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夜光虫
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夜光虫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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凄まじいまでの暴力、金、女、暗い情念、血の因縁・・・。馳星周作品に共通なキーワードは本作でも健在。台湾を舞台に元プロ野球選手で台湾の球団で選手生活を送る加倉が主人公。野球賭博の八百長プレイの常習犯であった彼が黒道(ヤクザ)間の抗争に巻き込まれたことから、運命が変り始める。彼を慕う気のよいチームの後輩、その美しい妻、愛人、いかがわしいクラブの共同経営者、謎めいた通訳の老人、加倉に近づく黒道、日本のテレビ局の女性記者、黒道を憎悪し加倉を執拗に追う刑事、拝金主義的弁護士・・・。幼い頃に生き別れた母親と実の弟への思い、自分を裏切った妻、父親への憎悪、加倉の心の奥に渦巻く暗い情念、執拗に聞こえる心の内なる声・・・。主人公がだんだんと追い詰められていく状況を切迫感のある文章で描いていく。刹那的に生きる主人公が、精神的・肉体的にギリギリと締め上げられていく描写は著者特異のもの。台湾社会とそこに入りこんだ異邦人としての日本人や野球賭博が描かれる前半部、加倉の血の因縁をめぐるストーリーが中心となっていく後半と、数冊分のネタがぶち込まれたようで、前半後半通すとやや冗長・詰め込みすぎといった印象を受けたのも確か。一方で、後半3分の1以降の主人公の暴走ぶりは想像を超える。裏切りと憎悪、陰謀が錯綜する展開は「不夜城」以来の作者得意の展開、最後は血で血を洗うヴァイオレンスシーンに突入するのもまた同じ。悲哀感のあるラストは、従来作からすると異色だが悪くはない。 | ||||
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「ノワール」って言葉がやっとぴんときた。読んでいる間中、ずっと真っ暗闇を歩いているような感覚だった。作者の他の作品と同じで、絶対「好き」な作品とは言えないのだが、心も体も完全に作品の世界にのめりこんでいた感じがする。大変魅力的な小説でした。 | ||||
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〈馳星周の小説って、一見面白いけどさ、おおすじいつも同じじゃない?引出し少ないんだよね〉なんて思っててゴメンなさい。殺人、インセスト・タブー、アダルト・チルドレンなど骨子は過去の作品たちと似ているのだが、怒涛の物語に引き込まれ、時を忘れる。いつもながら、ただならぬ求心力だ。これは暴力と死で紡がれた、大人のための(血沸き肉踊る)御伽噺である。 | ||||
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中国系マフィア、堕落していく主人公、意外な血縁関係、そして漢字三文字のタイトル。「不夜城」、「鎮魂歌」に続く3作目としては、いい意味でも悪い意味でも期待を裏切らない内容です。この作品の登場人物を「不夜城」に当てはめると、加倉が健一で王東谷が楊偉民かな(この説明だけでもかなりのネタバレ)。しかし、読後感はまったく違います。ラストシーン、悲劇的な終わり方には違いないけれど、僅かながらも「救い」がある。少なくても虚無・無力感は残りませんでした。登場人物は相変わらず、どいつもこいつも感情移入できないような嫌な奴ばっかりだけどね。 | ||||
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栄光に彩られた日本球界から一転して、八百長まみれの台湾球界に身を投じることになった主人公・加倉昭彦が堕落していく様は、大変読み応えがある。閉塞した状況の中で絶望に向かって突き進み、そして堕ちていく人間の哀しい姿を、見事なまでにリアルに書き切った暗黒小説である。 | ||||
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日本から台湾へと渡った一人の負け犬野球選手。一から出直そうと再び野球に励もうとするが、そこは、八百長だらけの汚れた世界だった。結局自分自身はまり込み、マフィアのtargetになる。絶体絶命から抜け出せるのか?馳星周 のなかでも、この本が僕は一番お勧めです。主人公が、とてもCOOL! 昨日の友は今日の敵。自分さえよければそれでいい。そんな腐った人間たちの戦い。もしあなたがこの本が好きなら、あなたは、、、、、答えはあなたの心のなかにある。 | ||||
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日本から台湾へと渡った一人の負け犬野球選手。一から出直そうと再び野球に励もうとするが、そこは、八百長だらけの汚れた世界だった。結局自分自身はまり込み、マフィアのtargetになる。絶体絶命から抜け出せるのか? 馳星周 のなかでも、この本が僕は一番お勧めです。主人公が、とてもCOOL! 昨日の友は今日の敵。自分さえよければそれでいい。そんな腐った人間たちの戦い。もしあなたがこの本が好きなら、あなたは、、、、、答えはあなたの心のなかにある。 | ||||
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元々は日本のプロ野球で活躍を期待されていたピッチャーが故障で活躍を断念し、台湾に渡って野球を止めることができずに、しかし八百長に手を染めている加倉という男が墜ちていく話。台湾の熱気が非常に鋭い描写で描かれており、そこにいるマフィアと日本統治下時代に育った老人。少し話は複雑だが、一気に読めてしまう。ラストのシーンはまるで映画のラストシーンのようにきれいな印象。おもしろく読める。 | ||||
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