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ブレイクショットの軌跡
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ブレイクショットの軌跡の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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| とてもとても良い。 とてもとてもとてもとても良い。 まだ言わすのか。 とても良いよ。この小説は。 | ||||
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| 以前なら絶対に手に取らなかったであろう、570ページの分厚い小説。 それでも舞台が現代だからか、抵抗なく最後まで読めました。 『同志少女よ、敵を撃て』の作者・逢坂さんの最新作。 いろんなバックグラウンドの人の気持ちや葛藤を 想像して描けるのが本当にすごい。 登場人物が等身大で、 Xでフォロワー2000人いる地方の工場で働く期間工の人だったり、 リベ大っぽいYouTubeにハマっている人だったり。 身近にいそうな人々の物語としてリアルに感じられました。 個人的にこの作品で伝えたいのは、 個人的にこの作品で伝えたいのは、 「想像力を働かせること」 「自分の行動・発言に責任を持つこと」 「わかりやすい肩書きや数字に騙されないこと」 「一人ひとりの勇気と行動が社会を変えること」 なのかなと思いました。 紛争地域の実情や不動産投資、特殊詐欺、反社会的勢力など、 普段あまり触れないテーマにも触れられて、 とても勉強になりました。 まじでSNS見ちゃう現代人全員読んでほしい。おすすめです。 | ||||
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| めちゃくちゃ面白かった。一作目から著者の大ファン。戦争ものかと思いきや、現代の今の日本を舞台にしていて、読みながら社会勉強にもなる。 冬馬さんが小説を通して理想とする世界や人間の姿や正義感に私はすごく共感する。 天才だわ。少しでも本が好きなら、面白い本に出会って本が好きになりたいなら、絶対に読むべき本。自分の周りの大事な人にもおすすめしたい。 | ||||
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| 発売前から話題になっていて、直木賞候補にもなったと聞いて、これは絶対読まなくちゃ!と購入しました。以前の作品が戦時下の物語だったのに、今回は現代日本が舞台ということで、どんな展開になるのかワクワクしながらページをめくりました。 読んで本当に良かったと感じるのは、その構成力の素晴らしさに尽きます。一台のSUV車「ブレイクショット」をめぐって、自動車期間工、悪徳不動産屋、板金工、そして遠く離れたアフリカの少年兵まで、全く違う境遇の人々の人生の断片が、まるでビリヤードのブレイクショットのように弾かれ、やがて驚くべき形で繋がっていくんです。登場人物それぞれの生活の泥臭さや、現代社会が抱える問題がリアルに描かれていて、読んでいて「自分もこの世界のどこかにいる一人だ」という感覚に引き込まれました。 注意すべき点としては、登場人物が非常に多く、しかも次々と視点が変わっていくので、序盤は「誰が誰だっけ?」と混乱しやすいかもしれません。ただ、物語の核心に近づくにつれて、それがすべて計算された構成だと分かって鳥肌が立つので、最初の数章で投げ出さずに、流れに身を任せて読み進めることをおすすめします。他者の意見として、「登場人物が多いが、読み進めるうちに繋がっていくのが快感」という感想もありました。 他の群像劇との差別化ポイントは、この小説が単なる「偶然の連鎖」で終わらないところです。一つの車に埋め込まれた小さな「ボルトの置き忘れ」という、ささいなミスが、登場人物の倫理的な選択を迫るきっかけとなり、彼らの人生の「軌跡」を動かしていきます。この「何を見過ごし、何に向き合うか」という人間の不可解な選択にフォーカスしている点が、他の作品にはない深みを生み出しています。 現代社会のひずみの中で生きる人々のドラマに興味がある方、そして何より、奇跡のような構成力の物語に驚嘆したいミステリ好きの方に強くおすすめします。読後、自分の日常の行動が、見えない誰かの人生に影響を与えているかもしれない、なんて考えてしまうような、深く、そして温かい読後感が残る一冊です。 | ||||
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| 悪事に手を染める人や、 騙される人を減らす「物語の力」を感じました。 一台の車を軸に、それに関わった人々の 数奇な運命を描き上げた傑作です。 金融、不動産、職工、裏社会そして アフリカ紛争地域に至るまでの 壮大かつ精緻な描写が絡まり合う 熟練の技に圧倒されました。 主人公たち以外にもファンド会社の 社長のような桁外れに魅力的な人物が 幾人も配されているので、 まったく長さを感じないまま没頭できましたよ。 人生で最も大切なことにも 気づかせてくれる物語なのですが、 一番効率的な資産運用手段と、 お金にとらわれない生き方を 同時に提示してくれる本でもありました。 それにしても、逢坂先生って なんでこんなに色んな舞台背景を 緻密に描けるんでしょう? どうやったらこんなに 心を動かすツボをおさえられる? いったい人生何週目ですか? (対象年齢は13歳半以上かな?) | ||||
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| 実はそんなに期待せず読んだのだが正直言って驚いた。傑作じゃない?これ ぐるぐると世界を回りながら現代の因果を見事に描ききっているし、それでいてきちんとエンタメになってて凄い。時に現代的なトピックを切り取るが、全体を貫く著者の書く善性がとてもちょうど良いので説教臭くもない。 著者のデビュー作はキャラクターが漫画的すぎて過大評価だなと思っていたが、これを読んで自分は過小評価してたのかもと思ってきた。 いやはや。改めて言うが、これは傑作です。 現時点での今期ナンバーワン。 | ||||
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| 軌跡というだけあって綺麗に物語が繋がって驚きました。 面白かったです。 | ||||
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| ●ブレイクショット後の手玉・的玉の拡散する先は複雑で、いずれも破滅的。カタストロフィに向かう 文脈を読み進めるのは、かなりハードだった。核分裂のように交錯する軌跡は複雑さを弥益。 それら一つひとつが巧みな伏線となり、終盤ものの見事に回収される(作り過ぎではという感あり)。 が反面、サービス精神旺盛なのかラストは若干くどく感じられてしまった。100ページほどはダイエッ ト出来たかもしれない。 | ||||
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| 「ブレイクショット」というSUV車が生まれる製造過程から、新車、中古車、盗難車、第三世界で第二の活躍、というクルマの運命を軸に、「善くありたい」と願う人の心と、そうできない現実の厳しさのせめぎあいが上手く書かれていました。 こんな世の中、捨て鉢に賭け勝負で方向決める情念もあるけど、それを止める力も存在するよ、というバランスが良かったです。そのあたりが、背景にロシア文学を感じるところかもしれません。 冒頭に登場する女性、期間工のシャバ暮らしに期限があるからって玩んで捨てる無責任女かい?と最初は感じ悪かった。 本屋大賞作の頃は設定がガバガバだったせいで早々と挫折しましたが、かなり良くなっています。 ホワイトハウスのくだりは面白かったです。 | ||||
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| 非常に良かったです。ここ5年で1番くらいに。ネタバレしたくないのでこれくらいで。 | ||||
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| バラバラの話がクライマックスに向けてどんど繋がる。最初から読んでたはずなのにそうかぁぁあ!と思わず唸ってしまいしました。出てくるキャラクターは多いけど皆個性豊かで混乱することもなく。人数が多い分埋まる人はどうしてもいたけれど。とてもおもしろった。物語としていい感じで振り切ってくれていてご馳走みたいな読書だった。時間をおいてまた読み返したい。 | ||||
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| とにかく面白くて一気読みしてしまいました。壮大な物語に読み終わったあと、すごい…と呟いてしまいました。 | ||||
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| 第一作、第二作も読み待望の新刊。 舞台は日本と思いきや途中で中央アフリカに飛び、車もブレイクショットとホワイトハウスの何の共通点があるのか、車の期間工、投資会社、詐欺、まるで関係ないような話が見事に最後つながり、全ての伏線が回収出来た最後に、著者の構成力の凄さ、力量を感じた。 また、各物語の根底に流れる、誠実に、善良に生きるとはどういうことなのか。それを貫くそれぞれの主人公たちが懸命に生きる姿に希望が持てた。 個人的には著者が、第一作、第二作に続き、LGBTにどうしてこんなに肩入れするのかとは思った。 同性愛を認めないのは理解できない、という視点には、逆に同性愛を認めないという意見と視点が違うだけで、反対の意見を認めないという点では変わらないと思った。 ただ、登場人物が自分らしさを受け入れて貫いて生きていく事には共感出来た。 その他、現代を取り巻く問題、SNS、戦争、拝金主義、詐欺、ディテールは武器から詐欺の手口、ツイッターの傾向、物事の裏の裏まで、著者がどれだけ緻密に下調べされているか驚嘆した。 現代に起こっているかを俯瞰させてもらえて、読後に希望もあり、個人的には2025年のナンバーワンな小説です。直木賞取ってほしい! | ||||
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| 今期の直木賞候補6作を読み、私の受賞予想一位は本作である。世界の描き方のスケールが大きい。 中央アフリカの「民族抵抗同盟」という反政府ゲリラの物語、自動車期間工という特殊な労働形態の青年の物語、マネーゲームのベンチャー企業の物語、特殊詐欺と紙一重の啓発セミナーの物語などが、多面的につながりを持って描かれる。 はじめは、それぞれが別の物語なのだが、次第にそれらの関連が描かれていくのだ。つなぐのは「ブレイクショット」という架空のSUV車種だ。「ましろ不動産」という社名ロゴを、変な直訳で「ホワイトハウス」と訳しているらしいという、ちょっとしたくすぐりギャグが面白い。 他にもLGBTQ+や前頭葉損傷による症例の世界、プロスポーツの保守性や、SNSでの批判による個人攻撃など、今日的な話題が盛り込まれている。 私たちが今生きている世界がどのようなものなのかを、ぼんやりと分からせてくれる。そしてその上で、真っ当に誠実に生きるとはどうあるべきなのかを、私達に問いかけている。答はもちろん、まだない。 受賞作なしかーい!7/17付記 | ||||
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| デビュー作が独ソ戦、続く二作目がナチスドイツ時代だったので、この作家はそういう欧米の戦争時代に対する関心が強いのかな、と思っていたところから、本作で突然、現代が舞台。 一作目から強いファンだったのでこれだけでも驚きだけど、前ニ作では極々自然な流れの中のエッセンスとして扱われていたLGBTQが今作では、SNS、Youtuber、NISA、非正規雇用、特殊詐欺、BigMotor事件と同種の保険金不正詐欺等々、時代を現す様々な用語と合わせて、全面的に軸になっているのも新鮮。 8つのそれぞれ独立したストーリーが見事にラスト集約されていく手法はすごく良い。 分厚い小説だけど、これほどまでに一気読みさせてくれた小説は、少なくとも2025年で最初。 直木賞候補になってます。ぜひ取ってほしい! | ||||
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| 577ページとかなりのボリュームで読むのに時間がかかると思いましたが、登場人物の個性がうまく描かれ、ストーリーも良く、一気に読み終えました。群像劇として伏線の回収も素晴らしかったです。これ絶対映像化されると思います。 | ||||
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| 「ブレイクショット」とは、SUV車の車種名(架空?)とビリヤードの玉を突く初手の二重の意味を含意している。 プロローグは自動車組立工場の期間工がブレイクショットのボルトが1本落下したのを目撃する話で、それが「軌跡」として展開していくのかと思ったら、場面転換していきなり中央アフリカの反政府勢力に引き込まれた少年の話になる。 さらに、第1章は投資ファンドの話、第2章は町工場の板金工の話、第3章はサッカー少年の話と場面が変わり、あたかもオムニバスの連作小説かと思わせるのだが、やがて物語は投資の儲け話の裏側をうごめく特殊詐欺グループとその背後の反社会勢力の登場で、俄然緊迫感が高まってくる。 それにしても、本書の描く特殊詐欺は実に巧みである。表看板は合法的な投資セミナーで、講師たちは善意で受講者に安全な投資方法と詐欺にかからない注意をしているが、その裏で受講者の個人情報や弱点を面接を通じて収集し、その名簿情報を高額で詐欺グループに売却する。講師たちは知らない間に個人情報の収集に協力させられるが、どこかの時点で共犯者として抜けられなくなってしまう。合法の看板を掲げた「闇バイト」のようなものだ。 こうした詐欺グループが繰り返し刷り込む思想は、「世の中に不満があるからといって、世の中を変えようとしても無駄」というもので、ひたすら勝ち組になることだけをめざす。洗脳された者はやがてカモにされるわけである。 格差社会の落とし穴が生々しく描かれていて、背筋が寒くなる。 もちろん、著者はこうした詐欺グループの思想に対し、主人公たちの生き方として、「善良に生きること」、「ルールの中で正々堂々と戦いながら勝利をめざすこと」を対置している。 小説としては、短編連作のような形式を取りつつ、視点と話者を変えたポリフォニックな話法で構成されており、最後にはプロローグの「ブレイクショット」のどんでん返し(あるいは肩透かし)と、意外な人物の種明かしまで用意されており、楽しめた。 | ||||
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| 間違いなく2025年最高傑作。時間をかけて読むことをおすすめする | ||||
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| 投資詐欺、インデックスファンド、NISA、youtube、LGBTといった昨今何かと話題になっている言葉が飛び交う世界で織り成される人間模様。国産SUVブレイクショットが糸のように物語の中に控えめに時には大きめに絡んできます。 読了後、何となくドストエフスキーの長編を読み終えたときに近い、心の底から沸き上がってくるある種の高揚感のようなものを感じました。(著者のお姉さんがロシア文学者ということから連想したのかも知れませんが) 映像化するならラストシーンはブレイクショットで決まりってとこですが(読んだ方ならわかると思います)、そのままだと絵的にはスコシージ監督の某作品のラストと似たイメージなので、どう工夫するか、演出家の腕の見せ所ですね。 | ||||
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| 評価は仮。 第1章でタワマンをあの世のようだと言ったのは、宮苑ではなく霧山の妻ではなかったか? | ||||
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