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夜歩く
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夜歩くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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「獄門島」と「八つ墓村」に挟まれているため目立たない存在だが、 間違いなく金田一耕助シリーズを代表する名作といえる作品である。 物語の骨子となるメイントリックは、アガサ・クリスティの某作品と同じものだが、 先行作品の問題点を修正して、よりトリックの完成度が高まっている。 これを読まずして金田一は語れない。 | ||||
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結末のつけ方に賛否があるようだが Y先生の作品を10作くらい拝見した中でも興味深い傑作。 TV放送のDVD作品を見た後に拝見したが この作品の場合、TV化の困難な事は理解できた。 | ||||
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アガサ=クリスティの作品に『24羽の黒つぐみ』というのがありまして・・・。 | ||||
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月並な表現になってしまいますが、タイトル通りの結末を迎えます。 他の方も書かれている通り、普通に読み進めている場合には、この結末(犯人)を予想することは難しい作品であることは間違いないと思います。 『犬神家の一族』の次に本作品を読み、横溝作品は2作目ですが、本作品でも旧日本の因習や戦後の状態がよく描写されており、横溝色を堪能することができます。 『八つ墓村』等の頻繁に映像化される作品に比べるとマイナーな作品であると思いますが、期待を裏切らない横溝作品だと思います。 | ||||
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私は本作と獄門島が横溝作品の中で最高傑作と思っています。その割には知名度がないのは、映像化されたことが他の作品に比べて少ないからでしょう。原作に忠実に映像化すると確実に放送禁止になってしまいますので、過去2回映像化されたものも原作の設定を大きく変更しています。しかし、それで知られないのは非常に勿体ないレベルの作品です。通俗調でありながらトリックは本格物に仕上がっていますし。 いろいろと批判があるのも承知しています。叙述トリックはその最たるものですが、同じトリックの某作品(アガサさんのね)に比べると、犯人が何故そんなことをしたのかが丁寧に説明されています。若い頃と違って、年をとるとフーダニットやハウダニットよりもむしろホワイダニットに興味が出てきまして、本作の終盤で語られる真相は、犯人自身の独白だけに、金田一さんが想像で述べる本陣殺人事件や悪魔の手毬歌に比べてもはるかに恐怖感を覚えるものになっています。最後の台詞、「この血闘はどちらが勝ったのであろうか」も、何度読んでもぞっとします。 | ||||
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フロシキを広げるだけ広げて、きちんと畳み、そこに意外性を織り込んで、最後にできれば余韻とか人生訓とかいう付加価値を入れてくれればOK。 これがいわゆる探偵小説という「読み物」の王道だと私は勝手に思っているが、本書は付加価値こそないものの、フロシキだけは十分すぎるほど広げてくれていて、本当におもしろかった。とくに第一の殺人事件の部分が秀逸。おいおい、どこまで広げちゃうの、って感じで、私はページをめくる手が止まらなかった。 本書については「アンフェアだ」と他のレビュアーの方が書いているが、たしかにそういう一面は否定できない。しかし、ヒマつぶしに時間を忘れて楽しめるという点では、最高の「読み物」のひとつだと思う。なにしろ、坂口安吾の『不連続殺人事件』を意識したかのような軽い語り(ごく簡単な場面描写とセリフだけで全編が貫かれている)は読んでいて、てんで疲れないしね。 | ||||
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横溝ミステリの多くには視点のブレが見られ、感情移入しづらいのが難でした。 しかし、一人称形式のこれは読み手に迷いが生じず、すんなり物語に入り込めます。 作中人物の視点だけあって、大げさな語りもありません。 文章は安吾の名作に範をとったといいますが、完成度はこちらが上でしょう。 日本刀のトリックあたりの丁寧な描写に、作者の熱気が感じられます。 金田一耕助の登場場面も、他の作品より雰囲気があっていいですね。 | ||||
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旧版の解説には、高木彬光の「刺青殺人事件」が先に発表され、トリックで先を越されたため、「夜歩く」を最初から、練り直したと書かれているが、これは間違いである。「夜歩く」は昭和23年2月号〜24年12月号まで「男女」(のちに「大衆小説界」と改題)に連載された。「刺青殺人事件」は昭和23年6月に書き下ろしで刊行されたので、ストーリーを練り直したとすれば、途中からである。さらに同じ高木彬光作の「能面殺人事件」が昭和24年4月に書き下ろしで刊行された。ここでもトリックのタブリがある。「刺青殺人事件」では、サブトリックのダブりがあり、「能面」ではメイントリックでダブりがある。このあたりのこともあっての「構想の狂い」という言葉を理解すべきだろう。そんな情報を知った上で3作を読み比べてみると、さらに新しい発見があり楽しむことができるだろう。 | ||||
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これは倒叙の本格推理小説としてみると余りに卑怯な小説である。 この本では犯人を推測することは恐らく不可能だと思われる。 しかしながら、トリックに関しては考察する余地がある。 また、サスペンスや愛憎のストーリーは『ハつ墓村』にも決して劣らず、娯楽作としては完成度が高い。 本格推理小説としては邪道ともいえる代物だが、別に本格推理を謳った小説ではないし、一作品としては文句なしに五つ星物だと言える。 | ||||
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横溝作品では、「獄門島」を別格として、本書が一番面白かった。 作者が1人2役以外の「顔のない死体」のトリックに挑戦した作品で、アンフェアとかの批判もあるが、そんなの無視してとにかく楽しめる作品だ。要は本格ものと考えなければいい。 金田一は後半になって初めて登場するが、本書の金田一は横溝作品中、もっとも神がかり的といっていいくらいの名探偵ぶりを発揮しており、最初は語り手にボンクラのように思われていたのが、段々とそうでないとわかってくる様が面白い。 最後にあっと驚かされる点でも、横溝作品中、髄一といってよい。 | ||||
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夢遊病のため夜歩く美女、二人の佝僂男、そして旧幕時代の百姓一揆を淵源とする因縁話……。 こうした、いかにも横溝調草双紙といった意匠が施された本作ですが、その根幹に あるトリックは《顔のない死体》とクリスティが某作で物議を醸したアレです。 クリスティの某作は、純粋に犯人当て小説として見た場合、「意外な犯人」ではありながらも、 それを読者にも特定できるのに十分な手掛かりを提示しているというフェアさが保障されていました。 しかしその反面、作中の犯人のある「行為」に不自然さが拭いがたくあり、 心理的必然性という観点では、瑕があるといううらみが残りました。 (のちに、真犯人は他にいた、という衝撃的な説も出されました) その点、本作の犯人は、作中現実において、クリスティの犯人と同じ 「行為」をしていますが、不自然さはなく、改善がなされています。 ただその分、フェアさでは一歩後退したともいえるのですが、探偵小説家による一人称の 語りという形式がとられている以上、完全にアンフェアとは言い切れないと思います。 | ||||
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もともとは1948-49年に執筆されたもの。いくつもの版があるが、この角川文庫版がいちばんオーソドックスにつくられているだろう。 カーの『夜歩く』をモチーフに、夢遊病や首なし死体など、いかにもという道具立てで楽しませてくれる。近接して書かれた『八つ墓村』『犬神家の一族』へとつながるモチーフも多く、ファンにはたまらない一冊だろう。 トリックも巧みで読み応えがある。 | ||||
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真珠郎と同じく首をちょんぎって犯行をくらます話。 余談だが横溝作品では戦後GHQの介入により田や畑を持っているより山林を持っていた方が得をした話が多い。本作の古神家とか悪魔の手毬唄の仁礼家とかは山林で金持ちになった。 | ||||
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未映画化・金田一氏の登場が少ないからか読む順番的につい後回しにされてしまうのかもしれないが、間違いなく著者の作中Aランクの作品です。(かつてのあとがきにもファン投票では常にベスト5にランクされていると書かれていたと思います)詳しい内容にこそ触れられませんが、佝傴の新進画家蜂屋が足を撃たれ、古賀八千代令嬢のもとに顔無し佝傴の写真と共に「われ汝と結婚せん」との奇妙な手紙が来た事により古賀家を舞台に首無し殺人事件が発生します・・・。首無し殺人・夢遊病・佝傴、金田一の登場場面の少なさ等、他の代表長編に比べると派手さには欠けるでしょうが、シンプルな登場人物、舞台設定の割りに複線の張り方が非常に巧妙であらためて流石と唸らされます。何よりラスト一行にこめられた哀しみ・心の慟哭は他作の追随を許さず、本作を傑作、心に残る作品としてくれます。 | ||||
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奇怪な人々に惑わされ、恐ろしい企みの中に巻き込まれる三文作家。さながら探偵小説の主人公のごとく彼は謎解きを始めるのだが・・・。 | ||||
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