■スポンサードリンク
(短編集)
ララピポ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ララピポの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全126件 61~80 4/7ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初出は2005年9月。そして2009年正月第2弾作品として映画化が決まっている。テープリタイター玉木小百合は森三中の村上知子がやるらしい。ちなみに『ララピポ』というのは外人が『a lot of people』を早口で言われてそう聞こえたことからきている。 奥田氏の筆が冴えまくっているが、小説の手法としてもかなり面白い。最初の話の登場人物が、次の話の主役になり各話が見事に連関している。なかなか無い手法だ。もう一つ、各話の副題に全部ロックの有名曲のタイトルを付けているのだが、話の中身にかぶっていて洒落ている。 奥田氏の筆も鋭いが素材の面子の現実度が高すぎて読んでて情けなくなってくる。だめだろ今の日本人と思う。毎日生きていくのに必死なのは分かるけどどうにかならないものか、とか思う。映像化して興行的にヒットしたらますますやりきれない作品である。あー。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何気に読み始めたが、やめられなくなり一気に読んだ。ある意味グロテスク、しかし身につまされるところもあり、何とも云えない読後感の連作小説であるが、構成とタイトルの妙はさすが(「ララピポ」とは「a lot of people」の実際の発声表記)。どちらが主という訳ではないが、現代の「抑圧委譲」的な社会構造に性のイシューをからめたその着想も秀逸ではある。「要するに、世の中は自分より弱い人間をカモにすることで成り立っているのだ。そして自分は、食物連鎖の最下層にいる」という叫びが耳にこだましてならない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
正直、つまらなかった。 むかし、こういう風に繋がってる映画をフランスの監督が撮ってた。名前を思い出せないんだけど、フレンチコネクションの悪役で、髭のフランス人の俳優がいつも出ていた。ブルニエ? こういう、設定で、読ませようとするのなら、下層ものは不要ではないか? というより、読んでいて、救われない。 下層問題を提起しているわけでもないし、素直にそう言う人たちを特別扱いすることもなく書こうとした形跡はあるけれど、でも、必然性が感じられないし、なにより、登場人物がみんな自己認識していない人ばかりというのは、 病的だ。 重たくて、救いがない。読まなければ良かったなぁと、つくづく思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
社会に少し取り残されたと感じている人たちが主人公となっています。 6章からなる短編集のようですが、それぞれの登場人物が少しずつからみあって、複雑な社会を象徴しているかのようです。 格差社会に目をつけた作品であるかと思いますが、読んでいてブルーな気分になりました。 あまりにも救いがない話の展開であったので、読むのがちょっと辛かったです。 (最後に少しだけ救われる場面はありますが・・・) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人と人とは、互いに知らない間柄であっても、案外こんな感じに絡み合ったりしてるのかな、それが最後に関係性の環が出来て...、別の本でこんな感想を持っていたら、同じ様な構成のこの本に出会いました。 「ララピポ」は、正直(、通勤時に読んでいたので)隠し読みが必要な(?)部分もありましたが、奥田さんの拾い上げた人物像(自分に甘くて、弱い)が、それは印象的で、ついつい読み進めてしまいます。 隣に座る全く見知らぬ人とは、案外繋がってるのかな...。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ララピポ」なんやこのタイトルはと不思議に思って読み出すと、 エロい話のオンパレード。 内容は、はっきり言ってエロ小説ですが、ひとひねり、いやふたひねりぐらいしてある。 だから、いやなエロさがない。 この本の趣向というか仕掛けに慣れれば、ページをめくる手が止まらない。 そして、『ララピポ』の意味を知り納得。 なんとなく生きる勇気がわいてくるという誠に不思議な小説です。 奥田英朗が初めてという人には、あまり薦められないが、 数冊読んでファンだという方にはぜひ薦めたい。 なお、通勤電車では読まないほうが賢明です。 ほとんどのページに卑猥な単語があるので、 となりの人に見られると、 なに読んでんだと思われ、恥ずかしい思いをすることでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
6話からなる連作短編集です。 しかも、「しりとり」のように、前作の登場人物が次作で主人公になり、繋がってゆきます。 この構成のユニークさが、各編の登場人物や出来事に違った観点を与え、それらの重厚な深みを与えています。 主人公たちは、謂わば人生の落伍者とも言える「破滅型」の人間たちです。 この人間たちを通して、人間の「弱さ」が伝わってきます。 彼らは、ある意味、現代の格差社会にあって、落伍者と言えるかも知れません。 だからと言って、彼らに悲哀感をそれほど感じる訳でもありません。 現代社会の風俗(分けても性)の問題を取り上げながら、彼らが現代社会の中で藻掻いている姿が淡々と描かれており、作者の文章力で一気に読ませます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
面白い小説で一気に読み終えた。冒頭からなにやら私小説風の描写が意味ありげだなと思っていたら、案の定どんでん返しがあった。実に鮮やかでまんまとやられたっていう感じ。 内容は「格差社会における負の連鎖」とでも言えばいいのか、向上心も道徳心も失くした(はじめから持ち合わせていない)欲望だけを持った雑多な人間が次々と登場する。彼らを結びつけるのは弱者が弱者を収奪するという「弱肉強食」ならぬ「弱肉弱食」の食物連鎖にも似た社会の構図である。 この小説には勝ち組の人間は登場しない。全部が全部負け組みの人間ばかりである。そんなところが現代の閉塞感を表していて考えさせられる。でもそれでいて重くなく、あっけらかーんとした印象を受けるのは筆者の力だと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「伊良部シリーズ」の天真爛漫さの裏返しのように、破滅型人間をそのまま破滅させてしまう様を描いた異色の短編集。各編の題名にはロック・ミュージシャンの曲のタイトルが使われている。「What A Fool Believes(D.Brothers)」、「Get Up, Stand Up(B.Marley)」、「Light My Fire(Doors)」、「Gimmie Shelter(R.Stones)」、「I Shall Be Released(B.Dylan)」、「Good Vibrations(B.Boys)」。各曲のタイトルと作品の内容を比べると、作者の洒落っ気が窺える。放火が絡んだ作品に「ハートに火をつけて(ドアーズ)」とか。また、各編の脇役が次編の主人公になると言う趣向を凝らしている。 冒頭の作品を読んだ時は、物語がストレート過ぎて物足りないものを感じた。しかし、二作目以降は上記の趣向が活きて、登場人物が重層的に描かれる事になり、面白いアイデアだと思った。ある作品ではお気楽そうなアンチャンが、別の作品では悩める若者だったり、人間の多面性が巧みに描かれている。そして、本作の各編は"性"を題材としている。しかも、描写は猥雑かつ露悪的である。作者は"性"を人間の根源的な欲として捉えているのであろう。登場人物達の性行動(衝動)は共感を覚えさせる訳でもなく、哀感を誘う訳でもない。こうした作品にありがちなブラック・ユーモアを狙った訳でもない。ひらすら暗く、救いがない。だが、不思議と読ませるのである。特に、登場人物達に馴染みが出て来た四作目辺りから、読む者を惹き付ける力がある。テンポの良い文体に加え、"ネガティブな人生にも活路がある"というメッセージが秘められているせいだろう。 "こうした作風もありだよ"、と敢えて変化球で勝負した作者の心意気を買いたい作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
裏表紙の内容説明には「長編」とあるが、6話からなる短編集ともいえる。前章で出てきた準主人公が、次章の主人公となって6話がつながっている。 えげつない性的描写が多い。都会の裏社会の現状として、「これでいいのか」と考えさせられる。 えげつない描写はともかくとして、至るところに伏線が張られていて、構成のうまさは見事。よく考えられている。 最終話では、『ララピポ』というタイトルの意味も明かされる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
32歳のフリーライター杉山博は,情報誌の新製品紹介の原稿を書いていた。原稿料は月約14万円仕事はこれだけである。30を過ぎて知り合いと会うのに恐怖を感じるようになった博は,人と口を聞く機会がめったにない。そんな博にすむ部屋の二回にホスト風の男が先週引っ越してきた。しかも今夜は女を連れ込んでいるようである。仕事の手を休めると,二回からかすかな音と天井の木のきしみが聞こえてくる・・・『WHAT A FOOL BELIEVERS』 大好きな奥田英朗の短編集である。全く関係のないいろいろな6人(a lot of people=ララピポ)を主人公とした短編集であるが,短編の二作目は上記のホスト風が主人公,三作目・・・六作目とつながり,最後にまた1作目とつながり時間的にはループしている作品集である。実に「うまい」のである。毎回ながら脱帽なのである。もちろん一日で読み終わる読みやすさ,そして面白さ・・・あぁ,もっと読みたいと裏切りを知らない同作家である。ただし,今回はちょいと助平な話であるので合わない人もいる可能性はある。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
おもしろかったです。各章がつながっていて全く違う人物が登場するのに、実は前の章で出てきたエピソードとつながっていて読んでて飽きなかったです。まさにララピポです。(ここでは意味を伏せておきますので皆さんよんで確認してください) 卑猥な描写が多いのは確かですが、おすすめです。ぜひ、ご一読を。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
わけあり人生を歩んでいる登場人物たち。 それぞれ悩みを持ち、あまり表舞台で光を浴びない人ばかり。 そんな人たちが、みんな食物連鎖のようにつながっている。 なんかおバカストーリーで笑えた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
欲望のおもむくままに生きる、社会に適応できない人々が主人公。 お下劣なシーンが続き、決して読んでいて気持ちのいい小説ではありません。 でも、著者の構成力と筆力もあって、一気に読み進めてしまいました。 終盤「ララポポ」の意味が分かったときは、ちょっとジ〜ンときちゃいました。 世の中、色々な人たちがいていいじゃないかと。 不思議と爽やかな読後感を味わえる小説です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
一話ごとの短編のようだが、どの話もつながっていてまるで長編のように最後まで一気に読める作品だった。性をリアルに描いているが、さらっと書いてあるせいかエロく感じずに楽しく読むことができた。どの話も社会の中ではおちこぼれで人生の負け犬とよばれる人の話だが、性に関しては貪欲で一生懸命生きている様子が共感できた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
奥田英郎作品をかたっぱしから、読んでいます。 この作品は、初めてエロチックなものでした。(僕が読んだものの中では?) 伊良部シリーズを読んでいて、「恋愛」や「エロチックなもの」が ほとんどないなぁと思っていたのですが、 この作品もそれほど「猥雑」な感じはないように思います。 どことなく乾いているような。 風俗産業、アダルトビデオといったものを題材として、 その周辺で生きている人を描いている。 出てくる人の生き方が、とても普通で、それでいてちょっと変なところが、 すごく現代社会的で面白かったです。 サウンスバウンドやインザプールに比べて、この作品の方が、 面白い映画にしやすいのではないでしょうか。 と、思うのは僕だけかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インザプール、空中ブランコが面白かったので読んでみました。 これは何?官能小説? 読んでいて気持ちが悪くなりました。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本の帯には、「最新爆笑小説、誕生!」という派手なキャッチ・コピーが躍っている。「ララピポ」という、いかにもそれらしいタイトル名も相俟って、私は、てっきり、この本を、「伊良部シリーズ」のようなユーモア小説と思って読み出したのだが、この本は、笑えない。笑えないどころか、読んでいて、良い意味ではなく、切なくなってしまうのだ。よくもここまで、社会の底辺に生きる、いわゆる負け組みといわれる人たちや、その心の内を、これでもか、これでもかと思うほど、情け容赦なく、えぐってくるなと思うのだ。この本に「最新爆笑小説」などというキャッチ・コピーを付けるコピー・ライターの感性は、一体、どうなっているのだろうか?本気で、そう思ってしまうのだ。 たしかに、6編の作品それぞれの主人公に関連性を持たせ、ドラマとしても連続性を持たせた構成は上手いし、前半は、随所に、いかにもユーモア小説作家らしいセンスが光ってはいるのだが、読み進めるほどに、負け組みとして生きる主人公たちの救いのなさがいたたまれなくなり、各話の読後感が非常に悪いのだ。特に、第1話では、「ここまで書いていいのだろうか?」と心配になるほど、主人公に、容姿や学歴差別の言葉を、しつこいほどしゃべらせているのだが、笑えないストーリーだけに、しゃれにならず、読んでいて不快に感じた人も多いのではないだろうか? 正直いって、この本を読んだ後で、作者が、この本を読んだ読者に、一体、何を伝えたかったのかを考えてみても、私にはさっぱりわからなかった。何のメッセージもない、単なる大衆小説といってしまえばそれまでなのだが、それなら、「伊良部シリーズ」のように、徹底した罪のないユーモアでまとめてほしかった。「世の中なんて、所詮は、こんな風に、救いのないのが、現実なんだよ」などという哀しいことを、わざわざ、このような小説で描写する必要もないと思うのだが…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
んー、どのように評価していいのか 非常に辛い作品である。 奥田ファンとして単純に言うなら、 落胆、失望。してやられた。こんなはずじゃなかったのにな。 ではないかな? 04年直木賞受賞「空中ブランコ」、05年「イン・ザ・プール」「サウスバウンド」等々、 奥田作品をほとんど読んできたが、この作品はイタダケナイ。 ただし、直木賞受賞前からこれを別のところで掲載しており、本での発売が後になっただけの話しなので、 まあ、それが救いようといえば、救いよう。 ちなみに、私、お下劣な内容の本は好きではない (人間としては低俗ですが)。 やはり同じく直木賞作家、山本文緒さんの「眠れぬプランツェル」でもそうであったが、 このての内容は非常に不快なのである。 ただ、最初から「官能小説」というジャンルなら、それはそれでOK。 でも、奥田さん、山本さんの、所謂 直木賞作家はそれじゃ駄目でしょ? そりゃ、単純に笑いをとれますよ、面白おかしく、でも読者が許さない! それを求めてこのお二方の本を買うわけじゃないから。 ただ、お下劣内容とは言え、そこはやはり「奥田英朗」。 途中から、 「お?」、「いやいや、なかなか、さすがジャン?」、とね、関心はする。 最後は「技」を見せられたかな? と。 最終的には、「してやられた!」だな。 ■お薦め度:★★☆☆☆(難しいなー、このお薦めは) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
夢中で読みました。読んでる間は時間を忘れてあっという間に読み終わりました。後に何も残りませんが抜群に楽しめます。シモネタが嫌いな人は避けたほうがいいですね。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!