ミナミの春
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尋常じゃなく揺さぶられる読書体験でした! 対照的に見える姉妹の漫才師 チョーコとハナコがきっかけで 人生が変わる人々に光を当てた連作短編集です。 毀誉褒貶の激しく二分される姉妹の人間性が、 関わる人々の生き様を通して 露わになっていくところがいいですね~。 惹かれに惹かれて、 気づけば私も熱烈なファンになっていましたよ。 終盤なんて、喫茶店でチョーコが放つ ほんの一言で身体じゅう電気が走りましたもの。 よくぞ言った!って。 ハナコのつらい体験からくる優しさにも 圧倒的な魅力がありました。 考えさせられたのは、親の「良かれ」は、 子の毒になりうるという部分ですね。 悪気があれば言わずもがな、 たとえなくても一層危ういという エピソードがザクッと刺さりました。 私もそうならないよう固く心に誓った次第です。 この作品の主人公は姉妹の周囲の人々ですが、 それぞれの歩みの中にも グッとくる話が溢れていましたよ。 まず、元・相方らの”あの子”への慈しみと姉弟の絆。 か弱い女の逆転劇は爽快でしたし、 遅れて来た可能性の話は 意外さも相まってラストで見事にズキュン! 思わぬ道連れには共感し鼓舞されて、 異質な家族の話には 「親は愛情で子どもを壊せる」という言葉に 引っ張り込まれました。 不穏さを吹き飛ばす締め方にも痺れましたよ。 そして長い時間を経たあとの最終話。 すべての感動が詰まっていましたね。 満たされ、余韻に浸りつつ、 上を向いて念じましたよ。 感謝の気持ちを。 (対象年齢は13歳以上かな?) | ||||
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全6編の短編小説はおのおの独立していますが、ある共通の仕掛けで見事につながっています。関東の人間からするとベタな関西弁の台詞と不案内な地理に最初は戸惑うかもしれませんが、あっというまに違和感はなくなります。ひとの心根は全国、いや世界共通であることに気づかされました。 なぜ「大阪駅」の地下なのに「うめだ」駅がたくさんあるのか、とかどうして串カツで日本酒が飲めるのか、など不思議な思いはありますがやはり技巧派のヴェテラン作家にかかれば手玉に取られてしまいます。 書き下ろしの6作目がかなり涙腺を刺激してくれますが、全5編でもじゅうぶんに成立する構成だと思います。 | ||||
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