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百年の子
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百年の子の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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令和の個所は薄っぺらく、誰にも共感できないですが、昭和の個所は面白くあっという間に読み終わりました。 最初の「令和三年春」で読む気を失せる人もいるかもしれませんがそれを耐えて昭和に入ると引き込まれるのでとりあえず昭和までは読み進めてほしいです。 子供の歴史が100年というような壮大なテーマはこの本からはあまり読み取れませんが、小説としては読みやすくお勧めです。 | ||||
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小学館の社史の引き写し、どこかで読んだような陳腐な戦中描写、手塚治虫の既によく知られたエピソード、スペル星人にまつわる新味のない話、出版業界のつまらない内輪の話などが足早に(本当に足早なのだ)羅列され、そこにご都合主義な薄っぺらい人間ドラマらしきものがまとわりついてるだけ。この薄さは同じ小学館の「美味しんぼ(食い物の蘊蓄にしか興味が無いくせに、それを糊塗するためにしょうもないドラマを噛ませる)」にも通じる。かつて日大創立百年記念の「マイフェニックス」というクソ映画があったが、この小説は小学館版のそれである。なんて言ったら言い過ぎか。 | ||||
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行き詰まってるいる事があった。 そんな時 この作品に出逢えた。 震える思いがした。 私自身が、 今忙しない中、 葛藤とともに働く 労働者である1人の女性として。 胸に響くものが あまりにも大きくて。 大きくて。 熱いものが込み上げた。 一つひとつの物語が 繋がる循環と感動。 素敵な作品。 この作品の 生みの親である 著者さんに心から感謝したい。 | ||||
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オーディブルで聞きました。石田ひかりさんのナレーションは秀逸でした。男性のセリフを男らしい声に変えることなくそのまま読んでいるのに、ちゃんと男性として聞こえてくるのは流石だと思いました。 主人公が現状を嘆きウジウジするシーンが長いのは、同著者の「マカン・マラン」と同じで、作者の好むスタイするなのだろうなと思いました。ただしウジウジシーンが長すぎて苛つきました。 戦中・戦後の雑誌づくりという題材から伊吹有喜の「彼方の友へ」を彷彿とさせ、会社の周年記念誌を作るところから過去に遡る手法は原田マハの「翼をください」を思い起こさせました。 しかしストーリー展開は素晴らしく最後まで飽きさず興味を引っ張ってくれました。著者の力量を感じました。また著者が膨大な資料と取材を重ねて書き上げたのが物語全体から感じ取られました。 オーディブルで聞き終わったので、今度は文字で読んでみたいと思います。 | ||||
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読めばわかります。 「小学○年生」…誰もがお世話になった、でも、たわいのない学年雑誌。 その生い立ちと、その背景に生きた人々の、人生の壮大さ。 素晴らしい取材力と、人間味あふれる筆致に、一気読みでした。 とにかく読んでみてください! | ||||
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「自分事」として一気に読み進めた本でした。時代や環境の中で母と娘のすれ違う思い。母娘三代のそれぞれの思いが繋がった時は胸が熱くなりました。読後感がとても良いです。 | ||||
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前半はやや退屈でしたが、スエさんの話以降、ぐいぐい読ませます。読後感が良いです。 | ||||
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Audibleでおすすめに掲示されていたこの作品。 私にとって初めましての作者さんでしたが、「試しに…」という気持ちで聴きました。、 読み手の石田ひかりさんについては、その語り口に好き嫌いがあるかと思いましたが、この作品の佇まいと石田さんの声質はあっていたと思います。 物語は静かに語られ、思わぬ展開をしていきます コロナ禍の現代に生きる女性と、戦禍を生きた祖母、社会情勢のうねりの中で敢えて声高に語らずにしなやかに生き抜く女性たちの中に気高ささえも感じました。 聴き終えて、今度は文字で味わいたいと本を購入しました。 | ||||
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女性や子供の人権や人生。そして戦争によって失ったものの大きさに気付かされる。翻弄されながらも一生懸命に生きていく大切さを改めて知ることができました。 | ||||
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令和の今を生きる20代の主人公と同じ年頃に戦争を経験した祖母との物語。 令和と昭和を行き交うスケールの大きな小説です。 ついこの間まで女性と子どもの人権は低いものでした。 若い方には自分の母親、祖母と重なる部分もあるかもしれません。 自由のなかった時代に彼女たちはどのように生きていたのか。思いを馳せてみたくなります。 もう一つのテーマは時代を生きた出版社と取巻く職業人の熱い物語でもあります。 小学生の頃夢中で読んだ付録付学習雑誌の思い出が蘇ります。 昭和を彩った著名人達が登場し嬉しさと懐かしさを感じました。 戦争という時代背景の中、子供のために奔放した出版社の人々の歴史には深く敬意を示したいと思います。 多くを語らない主人公の祖母。そこから彼女は何を受け取っていくのでしょう。 最後に謎解きのように真実が解明されます。 "春風の君"が持つ花束。 一つ一つのお花は女性達の生き様のような気がしました。 脈々と歴史は刻まれていきます。 | ||||
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戦争が与えた子供達への影響、時代の波に翻弄させられるのはいつも子供達、日本がいつまでも平和であってほしいとつくづく思いました。 | ||||
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夢中になって読んだ。母と娘3世代のさもありなんなストーリーかと思いきや、様々な切口が盛り込まれており、読者によってその面白さや興味はプリズムのように変わるだろう。 個人的には、出版社や作家の戦争責任について興味があるので、存分に満喫した。 小説ではあるものの、実際の事件や実在のモデルをもとに書かれているため、巻末の参考図書も続けて是非読みたい。 | ||||
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最初は、ファッショナブル女子のお仕事小説かなーと思って読み進めておりましたが…そんなことはなく、多方面からの視点で時代を炙り出すという、なかなかの力作。つい、徹夜して読んでしまいました。子ども、児童文学という存在についてもいろいろ考えさせられた。 現在の描写が「自分とは違うな」とは思いましたが、それだけ現在進行形の話は多種多様だということですよね。この時代の評価は、しばらく経ってからされるのだと思いました。 この書籍を世に出した出版社にも敬意を表して★5つ。いろいろ大変だったに違いない。 | ||||
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大昔、自分自身も、発売日に胸踊らせたものだった。附録も最後はグチャグチャになって諦めた。そんな学習雑誌にこんな歴史が隠されていた。 | ||||
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石田ひかりさんの朗読で聞きまして、声も良かったですが、 内容も、訴えたいこと、展開など、すばらしかったです。 全く全く、お説教じみてないのに、 戦争時のあれこれ、国家権力や報道洗脳の恐ろしさ、 100万年?放置され続けた子供や女性の人権問題、 保身や迎合から逃れられない人間の弱さ・悲しさ、 そして、出版にかかわる人たちの意気込みや葛藤がイキイキと描かれ、 昭和の香り・令和の香りなどなど、、学びの多い1冊でした。お勧めです。 この本は、「太平洋戦争」がメインテーマというわけではないでしょうから、 あくまでも、ひとつの側面として感じたのは、、 「戦争反対!」という言葉を発するのは、今の時代なら、容易ですが、 「戦争反対!」とダイレクトに言わずに、 一般市民の「物語」で伝えちゃう、説得力の強さです。 こっちのほうが、断然、心に残る、心動かすメッセージになりますよね。 そういうことは、分かっていても、「物語」で伝えるのは、極めて難しく、 誰でもできることではないから、こういう作品が輝くのだろうなあ、、と思いました。 悲惨な歴史の、ほんの、1ページ、一面だとしても、 ものすごいリアリティを伴って、心に刻み込まれ、 その一面から、周辺や背景にまで広がり、「時代」の空気を感じることができました。 しかも、最後は、昔話で終わらず、「現代」でしめくくられて、後味もよかったです。 | ||||
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昭和期の懐かしい偉人が、名前をもじって登場します!戦争期の出版社の苦悩や、子育てと仕事の両立に悩む女性にも触れていて、読み応え抜群! どんどん本が読みたくなるので、秋にぴったりかも知れません。 | ||||
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多くの事を感じた本でした。 特に…いろいろな時代、様々な状況の中で自分の信念を持ち続ける、そして曲げず抜く難しさと大切さ、また素直になる大切さ、改めてそこに思い至りました。 そうありたい事を再確認させて頂きました。 | ||||
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世相を映した児童雑誌の長い歩みを追体験できるお仕事小説。 メチャメチャ勉強になりました。 子どもを死地に駆り立てるような戦時中の誌面の異様さ、 戦後の手の平返し、高度成長期の激しい熱量、そして現代、 すべてに魅力あふれるドラマがありますね。 特に、まんがの神様や児童文学の巨匠と 駆け出し編集者のやり取りが面白かった! 反戦作品で有名な児童文学の巨匠でさえ、 もし戦時中なら自分とて体制に取り込まれていただろう というくだりもありました。 やはり、世のうねりが誤った方向にいかないよう、 一人ひとりが過去から学んでいく必要がありますね。 そのためにも、この『百年の子』を読みましょう。 みなで。 (対象年齢は13歳半以上かな?) | ||||
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「小学〇年生」というタイトルのついた学年誌。私(1959年生まれ)が子供の頃には、読んでいない子の方が珍しいほど広く読まれている雑誌でした。本作はこの学年誌をモチーフに、戦中、戦後、現代を行き来しながら「大人が子供に向き合うことの意味」を追究しています。 主人公の明日花は、学年誌によって創業した老舗出版社・文林館に入って5年目の社員。ファッション誌のカルチャーページを担当し、超多忙ながらも充実した日々でしたが、突然、創業百周年記念学年誌百年企画チームに異動になります。当初は「誰もやりたがらない仕事を押し付けられた」という思いでやる気が出なかった明日花ですが、今も唯一残る学年誌「学びの一年生」の編集を担当する同僚の康介から、「間口の広い学年誌が、彼らや彼女らが自分を引き出す手助けやきっかけになれるなら、俺は本気で光栄なことだと思ってる」という言葉を聞いて吹っ切れます。間口が広いというのは、学年誌というのは学年を区切っているだけで、後は男女の区別もなく、文系理系の区別なくすべての科目を扱い、学習ページだけでなく漫画もゲームも含め子供が興味のありそうなあらゆるジャンルに目を配っているという意味です。 創業者は、「一人で学ぶことの楽しさを身に付けてほしい」という思いでこの学年誌を発刊しました。しかし戦時色が濃くなるにつれて、その思いとは裏腹に軍国主義を子どもたちに植え付けるための道具になっていきます。戦後、株式会社として改めてスタートし、学年誌の黄金時代を迎えますが、ある事件をきっかけに創作童話の連載をする企画に暗雲が立ち込めて……。 作品中に、児童文学作家のこんな言葉が出てきます。「子どもの人権が認められるようになってきたのは、わずか百年。(中略)近代的子ども観については、我々自身がまだ赤子であることを認めざるを得ない。」 つまり、学年誌の一世紀にわたる歴史は、社会が近代的子ども観を確立しようとしてきた歴史そのものと言えます。 明日花はそんな歴史を知り、暗黒時代も含めて広く知ってもらうための企画展開催に向けて奔走します。そして、その過程で祖母も戦争末期に文林館で働いていたことや、終戦を期に退職してからも文林館と意外なつながりを持っていたことを知ります。本作品のもう一つのテーマは、明日花と母、祖母の関係性を通して問いかけられている、女性の生き方です。 子どもも女性も、まぎれもなく一人ひとりが一個の人格を持ったかけがえのない存在であるにも関わらず、子どもだから、女性だからというだけで軽く見られ、大人の男の価値観を押し付けられてきた時代がありました。そして今も、その時代と地続きになっていることは間違いありません。その危険性を、本作はしなやかに訴えかけているように思います。 作者の古内さんは、戦後70年にあたる2015年に『痛みの道標』(2018年の文庫化に際して『赤道 星降る夜』に改題)という作品を出版しています。ブラック企業の不正の責任を押し付けられた27歳の達希が、祖父の霊に導かれてインドネシア・ボルネオ島を訪れ、戦時中にそこで起こったできごとに直面する、ファンタジー要素を交えた小説。そのできごとの一つがポンティアナック事件で、連合軍の上陸作戦を前に追い詰められた日本軍が抗日蜂起未遂の罪を着せて現地住民や日本人軍属を虐殺したという、いたたまれない事件です。また、『百年の子』にも「鐘が鳴る丘」の話が少し出てきますが、古内さんは2020年刊行の『鐘を鳴らす子供たち』で、この伝説のラジオドラマをモチーフに終戦直後の子どもたちを描いています。 最近、このように20世紀という時代を真摯に振り返る作品が、特に女性作家に目立ちます。柚木麻子『らんたん』、小手鞠るい『ある晴れた夏の朝』、藤岡陽子『晴れたらいいね』、中脇初枝『神に守られた島』、村山由佳『風よ あらしよ』など。私たちの親や祖父母たちが経験してきた身近な体験の中に、私たちが進むべきヒントがたくさん隠れているということを、これらの作品群は教えてくれます。 | ||||
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作者がどれほどの思いを込めて書いたのか、読みながら実感します。大事ないくつかのテーマが上手く纏まって、読み応えのある素敵な作品となっています。 | ||||
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