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砦なき者
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砦なき者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.96pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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最初に短編風の短い話が2つあり、 次に中編の話が乗っているという珍しい構成の小説です。 最初の短編2つは面白かったんですが、 他のレビュワーさんも書いている通り、3つ目の中編はイマイチという感じでした。 八尋という若者がカリスマ性を利用して若者たちを自分の都合が良いように操っていくストーリーですが、 若者が八尋に心酔していく過程の描写がかなり浅はかで、納得いきません。 八尋が恋人が殺されたといってテレビの前で涙を見せるだけで、 若者たちが八尋の命令で人殺しでも何でもする八尋の傀儡になっていくという流れは、無理矢理すぎです。 その後も、八尋は事ある度にテレビの前で泣きますが、 そんなにテレビの前で頻繁に泣いたら、かえって反感買いそうなものですが・・・(どこぞの県議みたいに) 若者たちがカルト教団の狂信者みたいになっていく過程が、この小説で一番大事なところだと思うのですが、 根拠が不十分なので、中盤~終盤にかけて「若者たちがこんな風になるかな~?」とずっと疑問を感じっぱなしです。 あと、警察を何もしない無能として描きすぎです。 八尋を中心に関係者が死にまくってるのに、まったく捜査しないのは不自然です。 とある人物が森で殺されたときも、胸に打撲傷があったというのに警察は自殺と認定するのはおかしい。 普通なら検視官が打撲傷を見つけ、殺人事件として捜査を始めると思うんですが・・・。 登場人物についても、警察にはまったく連絡しないのに、テレビの人間にだけ連絡するのは変です。 登場人物が一人でも警察に連絡すればすぐ事件は終わってしまうので、 ストーリーを引き延ばすために、誰も警察に連絡しないという展開をにしているのでしょうけど、さすがに不自然過ぎです。 その理由として、警察は信用できない的なことを言ってたような気がしますが、 一般人である私からすれば、テレビよりも警察のほうが信頼度は高いです。 著者は、テレビの力によって一人のカリスマが若者を悪へ扇動する恐怖を描きたかったのだと思いますが、 それを描くために無理矢理なストーリー展開が多いという印象でした。 著者がテレビ関係者だっただけに、テレビの力を持ち上げたいのは分かりますが、 別にテレビはそこまで影響力はないと思います。 | ||||
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ニュース番組でのTVクルーの活躍をベースに, マスコミを利用してのし上がる者と, それに気付いたTV局スタッフの対決を描いた作品. それぞれの短編に,それなりの真相のサプライズを用意しつつ 怪物的な適役にはノワール小説的な凄みもある. この組み合わせは悪くない. とはいえ,いくら何でも話が荒唐無稽すぎる. のっけから,殺人事件の証拠品を用いて, 勝手に犯人とコンタクトをとるTVスタッフに呆れてしまう. 八尋が仕掛けた女子高生の自殺事件の真相はそれなりに面白いのだが, その後のネットを駆使したやり口にはあまりにもリアリティがない. ネット上のいわゆる“祭り”をイメージしているのかもしれないが, この程度のTVの有名人がメールを送った程度で 人殺しをするほどネット住民は暇でもないし,バカでもあるまい. このあたりの薄さにどうしても興ざめしてしまう. | ||||
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