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ぼくと、ぼくらの夏
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ぼくと、ぼくらの夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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小説のタイトルや装丁からさわやかな青春小説を連想するが、内容はそのイメージとは全く異なり、高校生と学園を舞台とした硬派なハードボイルド・ミステリとなっている。事前の予想とは違ったが、とても楽しく読めた。 主人公の少年は、決してタフガイではないものの、少しキザでユーモアのあるセリフや女性へのクールな接し方と危険をかえりみない行動力が、まるで往年のハードボイルド名探偵フィリップ・マーロウのよう。周りのキレイな女性からもモテまくりで、うらやましい限りである。事件の謎解きにしても、推理を重ねていくというより、周辺の関係者と接触しながら事実を積み重ねていく。最後に明かされる真相も、非常に物悲しく、重苦しいものとなっている。ただ、ともに活躍するヒロインとの青春感満載のやり取りや、主人公の父親とのコミカルな日常の模写が、暗くなりそうな内容に明るさを添えているし、中森明菜のレコードなど作品中に散りばめられた昭和アイテムもとても楽しい。 | ||||
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今までは次作の『風少女』が質、品格共に最高作と…… 思ってたんですが、読み返して、コレが最高なんじゃと もちろん、次作以降の作品は、深くなり技巧も段違いに でも『青春ミステリ』として稚拙部分を補って余りある 読み手をグイグイ惹きつける色気が文章にあり没入する デビュー作を越えられない意味じゃなく、鋳型として! その瑞々しさの完成度は以降作品に勝るんじゃないかと 何冊か手放さない書籍や作家っているんですが正にソレ 読んでると文体が伝染するのも理解できる、でも自分の 取材の仕事で伝染するのは困るんだよなぁ。それくらい 文章家として突き抜けてるんだろうと思います。因みに 樋口祐介が、イマイチ売れなかった理由は乾いてるから 東野圭吾も村上春樹も文章に湿度が増しベタベタしたら 売れるようになった(自分はそれ以来、興味をなくした) 樋口祐介他作品、一部を除きどれを取ってもお勧めです 追記 : ところで配送状況未着となってますがコレは届きました 今回、不着で届かない本が多く、郵便局に不信感大です | ||||
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もちろん、当時、こんな喋り方を周囲はしてなかった。してなかったけれども、ファンタジーとしてはいんではないだろうか。 樋口さんが考えていた当時の少年、少女たちの物語。発表年代と考えると自分は主人公たちと3,4歳離れているに過ぎなかったけれども、よく、時代の「季節・空気・空間」を捉えていると思う。現在の作品に比べると、主人公に都合の良いように作られているかもしれないけれど、僕は樋口さんの作品は好きだ。まぁ、「なんだよ、これ」とか思う作品もあるけれども(ピースとか)、総じて80年代半ばの空気を味わえる。青春ミステリーってのは、今の青春を過ごしている人は、そんな余裕はないと思う。本当にファンタジーで良いと思う。男と女的な描写が出てくるんだけれども、青春時代は、同性も異性も、なんだか戦友というカンジで、とても、「謳歌」する余裕なんてなかった。もしかしたら、主人公の淡々とした視線は(樋口作品共通かもしれないけれども)、本当はそうしたかった読者への、「そうしたかったけれども、現実は、そうだった、、、でも、そうではない」という3回転半くらいしている願望の投影かもしれない。僕が彼の作品に一時期惹かれたのは、そういう理由だった。それを思い出したので新装版を思い出したように手に入れたのかもしれない…。 今、読むと何やら違和感もあるので手放しで☆5つはためらわれた。ただ、90年代の前後を顧みない時代に入る直前の空気を味わいたい人。3回転半したなつかしさを求める人にはお勧め出来ると思う。今日も、父の付き添いの病院で読もうと思います。そういう年齢に自分もなった。 | ||||
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★★★★☆ | ||||
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20年以上も前に、本書を原作とする映画を和久井映見主演でやっていた。もう一人の主演の男優共々学芸会レベルの演技で、観ながら何度もドン引きしてしまったが、懐かしい昭和の雰囲気と、同じく昭和の高校生の青春!みたいなのに、何故か妙に引き込まれてしまって、何度も録画ビデオを観たものである。ほとんど注目されなかった映画で、DVDも出ていないみたいだが、もう一度観てみたいなと思う。それから、原作と映画との間には、相当な解離があることも記しておきたい。 | ||||
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ありがとうございました。 | ||||
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夏に起こる事件。 それをきっかけに動き出す青春。 二度とは戻らない高校時代の1ページに残るであろう傷。 好き嫌いは別れるであろうが、個人として大好きな作品。 引っ越しなどで何度も無くし、何度も購入している。 これからもずっと手元にある小説だ。 | ||||
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青春ミステリー作品です。樋口有介は、僕の中ではハードボイルド作家なのだが、その中でも子供の青春ミステリー作品が割と多い印象がある。 これもその一つで、ハードボイルドの軽快なやり取りと、甘酸っぱい青春の要素も入っており、かなり楽しめた。 作品自体は31年前に発表されたものらしいが、全く古さを感じさせない。青春はいつの時代も青春なのだ。 私はよく時間の経過と共に登場人物を考えてしまうのだが、この主人公の青年も相手の女の子も、今は50歳くらいになってるのかな等と空想で考えてしまうと感慨深い。 この綺麗な先生も今いたら60歳くらいだな〜と思うとリアリティが出てくる。 | ||||
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予想外の展開が、楽しい。最後まで一気読みでした。おススメです。 | ||||
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題名に「夏」が用いられた樋口有介の小説は、処女作ではないが著者のデビュー作でもある本作を含め、これまで三篇書かれている(ほかに『夏の口紅』『金魚鉢の夏』)。そして実質的な処女作である『八月の舟』でも、夏が背景にある。この点からも分かる通り、『ぼくと、ぼくらの夏』ですでに樋口有介は、青春物の完成形を示している。人物造形、人間関係だけでなく、しゃれた会話と対照的な事件の重みも、読後の切なさも、みなここにある。なにより、タイトルの読点が示すように、独特な読点の生み出す息遣いとリズムが全編を心地よく包んでいる。刑事の息子とヤクザの娘のボーイ・ミーツ・ガールというありきたりな設定も、いくぶんご都合主義的な展開も、軽やかなリズムを生み出すために必要な装置なのだ。うだるような夏に、いっとき軽やかな涼をもたらしてくれる本作は、この巧みな文体を抜きには決して成立しなかっただろう。 | ||||
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さらさらと気楽に読めて、楽しいです。疲れたときって、あまり頭を使いたくないので、するするとストーリーが展開してくれる物語が嬉しい。 楽しんでください。 | ||||
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この本は、推理の形をかりた青春を歌った物語だと思う。高校生の男女を中心として、周りの関係者たちで、話が進んでいく・・・・・・。重い内容をさらりと進めて行くので、読み手によっては、配慮のない軽薄なイメージを与えてしまいかねなく、少し損な作品です。何とも言えない、青春の甘くて、切ない香りはこの作者ならではの持ち味です。大変読み易い本ですから、多くの人々に読んでほしい,傑作です。 | ||||
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タイトルが何となく良かったので、購入。内容もすごくよかった。ミステリーなのに、素敵な親子の会話で和み、時々「プッ」て吹き出すほど。高校生という、遥か昔の話なのに、違和感なく読めたのは、作者が同世代だったからかな。懐かしいような爽やかな読後感でした。 | ||||
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週刊文春 1988年 国内4位 第6回サントリーミステリー大賞読者賞 同級生の自殺の真相を追う戸川春一と酒井麻子。即席高校生探偵たちのひと夏の青春ミステリ。 ミステリとして読むと、どうも、どこかで聞いたようなストーリー。展開があらあら予想がついてしまうので合格点とはいいがたい。 資産家で刑事の(男やもめの)父をもつ春一。大物ヤクザ一家の娘 麻子。彼らや彼らを取り巻く人々ののキャラクタ設定や、彼らの恋の行方が見所なんだろう。自身を傲慢と評する春一のへらず口一歩手前のセリフや、麻子のツンケンした中に見せる可愛さが、読者の共感をよぶのかもしれない。 もっとも、モテ男の春一と、容姿端麗な麻子に対して自己を投影するのはちょっと厳しい。ノスタルジックな感慨というより、青春の奇麗な上澄み液を味わったようだ。ミステリ要素を除いていくと、あだち充さんの諸作品に近似していく。 面白く読ませていただいたのだが、この作品が好きだと公言するのは、年齢的にちょっと気恥ずかしくはある。道具立ては時代を感じさせるが、ストーリーそのものは青春小説(この語彙も恥ずかしい)としての輝きを失ってはいない。好き嫌いはどこに重点を置くかで決まってくると思う。 | ||||
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毎年、夏の終わりになると読みたくなる作品です。 いつ読んでも、何度読んでも、ここで描かれている青春は色あせることがありません。 こんなミステリアスで、コミカルで、オシャレな青春小説にはもう出会えないかも。 読み終わって、主人公たちのその後が気になって、勝手に妄想してしまう――それくらい大好きな作品です。 | ||||
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毎年、夏の終わりになると読みたくなる作品です。 いつ読んでも、何度読んでも、ここで描かれている青春は色あせることがありません。 こんなミステリアスで、コミカルで、オシャレな青春小説にはもう出会えないかも。 読み終わって、主人公たちのその後が気になって、勝手に妄想してしまう――それくらい大好きな作品です。 | ||||
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リアリティに欠ける。主人公やら担任やら父親やら母親やら元カノやら彼女やら彼女の友達やら被害者やら のほとんどが美人(イケメン)という謎設定。どんな世界だよ。高2が普通に酒、タバコ。まぁ昨今そんなもんだけど、これはやり過ぎ。特に主人公がimpracticalここまでが批判。やっぱり、評価4にするには相応の理由がある。タイトルにもあるように描写の巧み。これが、醍醐味。文に引き込まれる。テンポも良い。読んでいて気分が良い。小気味好い会話も◎それに主人公のimpracticalさやあまり多くを語らず、内に思いを秘めるあたりに戯言シリーズの主人公を思い出した。impracticalさは+要素でもある。高2という微妙な年頃の少年、少女の成長物語。青春ミステリーの金字塔である。是非ご賞味あれ。 | ||||
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一人称の軽快な語り口調で進んでいく物語にいつのまにか引き込まれていた。主人公とヒロインの距離感が素敵だ。僕が高校生だった頃の、あの夏の空のことを、あの日差しの強さを思い出した。 | ||||
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一人称の軽快な語り口調で進んでいく物語にいつのまにか引き込まれていた。主人公とヒロインの距離感が素敵だ。僕が高校生だった頃の、あの夏の空のことを、あの日差しの強さを思い出した。 | ||||
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新装版で復活したのですね。 樋口有介という作家と初めて出会ったのがこの小説でした。 青春ミステリー小説でありながら、少しハードボイルドな雰囲気が最高ですね。 樋口有介の小説にある意味共通する、独特の雰囲気はデビュー作のこの頃から変わらず、大好きな作者さんです。 少し大人びた高校生の主人公に共感しました。 洒落た会話に、少しほろ苦い結末。 このから私の樋口有介氏の小説探しが始まりました。 最近ではどんどん復刊され、嬉しい限りです。 | ||||
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