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ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女
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【この小説が収録されている参考書籍】
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全175件 141~160 8/9ページ
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ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上 面白いとの評判を聞きつけて購入してみました。 慣れるまでスエーデンの人名や地名に戸惑わされるかも。あまり馴染みが無いですものね。 でも、時々知ってる名詞が出てくるのが嬉しかったりします。たとえば、イケアだとかH&Mだとかライマーズホルムスのアクアビットだとか。 ミステリーのトリックの意外性はともかく、まずその登場人物のキャラクターの濃さが好き嫌いの分かれ目になる可能性大。 私的にはそのキャラクターが気に入ってしまったのでハマリました。 それにしてもスエーデンのフリーセックスって事実だったのですね、って思わせる処もありながら女性に対する暴力も意外な程多かったりもするみたいです。 とにかく翻訳が読みやすいので海外ミステリーを読んだ事が無い人にもオススメ出来ます。 2部、3部と読んで見たくなるのですが、その後がもう絶対読めないのが残念で仕方ありません。 | ||||
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冒頭の流れは暗かった。だから途中で読むのをやめようと思いました。 ところがそこからストーリーに急に奥行きが出て来て広がっていく。あれよあれよという間に読み切ってしまいました。 スゴイですね。とても新人と思えない面白さ!ただ、ストーリー5で完結の予定が3で終了、著者の突然死によるものです。もったいないです。 下巻は今日からスタート、結末に期待大です。 | ||||
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冒頭の流れは暗かった。だから途中で読むのをやめようと思いました。 ところがそこからストーリーに急に奥行きが出て来て広がっていく。あれよあれよという間に読み切ってしまいました。 スゴイですね。とても新人と思えない面白さ!ただ、ストーリー5で完結の予定が3で終了、著者の突然死によるものです。もったいないです。 下巻は今日からスタート、結末に期待大です。 | ||||
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自分は小説で人物名を覚えるのがとても苦手なので、はじめの人物紹介ページの人物のあまりの多さに、「あ、これはもうダメかも」と思いましたがそんなことは関係なくなるぐらい入り込めます。 もちろん、人物紹介+家計図のページには何度も戻って確認はしましたが、それよりも作者の人物像の作り上げですんなり入ってきます。 人名覚えるの苦手な人はそれなりにいるかと思いますが、その点は大丈夫ですよ。 | ||||
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自分は小説で人物名を覚えるのがとても苦手なので、はじめの人物紹介ページの人物のあまりの多さに、「あ、これはもうダメかも」と思いましたがそんなことは関係なくなるぐらい入り込めます。 もちろん、人物紹介+家計図のページには何度も戻って確認はしましたが、それよりも作者の人物像の作り上げですんなり入ってきます。 人名覚えるの苦手な人はそれなりにいるかと思いますが、その点は大丈夫ですよ。 | ||||
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最初スェーデンの地名や人名になれるのに苦労しましたが、すぐに物語に入り込みました。他のかたは、後半部分のテンポの良さを支持しているようですね。確かに。 上巻では様々な伏線がしかれていきます。私はこの部分がとても興味深く読めました。この部分がないと、アメリカン・ミステリーという感じになってしまうと思います。はじめにたくさんの人物が出てくるわけで(家系図のすごさと言ったら)、この性格を描き出すことに成功しています。 またページ数がずいぶん残っている段階で、主犯(ネタバレになるのであえて主犯といいますが)分かるのですが、その後も飽きさせずに読ませるところが実力を感じさせます。でも最後は切なくなります。 | ||||
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最初スェーデンの地名や人名になれるのに苦労しましたが、すぐに物語に入り込みました。他のかたは、後半部分のテンポの良さを支持しているようですね。確かに。 上巻では様々な伏線がしかれていきます。私はこの部分がとても興味深く読めました。この部分がないと、アメリカン・ミステリーという感じになってしまうと思います。はじめにたくさんの人物が出てくるわけで(家系図のすごさと言ったら)、この性格を描き出すことに成功しています。 またページ数がずいぶん残っている段階で、主犯(ネタバレになるのであえて主犯といいますが)分かるのですが、その後も飽きさせずに読ませるところが実力を感じさせます。でも最後は切なくなります。 | ||||
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冒頭の登場人物紹介のページを見て思わずビビる。 なにせ50名近くの名前がずらり。 おまけに物語の中心となるヴァンゲル家の1800年代から現代に至るまでの複雑な家系図。 読むのが億劫になりかけましたが最初の50P位で心配は杞憂だと確信しました。それほど、本書はリーダビリティが高い。 実際のところ物語が大きく動き出すのは主人公であるジャーナリストのミカエルがもう一人の主人公、凄腕の調査員リスベットと出会ってからなのですが、それは上巻のほぼラスト。 それまでは特に大きな見せ場があるわけでもないのですが、この二人を含めて登場人物達が陰影に富んでいて意外なほどドンドンと物語に引き込まれてゆきます。 40年前に小さな島で起きた少女失踪事件の謎に挑むミカエルとリスベットの前に大企業ヴァンゲルグループの一族をめぐる暗い歴史とそれよりも遙かにおぞましい深い闇が現われてきます。 物語の後半は急テンポでミステリとサスペンスの度合がヒートアップして加速度的に面白くなってゆきますので心づもりが必要かと。 おそらくアメリカ型のエンターティメントだとこのミステリとサスペンスをもっと強調するのでしょうが本書の場合それだけでは終わらないのが最大の魅力でしょう。 二人の主人公の関係、特にリスベットのミカエルへの心象が細かな心の揺れを含めて描かれていて大きな読ませ所となっております。 それと雑誌「ミレニアム」のジャーナリズムとしての役割を通じた闘いが「ミステリとサスペンス」の物語が終わった後に意外なほどのボリュームで描かれているのですが、この部分だけでも十分面白いあたりがユニークでありおみごとな点だと思いました。 グローバル経済時代の企業のモラルの危うさに警鐘を鳴らす側面もあって本当なら「詰め込み過ぎ」で消化不良を起こしてもおかしくないはずなのに読んでいて全く破綻を感じない見事なエンターティメント小説です。 | ||||
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冒頭の登場人物紹介のページを見て思わずビビる。 なにせ50名近くの名前がずらり。 おまけに物語の中心となるヴァンゲル家の1800年代から現代に至るまでの複雑な家系図。 読むのが億劫になりかけましたが最初の50P位で心配は杞憂だと確信しました。それほど、本書はリーダビリティが高い。 実際のところ物語が大きく動き出すのは主人公であるジャーナリストのミカエルがもう一人の主人公、凄腕の調査員リスベットと出会ってからなのですが、それは上巻のほぼラスト。 それまでは特に大きな見せ場があるわけでもないのですが、この二人を含めて登場人物達が陰影に富んでいて意外なほどドンドンと物語に引き込まれてゆきます。 40年前に小さな島で起きた少女失踪事件の謎に挑むミカエルとリスベットの前に大企業ヴァンゲルグループの一族をめぐる暗い歴史とそれよりも遙かにおぞましい深い闇が現われてきます。 物語の後半は急テンポでミステリとサスペンスの度合がヒートアップして加速度的に面白くなってゆきますので心づもりが必要かと。 おそらくアメリカ型のエンターティメントだとこのミステリとサスペンスをもっと強調するのでしょうが本書の場合それだけでは終わらないのが最大の魅力でしょう。 二人の主人公の関係、特にリスベットのミカエルへの心象が細かな心の揺れを含めて描かれていて大きな読ませ所となっております。 それと雑誌「ミレニアム」のジャーナリズムとしての役割を通じた闘いが「ミステリとサスペンス」の物語が終わった後に意外なほどのボリュームで描かれているのですが、この部分だけでも十分面白いあたりがユニークでありおみごとな点だと思いました。 グローバル経済時代の企業のモラルの危うさに警鐘を鳴らす側面もあって本当なら「詰め込み過ぎ」で消化不良を起こしてもおかしくないはずなのに読んでいて全く破綻を感じない見事なエンターティメント小説です。 | ||||
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新聞の書評で激賞されていたのに惹かれて購入したが、ここまで一気読みした本は久し振りというぐらい予想を大きく超える面白い作品であった。 本書の面白さはまずミステリーとして一級品だという点だ。ストーリーは月刊経済誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルが、30年以上に起きた失踪事件の調査を請け負うところから始まるが、大昔の事件でこれ以上新しい事実は出てこないであろうというところから、思いもよらぬ手がかりが見つかり、思いもよらぬ事実が徐々に明らかになっていく過程がたまらなく面白い。 そして登場人物が皆魅力的だ。ミカエルの恋人兼月刊誌『ミレニアム』の共同経営者は魅力的だし、仕事を依頼する大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルを始めとする、ヴァンゲル一族はどれも一癖も二癖もある人間揃い。そして何と言ってもタイトルの「ドラゴン・タトゥーの女」リスベットの個性的なキャラクターと生き様は強烈で、彼女とミカエルとの関係はこの物語のもう一つの軸になっている。 本書の面白さはこれだけではない。著者はスウェーデン人の男性で、舞台もスウェーデンだが、北欧の平和的な福祉国家というイメージの裏側に、多数の女性が男性から性的な暴力を受けている事実が赤裸々に描かれている。本書には女性がこうむっている理不尽な暴力に対する著者の憤りが溢れており、それが単なるミステリーを超えた緊張感を生み出している。 本書はミレニアム3部作の第一作ということだが、以上のような様々な要素が盛り込まれた巨編であり、この作品だけで面白さを堪能できた。これだけ面白い作品の第2作の「火と戯れる女」がどのような展開を見せるのか、期待と若干の不安で一杯だ。 | ||||
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新聞の書評で激賞されていたのに惹かれて購入したが、ここまで一気読みした本は久し振りというぐらい予想を大きく超える面白い作品であった。 本書の面白さはまずミステリーとして一級品だという点だ。ストーリーは月刊経済誌『ミレニアム』の発行責任者ミカエルが、30年以上に起きた失踪事件の調査を請け負うところから始まるが、大昔の事件でこれ以上新しい事実は出てこないであろうというところから、思いもよらぬ手がかりが見つかり、思いもよらぬ事実が徐々に明らかになっていく過程がたまらなく面白い。 そして登場人物が皆魅力的だ。ミカエルの恋人兼月刊誌『ミレニアム』の共同経営者は魅力的だし、仕事を依頼する大企業グループの前会長ヘンリック・ヴァンゲルを始めとする、ヴァンゲル一族はどれも一癖も二癖もある人間揃い。そして何と言ってもタイトルの「ドラゴン・タトゥーの女」リスベットの個性的なキャラクターと生き様は強烈で、彼女とミカエルとの関係はこの物語のもう一つの軸になっている。 本書の面白さはこれだけではない。著者はスウェーデン人の男性で、舞台もスウェーデンだが、北欧の平和的な福祉国家というイメージの裏側に、多数の女性が男性から性的な暴力を受けている事実が赤裸々に描かれている。本書には女性がこうむっている理不尽な暴力に対する著者の憤りが溢れており、それが単なるミステリーを超えた緊張感を生み出している。 本書はミレニアム3部作の第一作ということだが、以上のような様々な要素が盛り込まれた巨編であり、この作品だけで面白さを堪能できた。これだけ面白い作品の第2作の「火と戯れる女」がどのような展開を見せるのか、期待と若干の不安で一杯だ。 | ||||
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オリジナルは2005年リリース。邦訳は2008年12月10日リリース。この邦訳、まずフランス語版から邦訳し、原書と照らし合わせて修正を加えるという方法で実施されたらしい。実にユニークだ。作者のスティーグ・ラーソンについてググッてみたが(この作品の中でも主人公の名探偵カッレくんが愛用のiBookでググる場面が出てきて笑った)、未だウイキペディア日本にも項目が現在無いようだ。これは意外。予想だが来年の今頃に大騒ぎになっているだろう。『ダ・ヴィンチ・コード』の時もそうだった。よくよく巻末など読んでみると、スティーグ・ラーソンは既に心臓発作で2004年11月に享年50才で亡くなってしまっているようだ。 ストーリーが実に映像的だ。そして面白い。どんどん惹き付けられる。面白い小説とはどんなものだろうかと、つらつら考えてみるとやはりそれはストーリーもさることながら、魅力的なキャラクタの創造に他ならない気がする。複数の魅力的なキャラクタが有機的・必然的に面白いストーリーを創り出してくれる、のだろう。 その点この小説に登場するリスベット・サランデルは完璧だ。 まもなく映画化されるようだが、このリスベット・サランデルを誰が演じられるだろう。ぼくには思いつかない。 | ||||
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オリジナルは2005年リリース。邦訳は2008年12月10日リリース。この邦訳、まずフランス語版から邦訳し、原書と照らし合わせて修正を加えるという方法で実施されたらしい。実にユニークだ。作者のスティーグ・ラーソンについてググッてみたが(この作品の中でも主人公の名探偵カッレくんが愛用のiBookでググる場面が出てきて笑った)、未だウイキペディア日本にも項目が現在無いようだ。これは意外。予想だが来年の今頃に大騒ぎになっているだろう。『ダ・ヴィンチ・コード』の時もそうだった。よくよく巻末など読んでみると、スティーグ・ラーソンは既に心臓発作で2004年11月に享年50才で亡くなってしまっているようだ。 ストーリーが実に映像的だ。そして面白い。どんどん惹き付けられる。面白い小説とはどんなものだろうかと、つらつら考えてみるとやはりそれはストーリーもさることながら、魅力的なキャラクタの創造に他ならない気がする。複数の魅力的なキャラクタが有機的・必然的に面白いストーリーを創り出してくれる、のだろう。 その点この小説に登場するリスベット・サランデルは完璧だ。 まもなく映画化されるようだが、このリスベット・サランデルを誰が演じられるだろう。ぼくには思いつかない。 | ||||
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今回の事件と犯人像に関してのみ言えば、恐らく多くの海外ミステリ・ サスペンスの愛読者ならば、特に新鮮味があるものでは無いと思います。 けれども、強くて有能で、積極的な性衝動と繊細な女心を併せ持つ女性たち・・ 基本的にいい人でちょっとモテ過ぎ(笑)な男性主人公。 様々な興味深い内幕・・ 一読しても損は無い作品です。 | ||||
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今回の事件と犯人像に関してのみ言えば、恐らく多くの海外ミステリ・ サスペンスの愛読者ならば、特に新鮮味があるものでは無いと思います。 けれども、強くて有能で、積極的な性衝動と繊細な女心を併せ持つ女性たち・・ 基本的にいい人でちょっとモテ過ぎ(笑)な男性主人公。 様々な興味深い内幕・・ 一読しても損は無い作品です。 | ||||
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全世界で800万部以上を売り上げたという、スウェーデン発驚異の三部作の第一部。この第一部は、スカンジナヴィア推理作家協会が北欧5カ国で書かれたミステリー最優秀作に与える「ガラスの鍵」賞を受賞している。 大物実業家の暴露記事を書いて、名誉毀損で有罪となったジャーナリストのブルムクヴィストは、ある老富豪ヘンリックから奇妙な依頼を受ける。36年前に失踪して、殺されたかもしれない兄の孫娘の事件を解明して欲しいというのだ。スウェーデン中部の島を訪れた彼は、ヘンリックからの条件を受け入れ、調査を始める。 上巻は、三部作にも及ぶ大部の物語の冒頭となるだけに、おびただしい老富豪一族の歴史や、ブルムクヴィストともうひとりの主人公であるリスベットのそれぞれのエピソードなどがいささか冗長に進行してゆくが、下巻に入り、ブルムクヴィストとリスベットが出会うあたりから、一気にページターナーの様相を呈してくる。 そもそも、「事故により閉ざされ、大きな密室と化した孤島からの人物消失」「死者からの贈り物」「暗号解読」「1949年からの過去の謎の連続殺人」「見立て殺人」「富豪一族の歴史と闇と確執」「主人公の危機」「驚愕のサイコパス」と、謎解きミステリーとサスペンスの素材がてんこ盛りなのである。 彼らは、過去の資料を舐めるように洗い直し、些細な証拠から手がかりを見つけ、足を使って調査するというオーソドックスな捜査と併行して、最新のコンピュータ技術をも用いて真相に肉薄してゆく。 さらに、この物語は、なるほど著者ラーソンが雑誌ジャーナリズムの出身だけあって、ブルムクヴィストの声を借りて金儲け至上主義者を糾弾し、現代スウェーデンの翳の部分を指摘する社会派小説でもある。また愛と復讐の物語でもあり、狂気と血にまみれた歴史悲劇小説としての側面も持っている。 ともあれ本書は、あらゆる要素を盛りこんだエンターテインメントであり、その壮大なスケールは、第二部、第三部と進んでゆくことにより、読者の前に現れるのだろう。 | ||||
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家系図や地図が単なるこけおどしにしか見えない、1級のエンターテインメント。 人物描写がたくみだし、北欧(表現は古いが、フリーセックスの国)が舞台だけあって、 そのへんの娯楽性の高さも想像を超えている。 また、翻訳が巧みで、舌をまく。一例 258頁 M.Vは、「愚かさと鋭さと愛想のよさとが不思議な具合にブレンドされた人物だった。」 具体的な人物像がたちあがてくるようではないか。 これからどうなるか、下巻に挑戦する。 | ||||
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全世界で800万部以上を売り上げたという、スウェーデン発驚異の三部作の第一部。この第一部は、スカンジナヴィア推理作家協会が北欧5カ国で書かれたミステリー最優秀作に与える「ガラスの鍵」賞を受賞している。大物実業家の暴露記事を書いて、名誉毀損で有罪となったジャーナリストのブルムクヴィストは、ある老富豪ヘンリックから奇妙な依頼を受ける。36年前に失踪して、殺されたかもしれない兄の孫娘の事件を解明して欲しいというのだ。スウェーデン中部の島を訪れた彼は、ヘンリックからの条件を受け入れ、調査を始める。 上巻は、三部作にも及ぶ大部の物語の冒頭となるだけに、おびただしい老富豪一族の歴史や、ブルムクヴィストともうひとりの主人公であるリスベットのそれぞれのエピソードなどがいささか冗長に進行してゆくが、下巻に入り、ブルムクヴィストとリスベットが出会うあたりから、一気にページターナーの様相を呈してくる。 そもそも、「事故により閉ざされ、大きな密室と化した孤島からの人物消失」「死者からの贈り物」「暗号解読」「1949年からの過去の謎の連続殺人」「見立て殺人」「富豪一族の歴史と闇と確執」「主人公の危機」「驚愕のサイコパス」と、謎解きミステリーとサスペンスの素材がてんこ盛りなのである。 彼らは、過去の資料を舐めるように洗い直し、些細な証拠から手がかりを見つけ、足を使って調査するというオーソドックスな捜査と併行して、最新のコンピュータ技術をも用いて真相に肉薄してゆく。 さらに、この物語は、なるほど著者ラーソンが雑誌ジャーナリズムの出身だけあって、ブルムクヴィストの声を借りて金儲け至上主義者を糾弾し、現代スウェーデンの翳の部分を指摘する社会派小説でもある。また愛と復讐の物語でもあり、狂気と血にまみれた歴史悲劇小説としての側面も持っている。 ともあれ本書は、あらゆる要素を盛りこんだエンターテインメントであり、その壮大なスケールは、第二部、第三部と進んでゆくことにより、読者の前に現れるのだろう。 | ||||
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家系図や地図が単なるこけおどしにしか見えない、1級のエンターテインメント。 人物描写がたくみだし、北欧(表現は古いが、フリーセックスの国)が舞台だけあって、 そのへんの娯楽性の高さも想像を超えている。 また、翻訳が巧みで、舌をまく。一例 258頁 M.Vは、「愚かさと鋭さと愛想のよさとが不思議な具合にブレンドされた人物だった。」 具体的な人物像がたちあがてくるようではないか。 これからどうなるか、下巻に挑戦する。 | ||||
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ノルウェーなんて、寒くて地味な国くらいにしか思ってなかったのに、 「ミレニアム」は面白かったです。 主人公が孤島の田舎町に移り住んでから、物語は徐々にスピードを上げていきます。 緩い閉塞感が漂いながらも、島から吸収できる大富豪の歴史と、その周辺の人々の反応は、圧倒的な量と質感があり、失踪事件のピースを集めていく過程は濃密なパズルです。 ミカエルと交互に描かれているヒロインのリスベットも、スピード感に拍車をかけています。 頭も良くって能力も凄いのに、突出した強靭な信念のために、 まわりにガツン、ガツンぶつかってしまうけど、強い。諦めない。結果、負けなしです。 登場人物を見ると、「えっ、こんなに人が出てくるの!?」と戸惑うけど、全く問題なしです。 上下巻買って、いっきに読むとかなりテンションが上がって、元気になります。 | ||||
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