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QED 龍馬暗殺
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QED 龍馬暗殺 の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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QEDシリーズの本質から言えば、竜馬は少し無理があるかも…。 | ||||
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QEDシリーズは、狂気に駆られた人が 狂気の中での論理的思考の末に人を殺し、 その謎を解くためにという体裁を取りながら、 歴史的蘊蓄を熱く語る、という形式の小説です。 その蘊蓄を読むために、 事件が破綻しているのを覚悟して読むシリーズですが…。 まず事件の方は、 事件関係者の書き分けが甘く、頭に残りません。 そこそこ多人数、しかも同年代の女性が揃っているのですから、 もうちょっと印象づけるように書いてくれないと、 ワケがわからなくなります。 しかも事件の推移も強引で、動機にも無茶があります。 そうなるのなら遠隔地からその山奥に嫁入りするか? なら、蘊蓄の方はどうかというと、 最初から結論ありきで話を持っていっています。 当時の手紙の中の”愉快”を冷笑と捉えるのは 曲解が過ぎるでしょう。 肯定を否定にひっくり返しています。 龍馬の筆跡が変わっていっている点の指摘だけは 納得でき、興味深く感じましたが、 それ以外は推論が強引過ぎて興醒めしました。 強引でもついつい読ませてしまう筆力だけは健在でした。 星3つと迷いましたが、やや厳しめにしておきます。 | ||||
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いっぺん新書で読んでいたものの再読。 抱き合わせの現代の事件は決して悪くないものの、歴史の謎の検討との乖離がえらいことになっています。歴史の謎はなくてもいいんじゃないの? まあ、このシリーズは本書あたりからどんどんそんな傾向が強まっていくわけですが… さて、メインとなるのは坂本龍馬暗殺事件の検討。 内容(考証)が古くなっているのは二十年近く前の本なので仕方がないとして、再読して気づいたのは参考文献の取り扱い。 参考文献の中ですでに作り話だと否定されているあんなことやこんなことが、「真相」を成り立たせるため、何の断りもなく事実として紹介されていたりするのであります。ああ、この著者は分かっていてやっていたのか! 一方で不利な事実のスルーや、時系列をうやむやにしての印象操作が多々あり。例えば、薩土盟約に龍馬と中岡慎太郎が立ち会ったのは大政奉還の建白の4ヶ月も前だし(そもそも薩土盟約自体がきちんとした説明なし)、赤報隊が偽官軍として処刑されたのは年貢半減の取り消しが諸隊に通達されて1ヶ月が経ってからの話です。 序盤には「時代背景をきちんと押さえておかなくては真実は見えてこない」といって幕末史についてのひと通りの説明があるのですが、あろうことか『竜馬がゆく』準拠です。それ、実説からの逸脱がかなり多いし! まあ、それはいいとしても、『竜馬がゆく』の西郷隆盛は龍馬が暗殺された時には実説通りにちゃんと薩摩に帰っていて京都にいなかったはずですが。 歴史小説や時代小説なら脚色もありなのでしょうが、検証路線の歴史ミステリでこんなことやっていてよろしいのでしょうか。 こうして整理してみると、本書の検証は「実説」の龍馬に取り組んでいるというより、全体に「通俗解釈」の中のイメージにもとづいて展開されているようです。そう、「通俗解釈」の中の謎解き本。 こうした本を読んで勉強した気分になる前に、ちゃんとした幕末史の本を読んで勉強なさることをオススメいたします。あらかじめ幕末史や近江屋事件の検証をひと通り押さえていらっしゃるなら、陰謀論の手口を勉強するつもりで読んでみるのもよろしいかも。 なお本書では『坂本龍馬を斬った男』(今井幸彦著、新人物往来社)が最重視されているようですが、同書は事実の誤りが多くて、信憑性にかなり問題ありの文献。 笑ってしまうことに同書の事実誤認がそのまま引き写されていたりします。 大石鍬次郎が捕縛後三日で斬首されたなんて嘘だから! 天満屋事件に板垣退助は加わっていないから! 他の箇所でも間違いが多くて、例えば暗殺の背景として持ち出されてきた『船中八策』の文章が、『船中八策』とは別の『新政府綱領八策』なんてことも。まあ近年では『船中八策』は『新政府綱領八策』を半年さかのぼらせて改変+捏造したものだといわれていますけれども。 新書で出版された時に読者からツッコミが入らなかったのかしらん。 | ||||
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閉鎖された村でのおどろおどろしい事件・・・・という部分だけでしたら、決して悪い出来ではありません。 けれども、龍馬暗殺の検討はあんまりなのであります。歴史ミステリ史上最低クラス。歴史のお勉強どころか、風評被害。幕末、明治の設定で時代小説の形で書いたのなら問題ないのでしょうが、歴史の検証の形で書いてしまったのはいけない。読者が鵜呑みにしたらどうするの。いくら読者の興味を惹いて、満足のできる結論を作ることが売り物のシリーズだからといって、そのために勝手に史料を改変していいなら、どんな真相でも成り立ちます。本末転倒というものではないでしょうか。 謀殺説を成り立たせるための史実の隠蔽や歪曲、イカサマは数知れず、皆さん、納得する前にきちんとした歴史の本を読んで幕末史を勉強してください。そうしたらもっと前向きに歴史を楽しめます。 大切なのは自分で考えること。 | ||||
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この本の103ページに、「桃の日に葵橘あらそひて 紅葉を散らす桜田の雪」という狂歌が出てくる。ところが、主人公タタルさん、これを「川柳だ」と断言しちゃってるんですが…。 これは「五七五七七」だから狂歌でしょう。川柳は「五七五」ですよ。 391ページでも、「世の中の人は何とも言わば言え 我為すことは我のみぞ知る」という「和歌」を、タタルは「龍馬の句だ」と言っているが、和歌を普通「句」とは言わないでしょう。 そういう、知識以前の「常識」に疎い主人公(作者)が、物知り顔に歴史を語っていいものか? 龍馬暗殺の謎を追う、「読み物」としてはそれなりに楽しめるが、そんな主人公なので、説得力はあまり感じない。 | ||||
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QEDシリーズ、今度は幕末です。 タタルは、幕末も詳しかったのね。 舞台は、暴風雨による崖崩れで閉ざされた山村という本格っぽい舞台設定。 でも、今回は、現代の事件と幕末の謎との関係はほとんどありません。 関係ないものを無理矢理くっつけた結果、 連続殺人事件のさなか、徹夜で 目の前の惨劇と関係のない龍馬暗殺事件について議論するって・・・ おまんら、まっこと、おかしいぜよ。 で、結局、龍馬暗殺事件の方は、まぁ無難な所へ落とし込んでいます。 連続殺人事件の方は、ん〜、なんか四国を魔境のように思っているでしょ。 やれやれ。 | ||||
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