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(短編集)
てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書
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【この小説が収録されている参考書籍】
てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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黒川博行さんの本です。 短編小説ですね。「てとろどときしん」「指輪が言った」「飛び降りた男」「帰り道は遠かった」「爪の垢、赤い」「ドリーム・ボート」の六編です。 どれもが、刑事が主役という感じですね。 基本、大阪弁でのセリフのかけあいが軸で、あとは最低限の描写という、黒川さん特有のうまい話展開。 こういう話って、どうしてもわかりづらくなっちゃうところもあったりするのですが、黒川さんはそこいらへんはちゃんと計算しているっぽいです。 なかなか面白いですが、ただ、大阪府警がこんなふうに、ちゃんと仕事しているのかなぁ、という気がしないではないです。 | ||||
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大阪を舞台にした犯罪小説で人気の作家の初期作品集。 87~91年発表作品ということで、バブルのはずなんやけど何故かどこか薄汚かった当時の大阪市内の空気がプンプン。 大阪が地元の僕には知ってる地名がバンバン出てきて楽しめました。 かつて、大阪弁で作品を書かせたら一番上手い作家として、高村薫氏が黒川氏の名前を挙げたという。 大阪府警には本当にこんな庶民派刑事さんがいっぱいおるんちゃうかと錯覚してしまいそうな小説ばかりやけど、(本作に限らず)どの作品も主人公はコンビである。 やっぱり漫才を意識してらっしゃるんでしょうな。 | ||||
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6話の短編集ですが、どれも坦々と静かに進みます。登場する刑事は、どの方もフツーの公務員で、”疫病神”シリーズや”悪果”に出てくる刑事のように、公金を使い込んだり、強請ったりしません。刑事はそうであって欲しいと切に願うわたしは安心して読み進んだのですが、その一方実に物足りない感じがしました。 「血液型が同じでも、それだけで犯人だとは言えないでしょ」のようなセリフが出てきますが、DNAの威力絶大の現代に読むと、さすがに作品の古さを感じざるを得ません。 星四つ、とも思いましたが、それでは疫病神シリーズと同じになってしまうので、三つとしました。 | ||||
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本書は、著者のデビュー作「二度のお別れ」や「八号古墳に消えて」でもお馴染みの大阪府警の黒マメコンビが活躍する作品を中心にした6作品からなる短編集である。表題作の「てとろどときしん」(「河豚の記憶」を改題)は87年出と、いまから17年前の作品であることも本書を楽しむ要素となろう。黒マメコンビとは、大阪府警捜査一課の刑事である黒木憲造と亀田淳也のコンビである。作品の魅力ともなっているのが、二人の漫才のような会話である。亀田がホームズで黒木がワトソン役で、上方漫才よろしく、のらりくらりとした会話のなかから事件解決の糸口をたぐる。しかし、このコンビは盛名をはせない。ストレス社会の現代では、あくまでも売れない漫才師を地でいく二人に共感すら覚え、とても魅力的である。関西弁が大好きな書評子は、著者の作品を読むと癒されるのだ。ギスギスした満員電車の中でさえ、癒しの関西弁ワールドを局地的に展開してしまうという魅力的な作品である。 | ||||
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