなものでは?と言われればそうかもしれないとうなずくしかありません。
「ノルウェイの森」の主人公も最後は似たようなものでした。
ただ、私は思春期の頃に氏の小説をよく読んでいたので、もしかしたら変わったのは氏の作品ではなく、私のほうなのかも。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.151:
(5pt)

とても気に入りました。

近くにこの小説を売っている店がなかったので、ここで買えて満足しています。村上春樹の長編小説の中では短く読みやすいと思います。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.150:
(5pt)

巡る

数ある村上春樹の作品に対して、または村上春樹という作家に対して、様々な感想や評価がある。近年ではその中の少なくない割合の物が批判的なものであるようにも感じる。巨人的な作家になった今、彼の読者が増えたということもあるのだろう。しかしそれは一つの潮流として、社会的な世相の反映なのか、そういう傾向があるのは間違いないことのように思う。それは私自身についても同様で、近年の著作に対しては大した感興も覚えなかった。そんな現在においても、この作品に限っては、私にとっては何度も読み返したくなる作品だ。この作品を初めて読んだ当時のまだ若く強い感性とそれが生じさせた感情の強さが、そう思わせるのかもしれない。或いはそうではなく、かつては自分にはあったはずの強い感性への喪失感が、追憶を求めることにつながっているのかもしれない。そう、この作品は、ここまで書いてきたことがそのまま含まれている、そんな作品なのではないか。私にとってはちょっとしたバイブルのようなものだ。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.149:
(5pt)

僕だったら。

たいへんおもしろかったけど、ハジメ君みたいに稼ぐことが出来ない僕が不倫などしたらあっさり妻に捨てられるだろうと僕は思った。
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4062060817
No.148:
(3pt)

お洒落な小説だけど

おしゃれなジャズバーで、おしゃれなジャズのボーカルを聴いている。英語か何かの。だけど、歌詞の意味を知った時、自分の期待していたものと少し違ってた軽い失望感。でも、また別の作品を読もうと思う。
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4062060817
No.147:
(5pt)

For all we know, we may never meet again

今回数年振りにこの小説を再読し、自分が大昔に書いた文章を思い出した。いまこの小説についてレビューを書くよりも、その過去の文章をここに転載するほうが好ましいと思われるので、以下に転載する。少し長いし、未熟な文章だけれども、いま久し振りにこの自分の大昔の文章を読み直してみて、これは『国境の南、太陽の西』そのものではないか、と思ったので、転載することにした。

――――

俺はね、「そこにあったはずのもの」を見ることなしに死んでいくのが怖いんだよ。それを見たら、人生はどうなっていただろうか?それすら分からない。自分の納得行くように生きないと駄目だ。周りの言うことに流されてたら駄目だ。俺が死んでも誰も責任を取ってくれない。俺は楽しいとか楽しくないかとかにはまったく興味がない。ただ、後悔したくない。

半年振りのこの感覚、悲しさを感じられることが嬉しい。でも悲しい(笑)。悲しさ「しか」ないような気がする。言葉が出てこない。悲しい、その先が…この悲しさを見届けてやろう。なんか救いがないみたいだ。それでも嬉しいのは、人生が続いていくからだろう。この悲しさがなかった時、この痛みを感じられなかった間は、自分の人生は止まっていたし、これから先動き出すのかも分からなかった。けれど、いま再びあの痛さ、悲しさを感じて、「そうだ、俺の人生はここにあった」と思ったんです。もう放したくない。ずっとこの痛さを、悲しさを感じながら生きていたい。自分の人生はそこにしか感じられないから。自分の人生を生きたい。

それで、この悲しさというのは、おそらく「知ることが出来ないこと」が悲しいんだと思うんだよね。多分、人に関することだと思う。この人の見ているようには、俺には世界が見えていないじゃないか。俺の知らないものについて、この人は涙を流しているじゃないか。この人と同じ悲しみを悲しめないことが、悲しい。俺の悲しさじゃなくて、この人の悲しさが余りにも深い、と感じて、この人と同じように涙を流せない自分が悲しい、のかな。この人は泣いている。けれども、俺はそばで見ているだけ。それが悲しいの。抱き締めたくても抱き締められないんだよね。でもこの悲しさは何故か自分の中で熱を持っている。この悲しさを感じている間は、自分の中が温かい。それが嬉しい。

なぜ怖いのか。それは、それを知らなくても順調に生きて行けそうな気がするから。だから、それを知らないで死ぬことが怖いし、 それって悲しいよなあって。知らないで過ごすなんて、物凄く簡単なんだと思う。それを知らなくたって、これからずっとすごく楽しく幸せに生きていけるのかもしれないし。だから余計に悲しいの。本当にさあ、凄く順調に生きていけそうな気がするんだよ、それを知らなくても(笑)。それが本当に悲しい。だからこそ、俺は尚更これを手放したくない。

――――

また、この小説を読んでいて、ある一節に出会い、この小説の通奏低音は、ジャズのスタンダード曲の「フォー・オール・ウィー・ノウ」だと思った。

「もうどうせ僕はもとには戻れないよ、島本さん。それにひょっとしたら明日は来ないかもしれないんだ。そしてもし明日が来なかったら、僕は君が胸に抱えていたことを何も知らないままに終わってしまうことになる」と僕は言った。(村上春樹『国境の南、太陽の西』、講談社文庫、p260)

For all we know, we may never meet again

Tomorrow may never come, for all we know

また、上に転載したぼくの過去の若書きをいま読んでも、その当時の自分の感情に共感することはできない。もう、「そこにあったはずのもの」は生命を失い、絶たれてしまった。そうしたところも、『国境の南、太陽の西』のようだ、とぼくは思う。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.146:
(5pt)

ねじまき鳥の「反世界」として

当初「ねじまき鳥クロニクル」に組み込まれ、後に削除されて独立した本として出版された物語。元は1つのストーリーであったこの2つのタイトルは、登場人物や言葉のクロスオーバーを楽しみつつ、書かれた時と同じように対で読むことによって、少なからず両者への理解の助けになったように思う。

バーを経営する主人公は「ねじまき鳥」では"叔父"に姿を変えており、他の登場人物達も立場を違えて随所に登場している。いくつかの共通する台詞やキーワード(あるいは 夢、川〜井戸といった 象徴)を辿っていくと、もう片方で謎をとく鍵のようなもの に触れることができた。

両者にはまるで、違う解き方で同じ解答に導かれるパラレル世界のような引力がある。
「ねじまき鳥...」での圧倒的な暴力や破壊に対して、「国境の南...」は別の迷路を通り、そしていつの間にか同じ地点へ向かっていく。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.145:
(5pt)

グッドです。

村上春樹の、お馴染みの、 魅力一杯の、作品・。 です 是非、読んでみて、:ください。
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4062060817
No.144:
(4pt)

ハジメちゃんは世の中舐め過ぎ

みんなこれ読んで、自分と重ね合わせて切なくなるのかね…オレは、なった(笑)
島本さんはヤクザの情婦。としか思えなかった。それ想像つかねえかな?ハジメちゃんよ。
あと、女漁りをしている連中は、みんなそれぞれの島本さんを捜し続けているんだろうね(棒読み)
最後の島本さんとハジメちゃんのセックス描写はまるでエロ漫画のようだった。エロ小説じゃないよ、エロ漫画ね。何と言うか情景が目に浮かんで(笑)
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4062060817
No.143:
(3pt)

題名に期待して

結末が想定外でした。やはり村上はこうなるのか、お伽話では?でもこれが村上かな?
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4062060817
No.142:
(5pt)

プリンストン大学滞在時に書かれた中編小説

単行本としては1992年に刊行された中編小説で、著者がプリンストン大学に滞在
されていた時に書かれたものである。村上春樹の世界観が難しいと感じる方でも
本書は話の設定に難解さがないため読みやすく感じるのではないだろうか。

多くのきょうだいがいることが当然だった戦後間もない時期、一人っ子として生まれ
た主人公・ハジメの一人称で語られています。小学校時代、同じ一人っ子でとても
波長の合った島本さんと次第に心惹かれる間柄になる。しかし、違う中学校に進学
したあたりかた疎遠になり、中学入学しばらく経つと連絡は途絶えてしまう。その後
高校生になったハジメにはイズミという恋人ができたり、深い関係に発展する仲に
なる女性とも知り合うが、常に島本さんのことが頭にあった。それは、有紀子という
女性と結婚した後でも「完全に」島本さんの存在を忘れることはなかった。

小学校時代から25年経ち、37歳になったハジメには有紀子という妻と2人の娘が
できていた。そしてその結婚相手の父の力もあり、自分の趣味に合う音楽が流れる
バーを経営することになる。しかし、そこに島本さんが現れ、物語が一段と動いていく…。

読みだすと止まらない小説の力を感じさせてくれる著者の筆致は、美しさも持ちあわ
せ、読了後にも余韻が残るように感じる。また、島本さんだけでなく、ハジメの高校時
代の恋人・イズミや妻・有紀子の父親など、それぞれに影の部分が仄めかされ、そこ
がまたページをめくる手を止めない仕掛けにもなっている。

プロ作家の力量を十分に感じさせる小説であり、そういった小説ほど、言葉で語るの
が難しいように感じる。シンプルに、素晴らしい小説です。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.141:
(4pt)

村上春樹さん節炸裂ですね!

リズム感は『村上春樹さんだなー』という感じ。
村上春樹さんを知らない人は、これから始めたらよいかも!
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4062060817
No.140:
(5pt)

良かった!

まったく問題ありません!期待通りの商品でした。感謝しています!
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.139:
(4pt)

当たり前の日常というものの不確かさ

不思議な透明感のある、とても惹き付けられる作品だった。
私はまだ村上春樹氏の作品は初心者で、色々読んでいっている途中の段階ですが、この作品はさほど難解ではなく、すっと読んでいけた。当たり前の日常のなかに、その日常をあっという間に覆す危険を秘めた出来事が隣り合わせに潜んでいた。そして保証できることなんて何もないのだろうけれど、誰かと誰かが出会って一緒に生きていくということ。それは素敵な奇跡なのかも。
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4062060817
No.138:
(5pt)

不可思議な女性達が素晴らしく面白い

5年程前、最初に読んだ時は何て独りよがりのひ弱な「僕」なんだろうとあまり好きになれませんでしたが、今読み返してみたら女性達への、「僕」の忘れられない切ない愛情にひしひしと共感し、とても剛健な女性達の描き方が面白くて、唖然としました。誰かも書かれてますが、この作品は何回も読む作品だと同感します。  くよくよとした狭い自分の気持ちを何となく大らかな方向に向けさせてくれる偉大な作品だと思います。
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4062060817
No.137:
(5pt)

人生の決断と後悔

自分が、国境の南(生)と太陽の西(死)の狭間に位置していることに目覚めてしまった主人公の、とりわけ20代後半から30代の心のゆらぎの様子を描写した、かなり小説らしいお話。主人公の心のゆらぎの様は、主として、小学生高学年の時に知り合い、お互いに好意をもつ“足の少し不自由な女の子”との関係を通して描写されることになる。彼女との淡い恋愛感情を含んだ関係は、中学生になって学校が異なったことから自然消滅のような形になる。

 二人が再び再会するのは20代後半、偶然、町で主人公が彼女を見かけ・・・・・・後を追うが彼女の関係者と思われる男に阻止される。その後、30代後半、主人公が資産家の女性と結婚し、人生の成功者としての生活を営み、その主人公が経営しているバーに彼女が(偶然のように;夢ですので何でも良いのですが)訪れ二人の、大人の男と女の関係が始まる・・・・。

 ただ、主人公が恋心を抱く女性が、実在の女性として現実の世界に存在しているのは、実は、中学生に至るまでというフレームワークのお話だと私は思いました。  彼女は本当はこの世界には居ないのかもしれないし、あるいは、主人公にとって、実質的にこの世に存在しないと同様であるという距離にある・・・・・。
主人公の心が作り上げた、幻想の彼女という女性との関係を描くことで、・・・・・(殆どの)男性が「自分は、本当にこれで良かったのか?」と、ふと考えてしまう “魔の刻” の情景を丹念に、村上春樹流に記述したのでしょう。
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4062060817
No.136:
(5pt)

より現実的な恋愛作品。

村上春樹の恋愛小説は、単純に純愛などといった言葉では表現できないものがある。
きわめて現実的であり、恋愛において苦しい面、暗い面をシリアスに表現している。
この小説も他の恋愛小説、「ノルウェイの森」「スプートニクの恋人」と同じように、主人公は自分の世界という殻に閉じこもりがちで孤独であり、大切な存在が煙のように消える。

しかしこの国境の南、太陽の西は、どうしてその結末に至ったかの細部まで分かる。主人公や、吸引力によって惹き付けられた周りの女性の描写も密に描かれているからだ。
僕はまだ人生において青二才であり、稚拙だ。もう少し歳を重ねて人生に深みが出た時にもう一度読み返すべき作品である。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.135:
(1pt)

官能小説じゃないですか?

村上春樹 ベストセラーが多いので初めて読んでみました。
サスペンス的なそして同じ言葉が繰り返されて、何を強く
伝えたいのかわかりますが、・・・イヤラシくなるともう、
唖然とするような朝の通勤では気分悪く
なるエッチさです。
だからがっかり。もう村上さんは遠慮します。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817
No.134:
(1pt)

この作品から駄目になった

せっかく「ダンス」まで質を上げ続けたのに、ここでガクッと駄作を出してくるとは。
編集者が駄目出ししなかったのは、怠慢だと思う。
こんなの書き直しでしょう。
作家の旬の時期は短いなあ。
国境の南、太陽の西Amazon書評・レビュー:国境の南、太陽の西より
4062060817

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