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ルームメイト
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ルームメイトの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全26件 1~20 1/2ページ
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1997年8月初版の本なので、レビューにはネタバレが大量に含まれます。 ミステリー本としてミステリアスな雰囲気満載で物語が進んでいく。その意味では力量を持った作家だと思う。 地方から大学進学の為に東京に出てきた二人の女性が、不動産屋での出会いから部屋をシェアする事になる。 ところがある日突然、相方が部屋に帰ってこなくなってしまう。困った主人公、萩尾春海は失踪したルームメイト西村麗子の連絡先などに当たるが、そこで西村麗子のある事実に気付く。 結果、西村麗子とは大学進学の為に上京した萩尾春海と同世代の人物では無く、42歳の青柳麻美であり、その実の娘が西村麗子だった。 42歳の青柳麻美はそれ以外にも平田由紀、マリ、サミー、カオリと、複数の人格を持つ多重人格障害を持った人物だった。 これが発覚した時点で、この物語への興味は急降下していった。個人的には小説、特にミステリーでの多重人格はタブーだと思っている。「実は犯人はAと言う人格の時のBでした」、「俺がと言っていたのは多重人格の一人である男性人格の時で、実在の人物は女性だった」と、幾らでも後設定が可能だからだ。 本書は三部構成で、各部の最初にモノローグがある。だから多重人格だとわかった以降は、当然「俺、僕と言う言い方しても実は・・・」と勘ぐりながら読んでしまう。 しかし多重人格である青柳麻美が犯人と対峙しているシーンがあり、後には殺されているので、当然「俺、僕と言う言い方している人物は男性」となるはず。 ところが結末は、主人公である萩尾春海もまた多重人格者だったというオチ。 自分は騙されながら読みたいタイプなのだが、伏線回収やトリックを暴きながら読みたいタイプの人は、非常にネタバレし易い内容だと思う。自分でさえ「何故執拗に死んだ兄貴の話しが出てくるのだろう」と感じたくらいだから。 また、自分は読ませる力量のある作家だと感じたが、余計な事を盛る作家だとも感じた。主人公である萩尾春海が調査に乗り出す相棒として、密かに好意を抱いていた大学の先輩を選ぶが、その人物が神社好き、石好きとして神社や石に関する蘊蓄が結構出てくる。 それが全く生きていない。小説に出てくる蘊蓄は自分の好物で楽しみでもある。だからストーリーに関係の無い蘊蓄でも楽しめるのだが、この著者の蘊蓄には熱量が感じられない。取ってつけたかの様な蘊蓄で、著者自身は神社にも石にもさほど興味は無いのだろう事が丸わかり。 最後にモノローグ4。 これは蛇足と言うより順番がおかしい。小説は小説として完結した後に「あとがき」として著者の意見を述べるべき。 著者として自信が有るのなら、著者自身の見解としてモノローグ4まで読み進めさせるか、文庫化に当たってモノローグ4を削除するべきかを決定すべきだろう。 結果、多重人格者が多重人格者と偶然同居し、20歳以上の年の差を見抜けず、お互い都合の良い人格同士で付き合い、読者に多少の疑問を残させつつハッピーエンドで終えるか、あとがきで著者自身が後味悪いと公言した後にバッドエンドのモノローグ4を読む選択肢を与えると言う、ごちゃごちゃ感だけが残る内容だった。 | ||||
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大学に通うため東京に出てきた春海は、やはり大学に通うために京都から東京に出てきた 麗子から、ルームメイトにならないかと声をかけられる。共同生活はとても快適だった。 だが、ある日突然麗子が失踪する。麗子には、驚くべき秘密が隠されていた・・・。 麗子の二重三重の生活。そして驚くべき隠された秘密。殺人事件の真相は何となく読んで いて見えてきたが、麗子の本当の姿には驚かされた。それと同時に、この設定は少々無理が あるのではないかとも思った。いくらなんでも、そこまで人はだまされるものなのか?それと、 春海の人物設定も読んでいて不自然さを感じる。ストーリー展開もどこかぎこちない。 モノローグ4に関しては、多くの人が述べているように蛇足だと思う。いったい作者は何を 読者に訴えたいのか?ミステリーとして純粋に楽しむこともできず、読後感も全然よくなかった。 中途半端な印象の作品だった。 | ||||
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ミステリとしては現代ではどうにも手垢のついたネタを扱っているので 楽しめるレベルではないが、まあ終盤はストーリーがどう終わるかという点もあり読めないこともない ただ意外性を狙ったのかもしれないが、20近くもサバを読ませるというのはさすがにどうかと・・・ 作者の本をコンプしようという人以外にはあまりお勧めできない作品かもしれない | ||||
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帯を見てなかったおかげか、まっさらな気持ちで読めたので、普通に面白かったです☆ 単純な性格のおかげもあって、普通に騙されて、犯人にもビックリしました(笑) ただ、多重人格の話なので、嫌いな人もいるかもしれないですね。 | ||||
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今邑彩さんは短編、中編が素晴らしく面白くて、日本でも屈指の短中編の名手だと思っているのですが、長編は、うーん。これで2作読んでみましたが、どちらも人物造形に短編小説向けのような浅さがあり、物足りませんでした。この小説では視点がころころと移り変わることもあって、どうも登場人物に深みがないぶん、小説も薄味になってしまったような。ストーリー作りはうまいだけに残念な気がしました。 | ||||
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他の方々のレビュー同様、帯に釣られ購入しました。 読み終えた後は正直、落胆の感が否めません。 犯人に関しては[第一部]で大体読めます。 [モノローグ2]に至っては確信を得るでしょう。 然し、[モノローグ4]は私には理解出来ませんでした。 いつ、どこで、なぜ生まれたのか分かりませんし、あの様なラストでは『ミステリー』と呼ぶより『世にも奇妙な〜』と位置付けした方が良いと思います。 また作中では、登場人物の台詞が異様に長く、読んでいる内にたるんできます。 もう少し上手な表現方法を用いた作風ならば、印象も変わっていたかもしれませんが…。 とは言え、つまらない作品よりは面白いと思いますので、「意外な結末」を想像せずに一読されたならば、楽しめるかと思います。 | ||||
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まず、パズラー向けな推理小説ではないと思います。 謎ときも途中でそうだろうな、と解ってしまう形ですし。 ですが、ミステリー本としては十分面白いです。 内容も構成もさくっと読めて楽しめます。 だけど、帯の「意外な…」は無いです。(;'Д`) モノローグ4は完全に蛇足。 後味がどうとかいう以前に、無理やり取ってつけたような内容なので、 理由づけが破綻してる気がして仕方ない。 | ||||
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この作品は読み手を選ぶ…というか、選り分けてしまう作品だと思います。 まず、いわゆるミステリ好き(特に、綾辻・有栖川作品が大好き)っていう人達には途中で結末が分かってしまうと思います。伏線が上手く隠れていない、登場人物の数が少ない、登場人物の言動が露骨、等の理由により、かなりの方は予測できてしまうのではないでしょうか? ということは、いわゆる『最後の一撃』系を好む方や、緻密な描写の中で上手く隠された伏線を探す、といったミステリを好む方には向かないかと考えます。 サスペンスが好きな方には悪くないかと思います。ただ、物語の中核をなしているある現象(というか病気)に関する扱いが、読者の大多数を納得させられるレベルには達していない(と私は感じた)ので、その点については言及しておきたいところです。有り体に言えば、スッキリと納得できません(笑) この手の話を書くには、圧倒的な文章力と構成力、微に入り細に渡るリサーチが必須かと思いますが、それらに甘さが見えます。 よって、この評価。 | ||||
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帯買いでしたが、ミステリーが好きな方ならもう一工夫ほしいところだと。 中盤ぐらいまでは「まあまあ読ませるなぁ。」という展開。 後半、そして「後味が悪い」といわれる最後も、なぜ『彼』が彼女の中に 存在してしまったのか釈然としません。 私が読みきれなかったのでしょうか・・・その理由がわかれば もっと「後味が悪い」のを楽しめたのかなぁ。 | ||||
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短編集の「よもつ…」が、凄く面白かったので 本屋で見つけた時は、迷わず購入しました。 単行本から、文庫化に時差がかなりあるようで 今読むと、やはり古さは否めません。 ミステリーに少々スレてしまっている読者には 途中から、先が見えてしまいます。 サイコ小説が出尽くした現在になって、レビューを書くのは ちょっと正当では無いかとも思いますが 当時であれば、今よりは間違いなく楽しめたし、驚くことも出来たと思います。 多重人格が絡む推理小説は、ある意味 読者にとってはフェアではないと 私達も十分にわかっていても、騙される。 その騙され方が、いっそ気持ち良いくらいであれば 「面白かった」と素直に思えます。 色々文句を言いましたが、多少の古さはあっても、先が予測できたとしても 一刀両断に「面白くない」とは言えない作品です。 いや、それなりに面白く楽しめました。 少なくとも、ミステリーにスレてない知人に薦めたい本ではあります。 この作品に足りなかったモノと思うのは、登場人物の魅力。 長編は、この部分がかなり大きいと思います。 好きにしろ、嫌いにしろ登場人物に有る程度の感情移入が出来ないと 読み続けるのがしんどくなりますから。 今邑さんは、短編での力はかなりある方だと思いますので 個人的には、色々読み続けてみたい作家さんです。 | ||||
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読み進んでいくと結末は予想がつく人は多いのではと思う展開で、宣伝が大袈裟過ぎる気がしたのが正直なところですが、映画でも観ているような読みやすい文章で、映像的な展開でそこそこは楽しめる作品。 実際映画にでもしてみたら結構面白いかもと思いました(演技力のある人を据える必要があり配役はかなり難しいですが・・・) | ||||
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非常に読みやすく、先も気になるので一気に読めました。面白しろかったですよ。ただ、帯の「いやあ、まんまと騙されました。」という表現はちょっと違う気がします。なにかトリックや罠とかで騙されるとかならまだしも、多重人格を使ってしまえば、なんでも出来るんじゃないかなと思います。 | ||||
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本書は、’97年発表、’06年文庫化の作品ながら、最近になって世のミステリー好きから注目され、’10年末の時点で20万部の売り上げを数えて、本格パズラー今邑彩の代表作となった。女子大生となり、実家の愛知県津島市から上京した萩尾春海。彼女は京都から来た西村麗子とマンションをルームシェアするという共同生活をして約4ヶ月。実は麗子は多重人格者だった。主人格は、同名の娘を持つ青柳麻美という42才の女。そのほかにも松下貴弘という横浜のサラリーマンの内縁の妻、平田由紀。銀座のホステス、マリ。そして6才の少女、サミー。実に5重の人格を持っていた。初めは失踪したルームメイト麗子を探すため大学の上級生、工藤謙介と共に行動を起こす春海だったが、彼女が殺されるにいたって、フリーのライターで謙介の従兄武原英治も独自に調査・取材を始める。どうやら先日新宿のホテルで起こった池袋の英会話スクール経営者、ロバート・パーカー殺人事件と関連があるらしい。やがて謎の真相を掴んだらしい武原も殺される。ストーリーは、いくつもの人格をもった麻美を軸に、春海と謙介が連続殺人の真犯人の謎を追う展開となるのだが、武原が、そして彼が工藤に託した事件の真相は思いも寄らぬものだった。挿入される<モノローグ>が、折原一ばりの叙述ミステリーの体裁を持ち、大きな伏線となっているが、今邑彩が仕掛けた謎・罠は、ミステリー初心者の読者は、コロっと騙されるんだろうけれども、実は第三部のはじまりくらいの段階で私には分かってしまった。これだけの多重人格者が絡む物語というのは、本格ミステリーとしては“禁じ手”(?)、やりすぎで、かえって興をそぐのではないか。そんな要らない心配をしてしまう。 | ||||
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多重人格を題材に持ち込んだのは面白味を感じ、マリ以外にも多重人格が居るという展開に興味をそそられます。 それが誰かという点は、それはそれで面白かったのです。が、解決したと思わせた多重人格症状には、まだ別人が作られ残っているという結末は、収拾がつけられなくなってこうしたという印象を与えてしまいます。 よく考えた結末だとは思うのですが、これで終わりだとインパクトが足りないなあと感じてしまいました。 | ||||
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他の方々が書かれているとおり、帯の「いやあ まんまと騙されました」というほどの意外性はなかったが、フェアでまあまあ納得のいく結末だった。叙述トリック的な大仕掛けを警戒して読んで、損したと思う。しかし、冒頭の「モノローグ1」から台詞の1つとっても筆者が整合性に気を使ってフェアに書いているのがわかるので、その辺のディテールの完成度を楽しんだ。 あと、神社の話が興味深かったが、作品テーマに深く結びついているという読み方ができなかった……これは小生の読解力不足かもしれない。 余談だが、「甥っ子」の結婚式に出席する武原の親に真実を教えてやりたいものだ、気の毒すぎる。 | ||||
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帯で随分意外性を強調していますが、なに第三部にはいった辺でほとんど仕掛けが読めてしまい、すこし遡って読み直せばほぼ完全に確定します。逆に言えば、それだけフェアに伏線を仕込んであるという事ですけど。 小説としてのできは悪くありません。それほどこの手のネタが流行りすぎたんですよ。結局。 | ||||
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最後はどうなるのか期待はするが意外性はあまりない。 複数の多重人格者が登場し、かつ「小説」であるため読者は登場人物の声や姿を聴覚・視覚でとらえる事ができないため、何かうまくそこを利用され誤魔化されている感が有り反則のような気はする。 加えて1997年に書かれたとの事でアイデアや各事件の落ち?の古さは否めない。 エンディング前にもったいぶって一旦あとがきを挿入しているがこれはいらない。 そこまでするほどエンディングに衝撃や驚きはなく「ああそうなんだ」という程度。 かえって一旦あとがきを挟んだ事で読者の期待のハードルを必要以上に上げてしまい、ラストに衝撃を感じない作りにしてしまっている。 時間がある時の暇つぶしには悪くはないが。 | ||||
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帯に「ミステリー好きはぜひ! ミエミエな展開だなあと思っていたら、 意外な方向に話は進んで、いやあ まんまと騙されました。」と 書いてあるのに惹かれて購入しましたが、読んでいる間「騙されないぞ〜」と 力が入り過ぎていたためか、いろいろ考え過ぎて展開がある程度読めて しまいました…。 これから読まれる方は、あまり考え過ぎずにサラッと読まれることを おすすめします! | ||||
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なかなか面白かったです。が、オチは読めちゃいます。ミスリード誘うフェイクもミエミエという感じです。悪くはないけど一昔前のミステリーという感じ。今さら話題になって売れている理由はわかりませんでした。 | ||||
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読売新聞で評判の文庫として取りあげられたので読みました。ルームシェアしているルームメイトには別の生活があって…事件に巻き込まれていく展開に一気に最後までいっちゃいます。だけど、こんな設定ができるのは万にひとつもない。同じテーマだったら井上夢人の作品に軍配があがるが兎に角 どうなるか最後まで読ませる作品です。 | ||||
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