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時計館の殺人
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【この小説が収録されている参考書籍】
時計館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全145件 101~120 6/8ページ
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全体的に、とにかく伏線があからさますぎ、その組み立て方も簡単すぎ。 窓のない時計だらけの館、余命僅かな愛娘を幽閉紛いにそこに住まわせる父、 その娘がある日「普通の子供たち」に出会う…これだけでも大まかに真相の予想はつく。 (京極夏彦に慣れてる人なんかは特に早く気づきそう、まぁあっちのが後続だけど) 早々にピンときて時系列表を纏めて読み進めていたら、実際に後半で鹿谷さんが 全く同じ表を出してきてちょっと苦笑してしまった。 犯人の○○○ンも、そんなん明らかに○○器じゃん!という感じ。 ミステリには「そんな推理思いつかねーよおおお」「しまった、あれ伏線だったのか!」 という純粋な驚き、探偵・作者への感服、小気味よい敗北感を求める私には残念だった。 (普段真相を見抜けたためしなんか滅多に無いので、その私に判るようじゃダメだと思うのです) あと、重要な発言が途中で遮られるのは定石だが、さすがに多用しすぎで閉口。 単純にエンタメ小説として楽しめれば私はそれでも構わないのだが、その点も中途半端な印象。 谷山浩子のアレを先に知ってたので、勝手にお耽美要素を期待したのだがそれは特になく(笑) ラストシーンは、漫画的オチなわりにいまひとつ派手さ・臨場感に欠けた。 時間に関する講釈も、何か今更なこと言ってるなという感じで物足りず…。 そして瓜生君、知的イケメンで素敵なんだけど、さすがにエラリィと被りすぎじゃなかろうか。 トリックの着想や舞台はいいと思うのに、総じて書き方で損をしてる感が強くて非常に惜しい。 作詞家・綾辻行人はけっこう好きなので、そのエッセンスを小説にももっと出していただければ…。 | ||||
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凄い 今まで読んだどのミステリー小説もこれには敵わない | ||||
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一番最初に読んだ「十角館」の次に衝撃を受けた作品です。 1作目、2作目…と読んでいって、5作目にこんなに凄い作品が控えているとは知りませんでした。他の作品よりも随分長いのに(その後の「暗黒館」は別として)全くダレることなく最後まで一気に読ませられるし、しかもトリックが明かされるまで全く気付きませんでした。そのトリックに気付いたとき、今までの全ての伏線が一気に明らかになる…という、推理小説ならではの“快感”を味わえる作品だと思います。 あと他の方も書いておられますが、読み終わった後何となく切ない読後感が残るのもいいですね。「時計館」という設定がちゃんと重要なポイントになっている点も気に入りました。 | ||||
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題名からして「時計館の殺人」なので時間に関する謎だとは思いましたが、 全体を構成している謎は最後まで解けませんでした。 特に、なぜ殺人に時計が使われたかという説明は秀逸だと思います。 非常に重量感があり、作者の自信がみなぎっているように感じました。 | ||||
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十角館、水車館、迷路館、そしてこの時計館と呼んできましたが、この作品は非常にすばらしいものでした。 十角館からこれまで、正直なところ、事件の舞台が十角館、水車館、迷路館である必要性をあまり感じませんでしたが、今回、この"時計館"という場が存分に生かされているように思えました。そこで起こった出来事、そして描かれる惨劇、すべてはそこが"時計館"でなければ決して起こることなどありえなかった。そしてそれはトリック、人物、背景、雰囲気など、細部にまで影響を与えているように感じます。 館は何のために造られたのか、そしてどのような役割を与えられたのか……時計の館に込められた願いと、十年前に死んだ少女の思い……大掛かりなトリックとともにそのすべてを明かされた時は衝撃的で、思わずこのレビューを書きたくなりました。 ひとつだけ言いたいことがあるとすれば、人、死なせすぎですよ、綾辻さん。 | ||||
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館シリーズの代表作にして、推協賞受賞作。綾辻行人最高傑作と誉れ高い本作だが、これには些かの異論もないところだ。 時という牢獄に囲われた館と、やはり時に憑かれたその住人達。これは何から何までが「時間」に纏わる物語である。時計メーカー会長が中村青司に設計させた、時計だらけの怪屋敷。その薄幸な一人娘の自殺を発端とした悲劇と憎悪の連鎖が、館を探訪した学生達と雑誌取材班に襲いかかる! 分量もさることながら、登場人物が他の館シリーズに比較して格段に多いのも圧巻。従って、非業の美少女に狂気の美少年、霊能者と、その相変わらずの奇矯なキャラクター設定もバラエティーに富んでいる。 全体を覆う蠱惑的だが儚い靄からは、ミステリというよりはノスタルジックホラーといった香りが漂う。まさに、綾辻行人の幻想趣味の本領発揮だ。加えて、説得力あるトリックや伏線の精妙な構築が、類稀なまでにドラマティックな世界の造形に寄与している。鹿谷門実が車中で福西涼太にする時間に関する講釈をみても、それは顕著だ。 ラストのパニックムービー的な演出はやり過ぎ感がするし、一旦は誤った推理をした鹿谷にタイミングよく助け船が出て軌道修正するといったご都合主義には疑問も残る。しかし、元々、溢れんばかりの着想や仕掛けをふんだんに盛り込んだ大盤振る舞いなのだから、その程度は許容範囲とするべきだろう。 ただ驚愕、ただ意外という普遍的なミステリとは一線を画した、ビッグスケールで送るエンターテイメント。綾辻行人と中村青司が開拓した、恐怖という名の新境地といえよう。 | ||||
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犯人は、最初から、怪しすぎます(笑)。 でも、トリックはやっぱりわからなかった。 なるほどな〜ってかんじ。 たくさんの時計に囲まれた館で生きていた薄倖の少女と美少年。 そんな館で、少女の死後10年以上たってから連続殺人がおこなわれる・・・。 映像化されると、面白いのではと思います。安っぽい、ホラーみたいになるような気もしますが。 確かに動機は弱いけど、そんなことは気にせずに謎解きを楽しむ作品です! 作者が、現妻である小野ふゆみに「心配かけました。やっとできたよん。」っていってるのもなんか微笑ましい。 | ||||
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確かに最高峰とも言える作品!!ものすごく圧巻で完成度が高いです!!この人が犯人だと思ったものがまたしても罠にはまりました。全く持ってこのトリックは思いつかなかったです。厚みは従来よりもありますがそれすら感じないくらいスラスラ読めます。他の方がおっしゃっていたように閉鎖空間・時計と言う要素を見事に生かして伏線を張り巡らしています。本当にタイトル通りにまさに「時計館」です。このタイトルがいかに重要そのものかを表しています。クライマックスも美しく、映像的です。非常に傑作ですね。これからお読みになる方には少々ネタばれになるかもしれませんが「時計館」の「時計」自体と「館」自体に注意してお読み下さいませ。読者の心情をこれでもかとすくい取り、罠にはめられます。(もちろん良い意味で)。ミステリー好きならぜひ十角館と迷路館と共に読んでおきたい小説ですね。(※ただし時計館を読む前に迷路館を読んでいることが大前提です!!時計館の後に迷路館を読むと迷路館のある部分がわかってしまい、面白さが半減してしまいますのでご注意下さいませ。) | ||||
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タイトル通り、本作では「時計」すなわち「時間」というものが主題となっています。 それをミステリ用語に換言すれば、アリバイトリックということとなり、そこだけを 取りあげ、本作はインパクトに欠けると評価する方も中にはいるかもしれません。 しかし、本作の達成は、単に新しいトリックを案出したということにとどまりません。 トリックと作品全体のテーマを不可分に結びつけ、照応させる構造を創り出した ことにこそあるというべきでしょう。 よって本作では、奇怪な館を建てさせた亡き館主の妄執や、それに起因する 館の存在理由にすべてが収束していく構成が採られており、凄惨な連続殺人も、 そのことを引き立てる前座に過ぎないと言っても過言ではないものとなっています。 それを指して本作の瑕とするかどうかは、各人の感性次第でしょうが、 人工的な作品空間のなかで抽象的な論理を展開することを通じて、 逆説的に人間という存在を描くことがミステリの本分であるなら、 必然性のある要請と私は考えます。 ▽関連ミステリ ・『笛吹き男とサクセス塾の秘密』(はやみねかおる) | ||||
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タイトル通り、本作では「時計」すなわち「時間」というものが主題となっています。 それをミステリ用語に換言すれば、アリバイトリックということとなり、そこだけを 取りあげ、本作はインパクトに欠けると評価する方も中にはいるかもしれません。 しかし、本作の達成は、単に新しいトリックを案出したということにとどまりません。 トリックと作品全体のテーマを不可分に結びつけ、照応させる構造を創り出した ことにこそあるというべきでしょう。 よって本作では、奇怪な館を建てさせた亡き館主の妄執や、それに起因する 館の存在理由にすべてが収束していく構成が採られており、凄惨な連続殺人も、 そのことを引き立てる前座に過ぎないと言っても過言ではないものとなっています。 それを指して本作の瑕とするかどうかは、各人の感性次第でしょうが、 人工的な作品空間のなかで抽象的な論理を展開することを通じて、 逆説的に人間という存在を描くことがミステリの本分であるなら、 必然性のある要請と私は考えます。 ▽関連ミステリ ・『笛吹き男とサクセス塾の秘密』(はやみねかおる) | ||||
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僕は推理小説を読んでる時に得られるドキドキ感が大好きだしソレを与えてくれる作家の先生 方にも敬意を表しているが、この『時計館の殺人』は世間で云われる評価をそのまま受け入れ る気にはなれない作品だ。 確かにトリックも凄いし雰囲気作りも凝ってはいるが、この一冊からはあまりに人間性が感じ られない。動機云々の事を指摘してるのではなく、単に思想の問題なのだ。 本格モノが好きな方には純粋に衝撃を求めてる人より、往々にしてその独自に醸し出される ドラマや駆け引きが好きな人の方が多いと思うが、この著者の作品で云えば『水車館の殺人』 や『迷路館の殺人』などがそれに当たってミステリに対する溢れんばかりの情熱と過去の名作 に対する弛まない親愛の情が感じられる。しかし本作はあまりに自己主張が強い構成に加速さ せられるように肝心の登場人物達まで自己主張だらけになっており、そこには人間的余裕が 皆無で結果として滲み出るようなドラマに行き着くまでの過程自体がないのだ。 故に存在するのは絶対的な仕掛けに行き着くまでの無機質なサスペンスになっており、いくら ラストで度肝を抜く種明かしがあってもこれじゃあいただけない。 元々鼻つまみ的な心理描写法を用いる人だが、それでも『十角館の殺人』及び上記した二作に は再読にたえれる人間ドラマがあるが、本作にあるのは絶対的なトリックのみだ。実に寂しい 限り。 | ||||
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本書のトリックはちょっとやそっとじゃ考えつかない大トリック。その非凡な着想をこれ以上ないくらいの周到さで、考えに考え抜いて作品に結実させている。構成もきっちり設計されている。ヒントの与え方も計算しつくされていた。 事件自体は陰惨だが、一度読み通しても、何度も読み返しても良いと思わせる読後感の良さが美点。結末のカタルシスは爽快そのものである。 褒めるだけでは公平でないので、欠点も少し述べると、人物造形がやや弱いのと設定に無理がある気がする。しかし、それも物語自体の面白さに免じて許してしまえる程度の僅傷である。もしかするとあげつらうほうが無粋といった程度のもの。 結論、推理小説好きは勿論、そうでない人にも推理小説の真髄を教えてくれる真の名作!自信をもって五つ星を推奨できる。是非ご一読を。 | ||||
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うーん、十角館の焼き直しですね。 しかも劣化してるような。 犯人もトリックも途中で気づいてしまう。 ラストの展開までなんとなく予想がついてしまう。 結局、予定調和のごとく予想通りのラストを迎えてしまった。 もう少しひねりが欲しかったかな。 日本推理作家協会賞受賞作と言う事で、 少し期待しすぎたのかも知れない。 ただ、時計館という舞台の雰囲気作りは うまかったと思います。 | ||||
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館シリーズもいよいよ5冊目。 今回はかなりのボリュームだったのとまとまった時間がなかなかとれなかったのもあって 読み終わるのにかなり時間がかかってしまった。 そのせいか、ちょっとだらけてしまったのは単に私の読むスピードのせいか?(笑) でも、作品自体はとてもよくまとまっていると思う。 登場人物が多いパターンは苦手なんだけども大丈夫だったし、 何より島田&コナンの復活が嬉しかった。 欲を言えば、もう少し盛り上がりが欲しかったかなぁ…と。 ま、贅沢なんだろうけど。 犯人はなんとなく途中から「この人なんじゃないかなぁ…?」と思ってたのが当たったんだけど、 トリックには気づかなかった。 うーん…これは『やられた!』って感じだったかな? それにしても、あそこまで大仕掛けとは・・・・ さすが、中村青司、と言うべきか、それとも古峨氏の執念か。 でも、この作品、意外とドラマ化なんてされると面白いんじゃないかなぁ…とか思ったり。 | ||||
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こちらでは評価が高いですが個人的には星3つです。 トリックもすぐ分かりましたし、必要ない登場人物が多すぎのような気がします。 あと動機ですが、あの動機で関係ない人物を殺せるか疑問に思いました。 あれだとただの無差別殺人犯だと思います。もう少し説得力がないと腑に落ちません。 | ||||
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完成度の高いトリックです。 おそらく多くの読者が途中でトリックの根幹には気づくことでしょう。 10年前、何が起こったのか。それを推理できた時点で、館に秘められた謎も解けます。 途中で『あー、そういうことね』と気づくと、そこから先はいつ登場人物がそれに気づくかと、ワクワクしながら読めて楽しさ倍増なのですが…… が、欠点が二つ。 登場人物が誰もそれを『謎』だと気づいてくれないんですね。 館の中にいる人は姿の見えない襲撃者に怯えきっている上に、犯人を捜そうともしてないのでアリバイもクソもないし、館の外にいる人は、終盤になるまで殺人が起こっていることにすら気づいてない。 犯人の頑張りは、館の外にいる人が犯人を特定しようとした時になって初めて生きてくるのですが、その時には登場人物がほとんど皆殺しにされていて容疑者がろくに残っていないという訳の判らないありさまになってしまっています。惜しい。 もう一点惜しいのは、トリックに懲りすぎて人間関係が単純な事ですね。推理小説の楽しみとは、探偵の謎解き以外に、もつれた人間関係や、人間の業などがあるのですが……そういった業がほとんど全くといっていいほどない。 この作品は、トリックにどれだけ早く気づけるかを楽しむ作品です。 | ||||
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タイトル通り、シリーズで2番目に好きな作品です。(1番は十角館) 分量が非常に多いので読むのが大変かなと思ったのですが、非常に読みやすくすんなり読めました。ただ本が分厚いので手が疲れました(笑) トリックも、タイトル通り時間をつかった大掛かりなものでした。館シリーズでは必ずおさえておきたい作品でしょう。 | ||||
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「日本推理作家協会賞」をとった綾辻の代表作。受賞に恥じない素晴らしい作品。 様々なところに伏線がはってあり、トリックが今にもわかりそうな気がしながら、読んでいたのですが、結局最後はそうきましたかって感じです。 長編ですがあまり長さを感じさせない文章力はさすがです。 「十角館」の次にお勧めする傑作ですよ。 | ||||
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館シリーズの中でも最高傑作だと思われる一作です。分量に見合ったスケールと大掛かりな仕掛け、そして何より美しささえ感じられる結末を以って、すっかり私も綾辻ファンへの道を進むこととなりました。まさに集大成といえる名作です。館、閉鎖空間、時計という要素を見事に活かしたつくりには文句の付けようがありませんでした。 | ||||
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停滞するかと思わせた館シリーズがここで盛り返しました。 時計の鳴り止まぬ音の中、殺人が続きます。 鉄の扉が開くまで、彼らは生き残れるのでしょうか? トリックの細かさと仕掛けの大掛かりさ、よく作りこまれていてあっと言わせます。 あー楽しかった。 | ||||
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