紅蓮の雪
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『冬雷』のような暗さの感じさせる作品でした。大衆演劇とサスペンスを混ぜ合わせた非常に興味深いです。旅芸人と禁断の恋は切っても切れないのかもしれませんが、読みやすく、最初から最後まで飽きずに一気に読めます。遠田氏の作品は、次回策も期待します。 | ||||
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これは切ない。泣く。映子と年が近い自分だからか、刺さりまくる。苦しくて気持ち悪いレベル。 あと、朱里の『守り方』が聖母過ぎてもはや殉死よな。古い昭和の人間な自分は思わず『あなたのー母になってわたしの命さえ♪』という差し出しちゃう激重な愛の名曲も思い出したりして、にたび泣くよええ。 言いたかないが、芸道の前に犠牲になったオンナたちの足跡があまりにもつらい。それこそ映子と良次の母って2カ所?しか表記ないよなポジションなのに、おしんのお加代様みたいな激しい気性を垣間見させる人となりからして、なんだか報いるにもほどがあろう因果の連鎖が、あんまりにもカナシイ。 演歌世界観に慣れた自分でもこうなのだが、だからか、皆さんあんまりこの『なるべきでなかった母』を責めてくださいますな。ただ黙って、赦さずにいましょうよ、オンナを選んで、ただただ愛を志向したのだし。 でもまあそれでも、ラストにジタン(またの名を天使)へ投げつける『生意気』への論が浅薄全開で激痛である。言いたくなる気持ちはまあわかりたくないけど理解はできて、それも業腹だが、けどやっぱ感情のうえで「嗚呼、汝はそうまでオンナ…」との無念が悔しい。年数を多寡に換算とかいう阿呆な意味ではもちろんないにせよ、なんで『だれかを本気で好きになったこともないのに』っていう褒められん無根拠優位を振りかざせるのかと。それを最大の免罪符に、なんでできると思うのかと。 修行の足らない自分はこの一点で袋小路なのである。そしてどんなに修行(しないけど)積んでも、対象あってのものに太刀打ちなんかできないんである、アナワビシヤ。 昔なら美形の女形ふたりそれだけでありがたかったものだが、かれらはもちろん、モブにいたる人物のバックボーンまでが興味深いキャラクターの血肉息遣い表出がもう秀逸すぎて、展開の駆け足なんかは枚数が単に許されなかっただけでもういいんじゃないかと思うし、自分内で久しぶりに本気の耽美に触れられた感動をまさに、『何に譬えよう』な気分である。 ピンクハウスなシナリオライターに元SEおじさん、できた奥さんといいおしゃまな子役ちゃんとキャラ立ちするスピンオフも想像して楽しめそうななか、気になるのはやはり主人公の未来。それこそ余計な世話なんだが、腐フィルターなくても伊吹は慈丹に…としか思えなくて、それだけが心残り。 なんせ思考停止気味でも、心底伊吹には幸せになってほしいので。(完結してるキャラクターのその後が気になるなんざかつてなかったわwこれが吉田修一とかフランス映画ならサクッと才女が現れるんだろうけど) とても濃密な読書でした、ありがとうございました。(同時に『推し、燃ゆ』(これもまた違ってオモシローであったが)こっちよりも早く読み終わる。自分用メモ) | ||||
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数作ぶりに遠田潤子さんらしさが出ている作品だと感じました。ただいくつかひっかかる点もあります。 序盤で伊吹があっさり大学を中退してしまうことに違和感をおぼえたところ、案の定、旅役者の一座に入るための伏線でした。そもそも一座にすんなりと受け入れられること自体も不自然に感じます。私は演劇の世界を知りませんが、こんなにもおおらかな人々ばかりなのでしょうか。それに、たまたま伊吹が剣道の有段者で日本舞踊も嗜んでいたというのも都合がよすぎると感じます。 また作品全体を通じて演目の解説がいくつか出てきますが、説明的な文章になっていて、作品全体から浮いている印象があります。読者に対してある程度の知識の提供は必要ですが、小説として自然な描写で行ってほしかったと思います。 そして終盤では、朱里は実は伊吹を守ろうとしていたといった旨の記述がありますが、その論理展開が私には理解できませんでした。ただし、この点は私の読み込みが足りないためとも思われます。 やや厳しい評価となってしまいましたが、たいへん好きな作家さんなので、これからも読んでいきたいと思います。 | ||||
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とても綺麗な本で嬉しかったです。お陰様で気持ち良く読めそうです。 | ||||
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遠田ワールドが広がっていく。 レトロな大衆演劇を背景にして。 最初から最後まで不協和音がぎしぎしと鳴り響いている。 もがきながらも不器用に生きる。 何も知らず背負って生きていく辛さ。 ”汚れている”と思う心の葛藤、心の叫び。 胸が締め付けられる紅い色と、対する純白。 読了し、本のタイトル「紅蓮の雪」が、印象深く染み出してくる。 | ||||
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