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黄土の奔流
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黄土の奔流の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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関東大震災の頃の上海で命懸けの仕事を請け負い、海賊船だった小舟で危険な大河をさかのぼる。 主人公の紅さんは日本人なのに北京官話も上海話も流暢で頭脳明晰射撃も名手、と出来すぎな設定なのだが、大食いで頭の弱そうな車夫を本気で大事にしているのがいい。実際この車夫の存在感は強烈だし、この男を救出するため土匪の本拠地に単身乗り込むシーンは手に汗握る。その先の思わぬ展開も私は好きだ。 そして、顔半分に火傷を負った怪しげな美青年葉村の正体が本当に切ない。このラストも私は好きだし、紅さんの勝ちだと思う。 | ||||
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数十年ぶりの再読です。堪能しました。 1923年(大正12年)、激動の時代の中国が舞台ですね。 まさに「冒険小説のクラシック」、バディ小説の傑作だと思います。 次作もkindle化されている様ですね。その後の作品もkindle化をよろしくお願いします。 | ||||
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往年の上質な和製活劇映画を観ているかの如く、疾走感とスリル、友情と裏切りなど、起伏に富んで読ませた一冊。ただ、キャシイ(明芳)の登場が第二章だけだったのと、結末部分にはややがっかり。シリーズとしては、『夢なきものの掟』『総統奪取』『上海カサブランカ』とあと三作続くようなので、早速古書で注文しました。読み継いでいくのが楽しみです。 | ||||
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中国大陸、揚子江を舞台にした壮大な冒険小説 上海から重慶まで河を遡ります 当時品薄だった歯ブラシ毛の材料豚の白毛を 格安の重慶で仕入、持ち帰れば何倍もの値で売れるからです 登場人物の個性も際立っており 悪人あり盗賊あり、また美女も登場、描写が絶妙です 各所で事件が起こり盗賊に襲われたり 激流に悩まされたり、起こる事件にハラドキです ただ事が終わるとスッと次の展開になるので読み易いです 重慶に着いても安心は出来ません なかなか白毛は手に入りません、そこら辺は読んで下さい 当時の時代背景に基づいており全く誇大とか 違和感を感じさせない秀作でした 冒険小説の先駆け、代表作と言えるのではないでしょうか 再版されないのが不思議です | ||||
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以前読んだのは、小説だったので、マンガであったのを知り読みたくなりました。 | ||||
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テレビで『非情のライセンス』を観て、すっかりハマり込んでしまい、原作者の本も読んでみようと思って手に取ったのが本書でした。 この作品、基本的には冒険小説と言うことになると思いますが、ハードボイルドあり、サスペンスありと、まぁ飽きさせない作りになっています。(竹中平蔵的に言うところの『わくわく感』があると言ったところでしょうか?)苦難の末のあっけないエンディングは『老人と海』以来脈々と続くハードボイルド的な終わり方と言えましょう。 ただ、ちょっとあれやこれや手を出し過ぎていて、読後、幕の内弁当的な小説になっているなぁと言う印象が残りました。ハードボイルドにするにはキャラクターの掘り下げ方が甘い気がします(長谷川・森川辺りはまあまあ良いとしても、真壁なんかは結局陽気な九州男児と言うことで終わっていますし、葉村のニヒリズムも底が浅い気がしました)し、サスペンスにしてはタネ明しが早すぎますね。あと、紅幇のところはハッキリ言っていらないと思います。あれで葉村への興味がサッと失せてしまい、その後数日間読むのをやめてしまいましたよ。。。 これを長編にして、もう少し全体的に奥行きを持たせたら良かったのにと残念に思います。舞台設定とかが良かっただけにねぇ。。。 | ||||
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父親の本棚から拝借。 中国に在住する身でこの作品に出会えた事を本当に幸せに感じた。 ストーリーもさることながら、登場人物の対比が素晴らしい。 主人公の紅真吾へ彼の友人である橋田雄三が宛てた手紙。 「もっとも貴君などはせまい内地にいるより、広大な中国大陸で思う存分腕を振るったほうが本望だろう。」 当時も現代同様、「海外に飛び出て、飛躍したい人」「国内に留ざるを得ない人」がいて、 さらに広大な大陸でも、多種多様である。 真吾と旅を共にした葉村宗明。葉村は日本と中国のハーフだ。 葉村は言う。「紅さん、あんたは内地に帰れるが、オレは帰れない。中国へやってくる日本人たちは誰でも片足だけは内地へ残してくるんだ。いつでも危なくなれば、内地へ帰れるようにな。そのくせ、この中国が故郷のような顔をしてみせる。あんただけはそんな連中とはちがうと思ったぜ。紅さん。しかし、結局、あんたは日本人なんだ。」 上海生まれの作者のみ書ける台詞。他の作品もぜひ読んでみたい。 | ||||
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作者の生島さんは大陸産まれ、 いわゆる満州産まれのお人です。 その人が書いたからこその、 大陸への憧れと夢がつまった熱い小説です。 生島さんも大藪春彦さんも、大陸から帰って、 日本でさんざんイジメられたそうです。 それはイジメ、などという生易しいものでなく、 子供たちによる暴行を日々受けて、 幼少期を送られたんだそうです。 「大陸帰り」 というだけで!! 生島さんにとってはですから、 幻に終わった満州帝国こそが、 ココロの拠り所だったのかも知れません。 幻想だとわかってても、失敗に終わるかも知れないとわかってても、 人には追わなきゃならない夢がある!! そんな切ない想いを感じさせる冒険小説です。 「追いつめる」じゃなく、これが直木賞を 取るべきでした。 胡桃沢耕史さんが「黒パン俘虜記」ではなく 「天山を越えて」で受賞するべきだったように・・・。 今さらいいか、とにかく、戦後派の作家には 絶対描けない世界・詩情で読ませる名作なのです!! | ||||
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冒険小説第一次世界大戦後の上海で、紅貿易公司を営業していた紅真吾は、一流商社の進出で会社が大打撃を受け、倒産してしまう。そして、車夫と二人で、最後の豪華な晩餐に繰り出したとき、一人の日本人を助けることになる。これをきっかけに、紅は、豚毛を重慶から上海まで運ぶ仕事を頼まれる・・・。冒険小説らしく先が読めない面白さ、キャラクターの多彩さ、そして中国のこの時代を踏まえた史実性などが興味をひいた。 | ||||
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漫画『南京路に花吹雪』(森川久美)の原作というか、元ネタになった本だと聞いたことがあります。日本を代表する冒険小説という賛辞も聞いたことがあります。だってこんなに面白いんだもん。何度も読み返しているけれど、旅行バッグにはやはり忍ばせてしまうほどのお気に入りです。 | ||||
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