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ラブカは静かに弓を持つ
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ラブカは静かに弓を持つの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全77件 21~40 2/4ページ
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緊張感のあるストーリーの中に差し込まれるチェロの暖かい響きが聞こえてくるような描写がたまらなく快感でした。 チェロを習い始めて10年あまり、バッハの無伴奏私も練習したくなりました。 | ||||
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音楽をテーマに、音楽教室の先生と生徒の関係でありながら、スパイとして音楽学校に潜入捜査をしているという変わった設定の作品。というものの、最初から最後までのめり込めないまま読了。 | ||||
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バッジが見つかったら、実は著作権協会の社員なんですけど、ウチとミカサが裁判しているのに実は社員なんですなんて言う訳にはいかないじゃないですか。ハッハッハ!!と笑い飛ばせば良かったのに。そしたらそれでやり過ごせたのにね。 エピローグではなんとなくハッピーエンドになっている。が、橘を許したらしい浅場の心情変化が全く無視されている。それは端折りすぎでしょ。強がってはいても浅場が落選したのはこの事件が影響したことは容易に想像できる。人生最後のコンクールを邪魔をされた橘を許すはず無いし、実際アンサンブル当日も怒っていた。それを何の説明もなくハッピーエンドに持っていくのは作者の手抜き。これでマイナス1点。 橘を潜入調査員に仕立てたのは人選ミスだろうな。小説では派閥争いの一環として秘密裏に仕立てられたようだけど、現実ではそう言う部署と専任者がいるのではなかろうか?と思った。 | ||||
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作中で毒のない空間が心地いい。黙っていてもそれが受け入れられる雰囲気だ。とありましたがまさしくこの作品がそうだと思います。小説として読んでいく流れに身を任せているだけで心地いい気分になり爽やかなハッピーエンドを迎えるのでとても良い気分になりました。 | ||||
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音楽教室での曲の使用は著作権料を払うべきか。その実態を探るべく2年間の潜入調査をすることは実態にあったらしい。 物語の主人公の橘樹は5才からチェロを習っていたが、13才の時に誘拐未遂がありチェロをやめた。大人になっても思い出すと息が苦しくなるほどの恐ろしい記憶。深海でじっとうずくまって息をひそめているような記憶。今でも日々不眠症に悩まされていた。日中でも音が聞こえただけで突然動悸がして立っていられなくなるほどの。 仕事上とはいえレッスンを再開し、仲間との交流を通じて心はほぐれていく。『講師と生徒の間には信頼があり絆があり固定された関係がある。』裁判である講師の言葉だ。 そうなんだ。ぶち壊した信頼を一から築き直すんだ。自分が生きたいように一歩を踏み出せ。トラウマを克服し立ち直る物語なんですね。未来は開けているだろう。 | ||||
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本屋大賞2位とゆうことで、オーディブルってみた。汗臭さ、血なまぐささ、ドンパチ、緊張感、躍動感等々、スパイものにありがちな展開が全くない、無機質な物語が淡々と流れていく。二コラ・ド・スタールの画集のような、感情の起伏を生じさせない空間に浸りたい時にはいいかもしれない。 | ||||
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エピローグ以前の終わりが個人的には好きだった。 ありふれたハッピーエンドと感じた | ||||
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主人公の葛藤に共感します。多かれ少なかれ、誰しも葛藤を抱えながら生きているのではないでしょうか。 スパイとして潜り込んだ先で自分の心のよりどころを見つけるという複雑な心境に、苦しくなります。 自分の日々を振り返っても、家庭と仕事、自分の気持ちと相手の気持ち、日々小さな葛藤に溢れています。 主人公が悩みながらも自分が正しいと思う方に動き、芯をもって生きていく姿に勇気づけられます。 相反する状況にリアルな気まずさや、スパイがいつバレてしまうのだろうというハラハラ感を感じながら読み進みました。 | ||||
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全日本音楽著作権連盟、通称・全著連の職員である橘樹は、音楽教室の不正楽曲使用の裁判のため、上司から音楽教室への二年間の潜入調査を命じられるところから物語が始まる。 本書の読みどころは、以下の二つだと思う。 ・子どもの頃にチェロを習っていた時に巻き込まれた事件のトラウマを抱えながら再びチェロと向き合うこと ・音楽教室に通う内にできた人間関係に対する、自分がスパイであることの葛藤 発表会の演奏曲がスパイ映画の曲である「戦慄き(わななき)のラブカ」という皮肉も楽しめた。 最初はただの仕事の一環だと思っていたのが、音楽教室のレッスンを続けていく内にチェロと真剣に向き合うようになり、同じ浅葉先生に習う他の生徒との交流ができたり、先生を囲む会に呼ばれたりして関係が深まっていく中、自分がスパイであることを隠したまま葛藤し続ける橘の心情が丁寧に描かれていて引き込まれた。 音楽の表現に何が大事なのか、ところどころに描かれている言葉も興味深かった。 ・音楽というのは不思議だ。いま目の前にないはずの情景を呼び起こすことができる ・曲を表現する時に一番、何が重要なのか?それはイマジネーションだ。的確なイマジネーションこそが、音楽に命を与える。プロもアマも関係ない。自分が育てた想像力を、この弦の上に乗せるんだ ・初めての発表会を間近に控えてのアドバイス。本番は、ちょっと遠くの小窓の向こうに音を届けるように弾いてみて 中盤以降、音楽講師の浅葉先生がコンクールを目指すことになると同時に、潜入調査も終わりを迎える時期になり、橘の心がどんどん揺さぶられていく様子は胸が締め付けられる展開でドキドキだった。 物語の終盤、音楽教室の講師が語った 「講師と生徒のあいだには、信頼があり、絆があり、固定された関係がある。それらは決して代替のきくものではないのだ」 という言葉は特に印象に残っている。 安全や安心を感じる場でないと自己開示はしにくく、自分の話をしても大丈夫という信頼。 その無数の信頼の積み重ねで構築される人間関係。 信頼を育てるのが時間なのだとしたら、壊れた信頼を修復させるのもまた時間なのだという、心療内科の先生の言葉は心に響いた。 最後まで自分の心に向き合い続けた橘を応援したくなる物語だった。 | ||||
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読みたいと思いながら積読本になっていた作品をようやく手に取る。 読み始めると止まらないくらい面白い。 作中にでてくる曲を聴いてみたくなる。 久しぶりに一気読みした作品です。 #ラブカは静かに弓を持つ | ||||
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橘樹(たちばないつき)は、全日本音楽著作権連盟に勤めている。人付き合いが苦手な若者である。男前らしい。 全著連は大手の音楽教室からも著作権利用料の徴収を始めようとしている。音楽教室「ミカサ」は、自分たちに支払い義務がないことを認めさせるため、来月全著連を提訴する。ミカサが勝つと、年間10億円が徴収できなくなる。 全著連の立場からすれば、管理している楽曲の使用者に対して相応の金額を請求する権利を有しているということになる。 全著連が勝つ可能性が高いが、橘の上司、塩坪は橘に会社のスパイになってミカサ教室に行ってほしいと言う。橘は5~13歳までチェロを習っていた。チェロを習うふりをしてミカサ音楽教室に2年間通い、楽曲の不正利用の証拠をつかめというのだ。 そして、橘はチェロとボールペン型の録音機を持ってミカサ音楽教室二子玉川店の体験レッスンを受ける。講師には実力を認めてもらえたようだ。 その一方で、橘は心療内科の不眠外来に通っていた。ストレスがあるのだ。不眠になったのは、チェロを再開してからだった。どうやら、チェロを弾くことに抵抗があるらしい。 私の予想に反して、チェロを習っていた時はあまり問題はなかったという。しかし、ある「事件」をきっかけにして橘はチェロをやめさせられた。 だが、チェロの練習に真剣になっていくうちに、その状態も好転していく。ミカサのクリスマス発表会にも出ることになった。 曲も決まった。小野瀬晃の「戦慄(わなな)きのラブカ」である。古いスパイ映画の曲だ。これまで取り組んだ曲で一番難しい。 ラブカは深海に棲む醜い魚である。自分が深海にいる悪夢をときどき見る橘にとっては、この曲に取り組み、弾ききることでトラウマを乗り越えることになるのだろうか。 音楽系の小説といえば、真っ先に思い浮かぶのが恩田陸の「蜜蜂と遠雷」である。それとは大分違ったテイストの作品だ。しかし、読後感は悪くない。音楽をテーマにした小説にはいい作品が多いことを再確認した。 | ||||
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全著連のスパイとして音楽教室に潜入する主人公。スパイもののような設定でありつつ、主人公の内面、心の動きが音楽の響きと共に美しい表現で描かれる。過去の暗い記憶や恐怖、それを原因として生み出される他人との間の透明な壁。周りの人間関係や信頼関係、いろんな部分で自分自身と比較しながら読み進めた。 | ||||
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チェロの音もわからず 音楽の演奏も出来ませんが 演奏を聴くような気持ちで読み進められました。 | ||||
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過去に縛られ雑に日々をやり過ごしていた男が 音楽を通じた出会いで自分を取り戻していく物語です。 主人公は著作権団体の職員。 裁判の証拠固めのため身分を隠して 音楽教室へ潜入することを打診された彼が、 言われるがまま乗り込み、 師や弟子たちと触れ合ううちに、 心からやりたいと思えることに目覚めていきます。 丹念に積み上げる序盤からして 惹きこまれるのですが、手に汗を握る場面や あっと驚く瞬間が中盤以降に目白押しで 止まれなくなりましたね。 修羅場シーンでは本を持つ手にまで 思いっきり力が入りました。 音楽と絆が生み出す奇跡。 私もその可能性を信じてみたくなりましたよ。 (対象年齢は13歳以上かな?) | ||||
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友人のチェリスト(アマ)に勧められて、小説はめったに読まないのですが手に取りました。弦楽器のレッスンや、技術的な指導内容までリアリティがすごい。葛藤も(スパイという設定はちょっと派手ですが)引き込まれます。作家さんって描写の仕方、表現力がすごいんだなあと思います。チェロの音が聞こえてくるようです。そして、スパイとは思えない主人公の音楽への思いや熱意が言動にも演奏にもきっと現れていたのでしょう。先生や周りの人たちにはきっとそれが伝わっていて、それが最後の結末につながっているのだと思います。今年から何十年ぶりにヴァイオリンを再開し毎日練習しレッスンにも通い始めました。今は友人と室内楽の発表に向けて準備中です。自分は練習してもなかなかうまくならないですが、それでも音楽に接し、音楽や音楽仲間のすばらしさを感じながらヴァイオリンを続けたいなと思いました。チェロ仲間に紹介し感想を聞きたいです。そしてまた読むでしょう。 | ||||
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過去の闇や現在置かれてる立場に苦悶する主人公橘が人や音楽との出逢いで変わっていく。 素敵な師匠との出逢い、素敵な仲間と居場所、素敵な音楽。彼を取り巻く全ての要素が彼を変えて行ったのだと思う。 最初は淡々仕事をこなすだけの彼にも、様々な葛藤や出逢いを経てちゃんと人間味が出てくる。 ただ単に音楽の話だけではなくそんな人間の深い部分にある本質にも触れれる作品だと感じた。 | ||||
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読み始めた際にはまさか自分が泣くとは思いませんでした。ある場面に差し掛かり、とても胸が締め付けられ、いつのまにか涙を流してしまっていました。音楽というものには素晴らしい力があることを強く教えてくれる作品となりました。 対立しているように思えますが音楽を愛するキモチは変わらないのです。ベクトルが違っているだけで。 | ||||
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事情があって、世界を丸ごと信用していない主人公が、チェロのレッスンをきっかけに人に心を開くけど、よりによってその心を開くきっかけになった恩師に対して重大な裏切り行為を働く。 ことが露見した時の、見たくないものを目の前に突き出される感じは、非常に嫌な「ぎゅ」で、 わたしもやってしまったことがある、 大切な人へのやらかしを思い出しました。 それでも、それでも修復したいと思える関係は、とても大切なものだなと思いました。 得難い仰ぎたい権威と、 周囲の理解のある人間関係と、 社会人の責任としがらみ。 同時に全部が並び立てば良いが、そうも行かないのが実際の人生で、間違えたらおしまいではないのは希望だけど。 信頼は重たくて、なのにうっかり壊しがちで、 修復は1回目に築くときよりはるかに難易度が高い。 | ||||
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音楽教室での教材として演奏する楽曲に対して著作権料の支払義務が発生するのか。著作権管理会社に勤める橘樹(たちばないつき)はチェロを習いに音楽教室にスパイとして潜入する。目的は自社で管理している楽曲が不当に演奏されている証拠を掴むこと。そんな証拠はすぐに掴めるのだが、橘は自分と教室の仲間や先生、チェロとの関わりが深くなっていくことに葛藤する。スパイ行為は裏切りの行為。でもそれを越えて素晴らしい人々との出会いが素晴らしい。 私も音楽教室に通っており、著作権については気になっている。楽譜のコピーが渡された時に、著作権料金の支払は大丈夫かなと心配する(楽譜料金を徴収されているので、おそらくクリアしているだろう)。個人的には教室での楽曲演奏に著作権料は発生しない世の中であってほしい。練習中はぶつ切りで歌うし、誰かに聞かすためでもないから。自分のための演奏だからね。将来的には街中で鼻歌を歌うだけでお金が発生しちゃうかもね。 | ||||
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やや表面的な描き方ではあるが特に前半の登場人物たちの属性設定は良い。 前半は先の展開が期待が持てる描写で引き込まれる。 音楽や著作権についてはあくまで設定で深入りしないのも読みやすい。 後半はあっさりしすぎて、前半との温度差があるのがもったいない。 ラストももう少し展開が欲しいかったけど、全体的には満足。 | ||||
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