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女王蜂
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【この小説が収録されている参考書籍】
女王蜂の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.04pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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孤島というクローズド・サークルでの殺人を描いた作品。私は鮎川哲也氏と共に戦中・戦後の日本の本格ミステリの牙城を守った作者の功績を高く評価しているものの、個々の作品は評価していない。本作も作者の欠点が詰まった駄作である。 「女王蜂」と呼ばれるヒロイン(ある映画化では中井貴恵が演じている)を中心として人間関係がハデかつ入り組んでいるので、一見読み応えがありそうだが、内容に乏しい。犯人の友人が「あいつはコウモリだ」と言った瞬間、コウモリの逸話を知っている方にとっては、クローズド・サークルの謎は直ぐに分かってしまう。即ち、ミステリとしての体を成しておらず、勿体ぶった人間関係で糊塗しているだけなのである。私は本格ミステリ作家としての作者の手腕には疑問を持っていて、むしろオドロオドロしい雰囲気や複雑かつ華麗な人間関係を利用したストーリ-・テリングの才の方が目立つ。 その意味において、本格ミステリ味を思い切って捨てて(作者はそう思っていないかも知れないが)、サスペンス小説に徹した「八つ墓村」の出来が一番良いと思う。本作もクローズド・サークルを扱っている割には、上述した通り、ミステリ味に乏しい。そのミステリ味の乏しさを勿体ぶった人間関係で糊塗しただけの駄作である。 | ||||
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