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フェルメールの憂鬱
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フェルメールの憂鬱の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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『蟻の棲み家』を読んで注目するようになった望月諒子の新刊。発売を知り、慌てて購入する。 海外ミステリーのような書き出しだったが、とても読みやすく、あっという間に物語に引き込まれ、文字通り一気読みしてしまった。昼に読み始めて、そのまま夕方までかけて読了。本当に息つく暇なしで、控えめに言って、絶対に読むべき。2024年の暫定ベスト1である。 『蟻の棲み家』はルポライターの木部美智子が事件を追っていったが、こちらは、イアンというイギリス人貴族や日野という日本人画廊を中心とした物語だった。タイトル通り、フェルメールの絵画をめぐる壮大なコンゲーム小説なのだが、ぐいぐいと読み進めることができた。木部美智子作品は「重厚」で、たとえるならフルボディの赤ワインだったが、こちらは「軽快」でよく冷やした辛口の白ワインのような味わい。読後感もたいへんよい。 フェルメールについては、名前と「青いターバンの少女」くらいしか知らなかったのだが、作中で丁寧に説明されていて、ちょっとした蘊蓄が語れるくらいになった気がする。おまけにフェルメールの全作品がカラーで載せられていて、たいへんわかりやすかった。印刷もきれいで、フェルメールのミニ画集付き、といった趣。 大きな分類としてはアートミステリーになるのだろうが、日本での宗教団体への献金や宗教二世の問題も絡められていて、今の社会情勢と重なる部分も多い。個人的には、宗教二世である向井章太郎というキャラクターがとても印象深かった。 そして、読後に解説を読んでわかったのだが、じつは同一シリーズの『大絵画展』という作品があるとのこと。こちらも急ぎチェックせねばと思った。 | ||||
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